妙高山とは

妙高山は旧新潟県中頸城郡にあり、火打山、焼山とともに頸城三山を形成しています。

妙高山は山頂部が富士山に似ている為、越後富士とも呼ばれています。妙高山の中央火口丘の一角をなす標高2,446mの北峰に一等三角点が置かれ、そのすぐ南にある南峰が最高地点の2,456mです。

そして、前山、赤倉山、三田原山、大倉山、神奈山などの外輪山が取り囲み、信越国立公園を成しています。

妙高山の山容

名前の由来

妙高山は鷹が羽を広げた様な形に似ているとされ、「妙高」の名前の由来になったとする説があります。

妙高山を東側から見ると、チベット高原西部に位置する独立峰「カイラス山」やインド中央に位置する「霊鷲山(りょうじゅせん)」に姿が似ているようです。

三山とも鷹が羽を広げた形によく似ているといいます。「カイラス山」は仏教の聖地とされ、「霊鷲山」は釈迦が法華経・無量寿経などを説いた聖山です。そこで、世界の二山になぞらえて妙高山を仏教浄土として「妙高」の名が付いたのではないかとする説です。

※「妙高」は仏教界でいう「世界の中心の山」という意味の訳語。

妙高山の北東部

滝(称明滝・光明滝・惣滝)

北地獄谷の源流部に落ちる上段に称明滝、下段に光明滝。大倉沢の源流の落ちる惣滝(そうだき)。

妙高山の北東部にある前山の北側には北地獄谷があり、光明滝、称名滝を作り大田切川となって東側へ流れています。途中、大田切川の渓谷沿いに燕温泉と関温泉があります。

燕温泉は登山口の一つで、その周辺には黄金の湯、河原の湯 名瀑百選の一つである惣滝(そうだき)などが観光スポットになっています。 

無料露天風呂

北地獄谷の源流部の称明滝滝壺の露天風呂、河原の湯、燕温泉近くの黄金の湯など無料の露天風呂が楽しめます。すべて乳白色の硫黄の温泉です。

妙高山の南部

南地獄谷の源泉

妙高山はコニーデ型の二重式火山で、赤倉山山腹の南地獄谷からは現在でも噴煙を上げ、温泉を湧出する源泉地となって、赤倉温泉や池の平温泉などへ引き湯しています。

赤倉温泉や池の平温泉などが高原リゾートとして発展し、赤倉観光スキー場や妙高池の平温泉スキー場などのリフトが妙高山の東側の山腹を埋め尽くしています。

苗名滝(なえなたき)

杉野沢温泉から笹ヶ峰高原へ至る途中(新潟県妙高市杉野沢 )にあります。日本の滝百選に選ばれた「苗名滝」は、新潟県と長野県の県境を流れる関川に落ち、上流の「二ノ滝」「三ノ滝」「四ノ滝」まで続く中で最も規模が大きく落差は55m、柱状節理を持つ玄武岩の断崖に出来ています。

無料駐車場から滝までは約500m、往復で20分かかります。軽装でOKですが、ハイヒールなどは不可です。

かつて、滝の音が轟音として周囲の山々に響き渡ることから、「地震滝」と呼ばれていました。古くは「地震」と書いて「なゑ」とも読んでいたことから、「地震」が転訛して「苗名」となったことが名前の由来とされています。

文化10(1813)年の春に苗名滝に心打たれた小林一茶が詠んだ「瀧けぶり 側で見てさへ 花の雲」句碑が滝に至る途中にあります。

妙高山の地図

妙高山登山口の駐車場とアクセス

妙高山
妙高山のアクセスと駐車場
妙高山のアクセスと駐車場

妙高山周辺の山小屋

妙高山
黒沢池ヒュッテ
黒沢池ヒュッテ
火打山
高谷池ヒュッテ
高谷池ヒュッテ

妙高山の登山コース概要

妙高山-燕新道コース

長助池
長助池

燕温泉へのアクセスは、JR関山駅が起点のバスが2系統あり、全部で1日8~9往復あります。

今回は名瀑百選の惣滝を見物し、燕新道をたどるコースを紹介します。

燕温泉下の駐車場に車を止め登山スタートです。駐車場脇には公衆トイレが併設されているので便利です。

燕温泉街の中を登り、駐車場から5分ほどで登山届のある妙高山燕温泉登山口となります。ここで燕登山道を左に分け、燕新道はこのまま直進します。

大田切川の源流である北地獄谷に架かる妙仙橋は大雪のため壊れやすく工事中となることが多いので、事前チェックは怠らないこと。妙仙橋を渡って「河原の湯」に立ち寄ります。「河原の湯」は燕温泉組合が管理運営する無料の露天風呂です。下山後に真っ白い硫黄の温泉に浸かって帰りたいと思います。

名瀑百選の惣滝は、惣滝分岐から180m入った所にあり、往復で10分かかります。滝へ至る登山道は一般観光客には危険な場所です。数ヶ所に鎖が設置され、谷側が鋭く切れ落ちたところをトラバースします。滝壺まで行けそうなのですが、登山道の崩壊が激しく危険です。

惣滝分岐へ戻り、樹林帯の急登が始まります。麻平分岐を右にたどると、惣滝の上流になる大倉沢の流れを渡ります。しっかりとした橋は無く、流木をロープで束ねた簡易な橋が架けられています。増水時には渡れない危険性もありますので、天気予報には十分注意が必要です。

大倉沢を渡り、九十九折の急登が終わると、比較的平坦な道が続きます。黄金清水からは十分な水量の湧水が流出しています。水を補給し、ベンチで小休止を取ったら進みます。

三ツ峰分岐を右に見送り、じめじめした登山道を登ると池塘が点在する高層湿原の長助池に到着です。このコース一押しのビューポイントといってもよいでしょう。

長助池を後にし、長助池分岐で笹ヶ峰からのルートを合わせます。ここから山頂までは、樹林帯の急登が1時間30分ほど続きます。 山頂直下まで樹林帯の中で、やや退屈気味なルートといえますが、山頂に飛び出すと、360度の展望が開けそれまでの疲れが吹っ飛びます。

山頂には二つのピークがあり、北峰に三角点と山頂を示す標識が立っています。南峰は北峰より約8m標高が高く、妙高大神が祀られています。

コースタイム

  • 登山:燕温泉⇒妙高山 5時間20分
  • 下山:妙高山⇒燕温泉 3時間30分

難易度 1/10

体力  5/10  日帰り

妙高山-燕登山道コース

9合目鎖場・貝摺ノ嶮
9合目鎖場・貝摺ノ嶮

妙高山への登山ルートの中で燕登山道が最も変化に富み、面白いコースだと思います。他のルートは概ね樹林帯の中を登るのに対し、燕登山道は樹林帯の中の登りが少なく、あったとしても時折展望が開ける場所があり、登山者を飽きさせません。

燕温泉の下にある無料駐車場は約50台駐車可能で、上信越自動車道から近く、バスの便もあるため、アクセスは良好です。

北地獄谷沿いの遊歩道を遡上し、上段に称明滝、下段に光明滝を眺め、登山道へと入ってきます。胸突き八丁と呼ばれる急坂を九十九折に登ると、祠が祀られている天狗堂です。天狗堂は、妙高高原スカイケーブルからのルートを合わせる場所で、休憩ポイントになっています。

天狗堂から稜線を登り、左手に光善寺池を見送り、風穴を過ぎると核心部である鎖場です。この鎖場は、別名・貝摺ノ嶮(かいずりのけん)と言われ、人工の足場が岩に削り込まれているため、見た目ほどの難しさはありません。

鎖場を乗り越え、ダケカンバの林を抜けると岩稜帯です。スタンスがしっかりした岩場なので登山初心者でも簡単に通過することが出来ます。岩のピークを左側から巻くと妙高山南峰に飛び出します。

山頂からは大パノラマが広がり、遠く八ヶ岳の左手に富士山も見ることが出来ます。火打山や焼山が間近に見え、遠景に後立山連峰から北アルプスの南部の槍ヶ岳、穂高岳まで一望出来ます。

コースタイム

  • 登山:燕温泉⇒妙高山 4時間30分
  • 下山:妙高山⇒燕温泉 3時間20分

難易度 3/10

体力  5/10 日帰り

妙高山-妙高高原スカイケーブル赤倉コース

南地獄谷
南地獄谷

妙高高原スカイケーブル赤倉登山道ルートは、四つある妙高山のルートで最短コースです。スカイケーブルの運行時間は始発が8時、下山時の山頂駅の最終が16時です。16時に間に合わなかった場合でも、山頂駅から赤倉観光ホテルゲレンデ内を歩けば約40分で麓の駅に着くことが出来ます。

スカイケーブル山頂駅で降り、20分ほどゲレンデ内を真直ぐに登って行きます。樹林帯の中に入り、日田切川の源流が左手に近づいてくる辺りからブナの原生林が広がります。

ブナ林の急登が1時間30分ほど続くと、南地獄谷林道に飛び出します。舗装された林道を400メートルほど進むと大谷ヒュッテです。大谷ヒュッテは無人の避難小屋ですが、妙高市により管理され、屋内は綺麗になっています。15~20組の布団が用意され、宿泊するには全く問題がありません。ただし、電気が来ていないので、ヘッドランプは必携です。山小屋の近くに水場があり、水量は豊富です。

大谷ヒュッテの左手前方には赤倉山の山腹をえぐるように崩壊した南地獄谷の源泉地があります。噴煙が立ち上り、毎分1500リットルの温泉が湧出し、妙高温泉街へ供給されています。

南地獄谷の手前で樹林帯の中に入り、30分ほど登ると天狗堂です。天狗堂は燕温泉を登山口とする燕登山道を合わせる場所で、広く休憩の最適地です。

天狗堂から山頂までは燕登山道のページをご覧ください。

コースタイム

  • 登山:妙高高原スカイケーブル山頂駅⇒妙高山 4時間10分
  • 下山:妙高山⇒妙高高原スカイケーブル山頂駅 2時間50分

難易度 3/10

体力  3/10  日帰り

妙高山-笹ヶ峰登山口コース

黒沢池のある高層湿原
黒沢池のある高層湿原

笹ヶ峰には登山者用の無料駐車場が完備しています。30台ほどのスペースが一杯になった場合には50メートルほど離れた妙高山麓笹ヶ峰キャンプ場の広い駐車場が使用出来ます。キャンプ場駐車場には水洗トイレや公衆電話が完備し、急な山小屋の予約変更・下山後のタクシー予約などに便利です。(笹ヶ峰は au のみしか通じません。)また、笹ヶ峰には山小屋である明星荘があり、前夜泊に便利です。ただし、風呂はありません。

登山者用駐車場脇に作られた立派な門に置かれているポストに登山届を入れて出発します。しばらくブナとダケカンバの混成林の中の木道をゆっくりと登って行きます。笹ヶ峰一周歩道を右手に見送り、ブナの巨木が生い茂る原生林になると黒沢橋に到着です。黒沢池を源流とする黒沢はこのルート唯一の飲料可能な水場です。十二曲りと呼ばれる九十九折の急坂を抜け、ほどなくするとオオシラビソの原生林に樹相が変わります。そして、晴れていれば黒姫山の上に富士山が見えるという富士見平に到着します。富士見平は、火打山に向かう分岐点ともなる場所で、休憩の最適地となっています。

富士見平から針葉樹林帯の中をわずかに下ると、前方に高層湿原が大きく広がります。この高層湿原は、黒沢岳と茶臼山の稜線と妙高山の外輪山である三田原山の間に形成された平原で、このルート最大のハイライトと言える場所です。池塘が点在し、その最も大きいのが黒沢池です。 高層湿原の右手側に真直ぐ伸びた木道を進むと黒沢池ヒュッテに到着です。

黒沢池ヒュッテからは標高差約100メートルあまりの樹林帯の登りです。樹林帯を抜けると、三田原山から大倉山へ続く外輪山の一角にある大倉乗越に飛び出します。大倉乗越に立と、正面に中央がへこんだ形の妙高山の山頂部が姿を現します。

大倉乗越から外輪山の内壁をトラバース気味に下って行きます。せっかく登ったのに、ここから約100メートルの標高差を下ります。切ない気持ちにさせられるのは私達だけでしょうか。このトラバース道は谷側への傾斜が強く、滑落の危険があるので通行には十分注意が必要です。特に7月上旬まで雪渓が残り、この時期まではアイゼンの携帯は必須です。 左手眼下に長助池の高層湿原が広がり、穏やかな眺めが楽しめます。

下り切った所の沢に流れる水は飲料可能です。季節により枯れる事もあるようです。

長助池分岐から標高差約400メートルの急登が始まります。樹林帯を九十九折に登って行きます。ダケカンバが目立ち、明るくなると山頂はもう少しです。

コースタイム

  • 登山:笹ヶ峰登山口⇒妙高山 5時間50分
  • 下山:妙高山⇒笹ヶ峰登山口 4時間20分

難易度 1/10

体力  6/10  日帰り

妙高山の日帰り登山は出来る?

妙高山に最短で登れるのは妙高高原スカイケーブル赤倉コースです。往復のコースタイムは約7時間なので日帰り可能です。最もコースタイムが長いのが笹ヶ峰登山口コースで約10時間必要です。 従って妙高山の日帰り登山は十分可能と言えます。

妙高山の登山口近くの温泉

妙高山は現在でも噴煙をあげる活火山であるため、周囲に良質の温泉が湧きます。妙高山の北東部には燕温泉が、南部には南地獄谷の源泉を引き湯した赤倉温泉や池の平温泉などがあります。源泉かけ流しの露天風呂を楽しむことができます。

燕温泉 花文

花文の温泉は43.5℃の源泉が100%掛け流しの硫黄泉です。泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉炭酸泉です。露天風呂からは大田切渓谷の美しい景色が広がります。

燕温泉登山口までは燕温泉街を歩き1分です。

日帰り入浴

  • フリータイムプラン 男性1,000円 女性1,200円。
  • 1時間プラン 男性500円 女性600円。

赤倉観光ホテル

赤倉観光ホテルは妙高山の山腹にあります。温泉は妙高山北地獄谷から源泉温度51℃の湯を引き湯した源泉かけ流しです。

泉質は、硫酸塩泉・炭酸水素塩泉の2つ成分があります。

ランチ&温泉プラン

  • Aプラン:8,300円 Bプラン:6,100円

妙高高原駅からホテルまで予約制の無料送迎シャトルバス11便を運行しています。

赤倉観光ホテルから妙高高原スカイケーブル山頂駅(赤倉登山口)まで徒歩1時間15分。

妙高山の天気の特徴

妙高山
妙高山

夏の妙高山は晴天の確率がやや高い

妙高山は、冬は季節風の影響により降水量が多いため雪が積もり易く、7月上旬まで残雪があります。

残雪期(7月上旬まで)に大倉乗越(妙高山~黒沢池湿原)を通過される方は、大変、危険なのでご自身のスキル・装備・天候等を含めて、十分な注意が必要です。

春(4月、5月、6月)は晴天になることが多く、夏から秋(7月、8月、9月、10月)はやや雨の日が増えるものの、比較的晴れ間の期待できます。

関山の1か月の降水量は4月74.2mm、5月81.4mm、6月118.6mm、7月179.9mm、8月150.0mm、9月160.8mm、10月151.9mm、11月142.5mmです。

山の天気予報は難しい
山の天気予報は難しい

お薦めの天気予報

テレビで流れる天気予報やネットで得られる無料の天気予報は、一般的に平地を対象としたものです。 そのため、晴れの天気予報が出ていても、山ではガスってしまうことはよくあることです。 

そこで、おすすめなのがtenki.jpの有料バージョン(+more)です。これは、月間100円と安いですが、高層天気の予報のため精度が高いです。また、山の天気予報(月額300円)を併用すると更に精度が高まります。

各種情報

妙高山登山ツアー

  • 妙高山|登山・トレッキングツアー

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登山地図のスマホアプリ

  • 山と高原地図のスマホアプリ
    昭文社から販売されています。山と高原地図ホーダイ - 登山地図ナビアプリ 定額(500円/月 or 4800円/年)で61エリアの「山と高原地図」が使い放題。山と高原地図[地図単品購入版]地図1エリア 650円。

妙高山周辺の気温

最高気温平均気温最低気温
1月-8.3-11.4-14.5
2月-8.0-11.3-14.7
3月-4.5-8.4-12.1
4月3.6-1.7-6.5
5月8.93.7-0.9
6月11.87.63.4
7月15.411.38.1
8月17.312.99.5
9月12.88.55.2
10月7.12.5-1.1
11月1.2-3.3-7.0
12月-4.8-8.6-11.8

妙高山登山のための装備と服装

軽アイゼン12本歯アイゼンピッケルサングラスツェルト
1月×
2月×
3月×
4月×
5月
6月××
7月×××
8月××××
9月××××
10月×××
11月××
12月
必須:◎ あった方が良い:○ あったら良い:△ 必要ない:× 

服装や装備品のチェックリスト

登山地図必須 登山地図を忘れると道迷いの原因に!妙高山には分岐が多く登山地図は必携です。 登山地図を持って行かないと命のリスクもあります。
レインウェア必須 山の天候は急変します。天気予報で晴が出ていてもレインウェアは必須です。
また、防寒着としても使えます。セパレートタイプの通気性と防水性を兼ね備えたゴアテックスがベストです。
帽子必須 妙高山は標高2,000mを超えると直射日光が強烈に降り注ぎます。日よけ用のつばが広く軽いものをお奨めします。寒さが厳しいときは、耳を覆うニット製、冬山ではフルフェイスタイプをお奨めします。
日焼け止め必須 妙高山の標高2,456mですが、 標高2,000mを超えると樹木が少なくなります。夏季は紫外線が強いので必帯です。
飲料水必須 黄金清水からは大量の水が流れていますが、黒沢池分岐近くの水場は季節や雨の量により枯れることがあるようです。黒沢池ヒュッテで飲料水を購入できます。天気の良い日は少し多めに持って行きましょう。登山行程に合わせて水の量を調整するとよいでしょう。
ヘッドランプ必須 アクシデントで暗くなってからの行動を強いられた場合には必携です。また、黒沢池ヒュッテに宿泊し暗い内から登山をする場合にも必要です。
行動食必須 すべてのコースでコースタイムが長いので、パン・ナッツ類・野菜ジュース、飲むヨーグルトなど立ち休憩で食べられるものを多めに持っていくことをお薦めです。
パックカバー必須 ザックが濡れないようにするためのザックカバーは雨に日には絶対必要です。ザックカバーも雨衣と同様に防水性が衰えてきます。時折、防水スプレーをするなどのメンテナンスが必要です。
救急薬品必須 切り傷、擦り傷にカットバン、絆創膏を持っていくと良いでしょう。虫刺され薬品も。トクホンのような筋肉痛に効く貼り薬もあると助かります。
ティッシュペーパー必須 登山中いきなりしたくなってしまった場合など、止血用などの万が一の時のために必帯です。
防寒着必須 薄手のフリース,セーター、軽いダウンジャケット。
妙高山では、7~8月でも最低気温が8度近くまで下がることがあります。
軽くて保温性の高いものを選びます。ゴアテックスのレインウェアを
その上に着ると更に保温性が高まります。
手袋あったら良い 燕登山道コースで貝摺ノ嶮の鎖場を登るときにあったら助かります。
耳栓あったら良い 黒沢池ヒュッテに泊まる場合大部屋となります。(個室もあり)耳栓があると他人のイビキの音に悩まされません。
カメラあったら良い 360度の北アルプスなどの大パノラマや高山植物、紅葉など山旅の思い出にぜひどうぞ。ウエストポーチに収納出来る大きさであることが望ましいです。
ビニール袋あったら良い ごみ入れとして、使用前の下着入れ、使用後の下着入れとして4~5個あると便利です。
保険証(コピー)あったら良い 事故や遭難時に必要です。
サブザックあったら良い  黒沢池ヒュッテに泊まり、山頂をピストンする場合にあると便利です。
シュラフカバー不要

妙高山開山と関山三社権現(宝蔵院)

関山石仏群

関山石仏群
関山石仏群

関山神社境内に妙高堂があり、古来妙高山の登山口でした。登山道に沿って36体の石仏が胸から下を地中に「生け込む」様式で祀られていたそうです。関山石仏群は、大岩日石寺磨崖仏と並んで平安時代を代表する石仏です。

関山三社大権現の本尊仏

関山三社大権現の本尊仏
関山三社大権現の本尊仏

主尊が国指定重要文化財の観音菩薩像(6世紀末から7世紀初頭)。左脇侍が十一面観音像(室町時代初期)。右脇侍が文殊菩薩像(貞亨3年/西暦1686年)

妙高山開山の歴史

妙高山はかつて修験道の霊場として発展していました。その中心になったのが現在妙高山の東麓にある関山神社でした。もちろん、神仏習合であり、明治時代より前は、この地に関山権現と別当寺である妙高山雲上寺宝蔵院の社寺が建っていました。本尊仏が三体存在したことから関山権現は関山三社権現とも呼ばれていました。

宝蔵院の開基は奈良時代の和銅2年(西暦709年)で、開山は裸形(裸行)上人とされています。しかし、熊野修験道が全国に広がるのは平安時代後期になってからなので、奈良時代に開山したというのは疑わしいと言えます。とは言え、関山神社本殿の脇から平安時代の経筒が発掘されていることから、神仏習合の山岳信仰が平安時代には確立していたことは間違いありません。

妙高山は古くから信仰の対象になり、初めは農耕神として崇められ、後に白山信仰や熊野修験などの影響を受け、室町時代には最も繁栄したようです。往時、宝蔵院のほかに、安楽院、法華院、覚明院、平等院、小野寺などの諸寺が並び建ち、天狗堂、修行堂、権現堂、十王堂、天神堂、加神堂、観音堂などの社殿が林立していたといいます。

しかし、世は戦国時代、上杉謙信と結んだ関山三社権現(宝蔵院)は「本能寺の変」の少し前、天正10年(西暦1582年)に織田信長により焼き払われ灰燼となってしまいました。この兵火により関山三社権現の開創の資料も焼失してしまうことになります。

しかし、江戸時代の初期、俊海によって宝蔵院は再興され、再び山岳信仰の拠点として栄えることになりました。しかし、明治初年の神仏判然令に伴う廃仏毀釈ですべての寺が廃寺となってしまい、貴重な文化遺産が失われることになってしまいます。

参照;名山の文化史

木曽義仲奉納伝説

妙高三尊阿弥陀如来像

妙高三尊阿弥陀如来像
妙高三尊阿弥陀如来像

高さ30センチほどの三体の仏像は、関山神社境の妙高堂の中に納められています。

左から右尊 勢至菩薩像、室町時代以降 妙高市指定文化財。中尊 阿弥陀如来像、鎌倉時代後期 新潟県指定文化財。左尊 観世音菩薩像 室町時代以降 妙高市指定文化財。

平安時代末期の寿永元年(西暦1182年)、越後軍を撃退した義仲は、妙高山に登って妙高三尊阿弥陀如来像(阿弥陀如来像、勢至菩薩像、観世音菩薩像)の三体を山頂の阿弥陀堂に納めたと伝えられています。 三体の仏像は明治初年に関山神社境内にある阿弥陀堂(妙高堂)に移し変えられています。そして例年7月1日の山開きの際に燕温泉仮堂で御開帳されています。

アパリゾート上越妙高のイルミネーション

アパリゾートホテル上越妙高のイルミネーション双龍と願いの鐘は、1,529,103球の LED ライトを使った世界最大の地上絵です。2015年6月28日、ギネス世界記録に登録されました。

7月1日から11月15日まで営業、入場料大人(中学生以上)1,000円 / 小学生以上 500円 、一周約1時間30分ほど必要です。料金に見合うだけの内容で、満足すること請け合いです。

燕温泉登山口まで14.4km 車で22分です。

「双龍と七つの龍珠のイルミネーション」 世界には七つすべて集めると幸福を呼び寄せるという「龍珠」と「双龍」がコラボレーション。 その他、3D ウォータープロジェクションマッピング「風神~起承編」「雷神~転結編」、「幻想庭園」、「天空の花畑」など変幻自在な光が織りなす新演出が登場。