霧ヶ峰高原とは

霧ヶ峰は諏訪湖の北東部に位置する溶岩台地です。中央部にビーナスラインが走っているためアクセスが容易です。

標高1,925 mの車山を最高峰とし、鷲ヶ峰、男女倉山、蝶々深山などの峰が連なっています。 日本百名山であり、花の百名山でもあります。 

また、八島ヶ原湿原、車山湿原、踊り場湿原など三つの湿原があり魅力の一つとなっています。これらの湿原ではニッコウキスゲ、レンゲツツジやアヤメなど数百種類の植物が彩り、 霧ヶ峰湿原植物群落として国の天然記念物に指定されています。

霧ヶ峰高原のアクセスポイント

車山高原~車山肩~八島ヶ原湿原のバス

車山高原~車山肩~八島ヶ原湿原のバスは4月末から11月初旬の土日祝日のみ運行。ただし、7/15-8/20やゴールデンウイークは毎日運行されます。 

車山高原行のバスは毎日運行しています(日にちと曜日によって時刻が異なります)。

※ 年によって運行形態が異なるのでアルピコ交通のHPをチェックしてください。

霧ヶ峰高原の地図

霧ヶ峰高原のアクセス

八ヶ岳登山口-アクセスと駐車場
霧ヶ峰高原のアクセスと駐車場
霧ヶ峰高原のアクセスと駐車場

霧ヶ峰高原の登山コース概要

① 冬季-霧ヶ峰高原-八島ヶ原湿原

八島ヶ原湿原の木道
八島ヶ原湿原の木道

八島ヶ原湿原駐車場前を出発して八島ヶ原湿原を時計回りに進みます。雪が降り積もった木道は多くのハイカーにより踏み固められ、大変歩きやすい状態になっていました。
八島ヶ原湿原の奥に見える山は男女倉山です。

奥霧小屋経由で物見石を目指して進みます。湿原内に鹿が侵入するのを防ぐための防護柵を越え、樹林帯の中に入るとしっかりとしたトレースがついていました。

物見石への登りにさしかかると雪が深くなりスノーシューがあった方がいい感じです。物見石山頂からは360度の展望が開け遠くには北アルプス、美ヶ原など、近くには車山の気象レーダードームが見えています。

物見石から奥霧小屋まで戻り、八島ヶ湿原に沿って進みヒュッテみさやまで休憩します。
ヒュッテみさやまは冬季でも営業している場合があります。

ヒュッテみさやまを出発して八島ヶ原湿原の南側の木道を駐車場を目指します。

コースタイム

  • 八島ヶ原湿原から物見石周回 2時間40分

難易度 1/10

体力  1/10 日帰り

冬季-霧ヶ峰高原-車山

車山山頂の気象観測用レーダー
車山山頂の気象観測用レーダー

無料駐車場のある車山肩からちょうど八の字を書くようにルートを巡ることができます。

南東面のなだらかな登山道を40分ほど登ると気象レーダーが立つ車山山頂に到着です。山頂からは360度の展望があり特に南八ヶ岳の眺望は見ごたえがあります。

山頂からスキー場のコースに従い車山湿原に向かい下りていきます。車山乗越で左に進路を取り、200mほどで、車山肩と八島ヶ原湿原に向かう分岐を左に進み右手に車山湿原を見ながら発地点の車山肩に戻ります。

コースタイム

  • 車山肩から車山周回 1時間20分

難易度 1/10

体力  1/10 日帰り

③ 冬季-霧ヶ峰高原-蝶々深山

車山乗越から蝶々深山へ
車山乗越から蝶々深山へ

車山肩にあるチャップリンの裏から車山乗越に向けなだらかな雪の道を下ります。前日降った新雪が周辺の木々を真っ白に飾り大変美しいのが印象的です。

車山乗越から蝶々深山への登りでは先行者がいなく、前日降った新雪が50~60cmと深く壺足だとラッセルがきついのでスノーシューが必要です。

平坦な蝶々深山山頂からは360度の展望が望めます。この先の物見石方面を目指すがトレースはなく、壺足のため前進を断念し車山乗越まで戻ることにしました。スノーシューを持ってくるべきだったと反省。

車山乗越から車山湿原の脇に沿って沢渡を目指します。この辺りからはトレースがあり壺足でもOKです。樹林帯の中に入りしばらくすると沢渡に着きます。

沢渡には冬でも営業している「ヒュッテ ジャベル」があります。沢渡から100mほど車道を歩き八島ヶ原湿原に向け進むみます。

コースタイム

  • 車山肩から蝶々深山周回 2時間30分

難易度 1/10

体力  1/10 日帰り

霧ヶ峰高原の日帰り登山は出来る?

 車山高原SKYPARK、車山肩、八島ヶ原湿原にそれぞれ無料駐車場があります。各駐車場からコース設定はお好みでできるので、日帰りは容易です。

霧ヶ峰高原周辺のホテル・ヒュッテに泊る

ビーナスライン沿いに多くの宿泊施設があります。

蓼科親湯温泉

霧ヶ峰周辺のホテル・ヒュッテ

霧ヶ峰から少し足を延ばした場所に蓼科親湯温泉があります。滝の湯川を臨む所に露天風呂があります。
広い女性専用露天風呂もあり、宿泊すれば絶景貸切露天風呂にも入れます。

霧ヶ峰高原の天気の特徴

快晴の美ヶ原
快晴の美ヶ原

霧ヶ峰高原は晴天の確率は比較的高い

八ヶ岳の最北部に位置する霧ヶ峰高原の山域は、日本海側特有の冬型気候の影響を受けにくいため積雪量はさほど多くありません。

夏場は晴れていても午後になるとガスが湧き出る傾向にあります。

6月から7月の梅雨明けまでは晴天率は低いですが、梅雨開けと共に晴天がしばらく続きます。また、秋や春も比較的晴天に恵まれます。しかし、10月下旬で初冠雪を見る年もあり、雨天だけではなく、強風などにも天候には十分な注意が必要です。

冬季の霧ヶ峰高原は西高東低の冬型の気圧配置が強まれば、諏訪盆地はよく晴れ上がりますが、霧ヶ峰高原の山頂部にはガスがかかりやすくなります。

冬型の気圧配置が緩み、南北に走る等圧線の間隔が広がってくると山頂部は完全に晴れ上がることが多いです。もちろん、移動性高気圧に覆われれば申し分ない無風の状態でハイキングが出来ます。

山の天気予報は難しい
山の天気予報は難しい

お薦めの天気予報

テレビで流れる天気予報やネットで得られる無料の天気予報は、一般的に平地を対象としたものです。 そのため、晴れの天気予報が出ていても、山ではガスってしまうことはよくあることです。 

そこで、おすすめなのがtenki.jpの有料バージョン(+more)です。これは、月間100円と安いですが、高層天気の予報のため精度が高いです。また、山の天気予報(月額300円)を併用すると更に精度が高まります。

各種情報

霧ヶ峰高原登山ツアー

  • 霧ヶ峰高原|登山・トレッキングツアー

観光協会・観光案内所

登山届提出

長野県長野県警察本部地域部山岳安全対策課 電話:026-233-0110
長野県のホームページ
山梨県山梨県警察 
山梨県警察本部地域課 住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)郵送、電子メール、
ファックスなので提出可能です。

登山地図のスマホアプリ

  • 山と高原地図のスマホアプリ
    昭文社から販売されています。山と高原地図ホーダイ - 登山地図ナビアプリ 定額(500円/月 or 4800円/年)で61エリアの「山と高原地図」が使い放題。山と高原地図[地図単品購入版]地図1エリア 650円。

霧ヶ峰高原周辺の気温

最高気温平均気温最低気温
1月-3.3-8.0-15.1
2月-2.8-7.6-14.7
3月1.5-4.0-11.0
4月8.13.2-3.8
5月13.37.41.5
6月16.311.16.7
7月19.915.111.4
8月21.016.012.0
9月14.912.08.0
10月11.45.60.6
11月5.90.3-5.2
12月0.9-5.2-11.2

霧ヶ峰高原へ登るための装備と服装

軽アイゼン12本歯アイゼンピッケルサングラススノーシュー
1月××
2月××
3月××
4月××
5月××××
6月××××
7月××××
8月××××
9月××××
10月××××
11月××××
12月××
必須:◎ あった方が良い:○ あったら良い:△ 必要ない:× 

服装や装備品のチェックリスト

登山地図必須 霧ヶ峰の山頂は広いため、特に霧が発生した時に周回コースをたどる場合多くの箇所に分岐があり、登山地図を忘れると道迷いの原因に!
レインウェア必須 山の天候は急変します。天気予報で晴が出ていても
レインウェアは必須です。また、防寒着としても使えます。
セパレートタイプの通気性と防水性を兼ね備えたゴアテックスがベストです。
帽子必須 霧ヶ峰山頂では森林限界を超えているため直射日光が強烈に降り注ぎます。日よけ用のつばが広く軽いものをお奨めします。寒さが厳しいときは、耳を覆うニット製、冬山ではフルフェイスタイプをお奨めします。
日焼け止め必須 霧ヶ峰は標高約2,000mで、 山頂部では日光を遮る木々が一切ありません。紫外線が強いので必帯です。
飲料水必須 山本小屋や王ヶ頭ホテルでは水が有料です。登山道途中に水場はありません。天気の良い日は少し多めに持って行きましょう。登山行程に合わせて水の量を調整するとよいでしょう。
ヘッドランプあったら良い 暗くなってからの行動を余儀なくされた時は絶対必要です。
行動食あったら良い コースタイムが短いので少し持っていくと良いでしょう。パン・ナッツ類・野菜ジュース、飲むヨーグルトなど立ち休憩で食べられるものがお薦めです。山本小屋や王ヶ頭ホテルでの昼食も可能です。
パックカバー必須 ザックが濡れないようにするためのザックカバーは雨に日には絶対必要です。ザックカバーも雨衣と同様に防水性が衰えてきます。時折、防水スプレーをするなどのメンテナンスが必要です。
救急薬品必須 切り傷、擦り傷にカットバン、絆創膏を持っていくと良いでしょう。虫刺され薬品も。
ティッシュペーパー必須 止血用などの万が一の時のために必帯です。
防寒着必須 薄手のフリース,セーター、軽いダウンジャケット。
霧ヶ峰山頂では、7月~8月でも最低気温が11度近くまで下がることがあります。
軽くて保温性の高いものを選びます。ゴアテックスのレインウェアを
その上に着ると更に保温性が高まります。
手袋あったら良い 革製の手袋がベストですが、軍手でもOKです。
耳栓不要 霧ヶ峰周辺の宿泊は個室が基本です。
カメラあったら良い 大パノラマの撮影や山旅の思い出にぜひどうぞ。ウエストポーチに収納出来る大きさであることが望ましいです。
ビニール袋あったら良い ごみ入れとして、使用前の下着入れ、使用後の下着入れとして3~4個あると便利です。
保険証(コピー)あったら良い 事故や遭難時に必要です。
サブザックあったら良い 山本小屋や王ヶ頭ホテルにザックを置いて、サブザックで身軽な状態で美ケ原のハイキングを楽しめます。水、カッパなど必要最低限が入る軽いコンパクトなものを使用すること。
シュラフカバー不要 

霧ヶ峰は黒曜石の産地

霧ヶ峰の黒曜石

霧ヶ峰北西部にある星ヶ塔山の星ヶ塔黒曜石採掘遺跡は縄文時代の黒曜石採掘遺跡です。大変質のよい黒曜石が取れたことから日本全国に広がったと言われています。

八島ヶ原湿原の周りの多数の旧石器時代の遺跡から石器が発見されています。

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