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弥勒尾根新道で高妻山~乙妻山コース地図

  • 距離14.6km
  • 登り1,630m
  • 下り1,629m

弥勒尾根新道で高妻山~乙妻山コースの難易度

難易度  2/10

ルート戸隠キャンプ場 (標高1,117m)⇒五地蔵山(六弥勒)(標高1998m )⇒七薬師 (標高1,979m)⇒
八観音 (標高2,053m)⇒九勢至 (標高2,049m)⇒十阿弥陀 (標高2,350m)⇒高妻山 (標高2,353m)⇒
十一阿しゅく (標高2,317m)⇒十二大日(熊の平) (標高2,245m)⇒乙妻山 (標高2,318m)

※ 高妻山~乙妻山は難易度3

弥勒尾根新道で高妻山~乙妻山コースの体力

体力  5/10  日帰り

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.957リットル、体重60kgの人:2.544リットル、体重75kgの人:3.132リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:3.640Kcal、体重60kgの人:4.733Kcal、体重75kgの人:5.825Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.520kg、体重60kgの人:0.676kg、体重75kgの人:0.832kg

コースタイム

  • 戸隠キャンプ場⇒高妻山 3時間30分 高妻山⇒乙妻山 40分 合計 4時間10分
  • 乙妻山⇒高妻山 45分 高妻山⇒戸隠キャンプ場 2時間55分 合計 3時間40分

登山口のアクセス

高妻山
高妻山のアクセスと駐車場
高妻山のアクセスと駐車場

弥勒尾根新道で高妻山~乙妻山コース

戸隠キャンプ場

戸隠キャンプ場

戸隠キャンプ場。長野県道36号信濃信州新線沿いに公衆トイレ、公共の無料駐車場があり、戸隠高原ウェルカムハウス内でキャンプの受付、観光案内、お土産品の販売などが行われています。

長野バスターミナルと戸隠キャンプ場間にアルピコ交通(川中島バス)が一日9~11本運行されています。所要時間1時間17分。

戸隠キャンプ場公共無料駐車場

戸隠キャンプ場公共無料駐車場

戸隠キャンプ場公共無料駐車場。長野県道36号を挟んで戸隠高原ウェルカムハウスの真向いあります。100台以上駐車可能です。登山者はここに駐車します。

戸隠牧場駐車場

戸隠牧場駐車場

戸隠牧場駐車場。戸隠キャンプ場ウェルカムハウスから約7分ほど歩くと約20台の駐車場があります。基本的に戸隠キャンプ場使用者は無料ですが、登山者は一日500円かかります。平日は無料開放している様子ですが、確証は取っていません。

戸隠キャンプ場へ

戸隠キャンプ場へ

戸隠牧場のゲートを入り、右手に管理等があります。登山届はここに出します。遠景に右手から五地蔵山から戸隠山の九頭龍山へ連なる稜線です。オートキャンプ、バンガロー、コテージなどの宿泊施設。ふれあい動物園、乗馬体験、川遊び魚釣り、昆虫教室などのアウトドアが楽しめます。

弥勒尾根新道で五地蔵山へ

弥勒尾根新道で五地蔵山へ

戸隠牧場の北西端を北東方面に進みます。菜の花の先に見える五地蔵山へ向かって伸びる弥勒尾根に取り付きます。弥勒尾根新道ルートは、長野市が2014年6月6日付けで正式に北信森林管理署から借受け、整備をしました。

弥勒尾根新道登山口

弥勒尾根新道登山口

戸隠牧場管理事務所から牧場内を15分ほど歩くと弥勒尾根新道登山口になります。白いものが撒かれていますが、登山靴に着いた細菌などを殺菌するための消毒剤です。

ブナやサワラ、トチノキの原生林

ブナやサワラ、トチノキの原生林

樹林帯の中に入ると、ブナやサワラ、トチノキの原生林や杉の大木の間を急登します。1時間ほど登ると一旦平坦地になり、再度急登になります。その間、展望が効かずひたすら高度を稼ぐことに専念します。

灌木帯で展望が開ける

灌木帯で展望が開ける

1時間ほど登った所で灌木帯となり、笹が茂る斜面になり振り返ると展望が開けています。この斜面を登り上げると一旦平坦地となり、再び灌木帯の急登になります。

3箇所に鎖場

3箇所に鎖場

灌木帯の中の斜度30°ほどの斜面に鎖が整備された所が3ヶ所出てきます。3箇所すべての鎖場において、スタンスは豊富で、高度感はないので問題ません。下山時のスリップ防止のために付けられたものでしょう。

完全に展望が開ける

完全に展望が開ける

3箇所の鎖場を登り切ると完全に展望が開けてきます。最後の急坂を登り上げると六弥勒(五地蔵山)で、戸隠山の一つ九頭龍山からのルートと合流します。

飯縄山(飯綱山)

飯縄山(飯綱山)

前写真の位置から振り返ると飯縄山(飯綱山)がよく見えます。飯縄山の山腹には戸隠スキー場、左手下方に青く光る湖は「古池」で、5月中旬にはミズバショウ、5月下旬には湿地や浅い水中に生えるミツガシワが白い花を咲かせます。

妙高山と火打山

妙高山と火打山

登山道から右手前方には頸城三山の一つ妙高山が雲間から山頂が覗いています。その左手にはまだ多くの残雪を頂いた火打山が見えています。右手の黒姫山と頸城三山、高妻山によって作られた三角形状のくぼ地は「笹ヶ峰」で、火打山への登山口になっている場所です。

黒姫山

黒姫山

東方面を望むと黒姫山が見えます。コニーデ型火山の山容を持ち、オオシラビソ・コメツガの原生林に覆われた登山道は趣深く、標高2053メートルで、森林限界を超えていないとはいえ、山頂部からの展望は優れています。

六弥勒

六弥勒

六弥勒が祀られた分岐点。八方睨から九頭龍山、そして、五地蔵山へと連なる戸隠表山の稜線が、この場所で90度北西側に方向を変え高妻山に至ります。五地蔵山はこの分岐から1分ほど南に歩いた所にあります。

六弥勒の石祠

六弥勒の石祠

標高1998メートルのピークにひっそりと置かれた六弥勒の石祠。石祠の中に奉納された木札には平成22年熊野修験 奉修行信濃国高妻山入峰天下泰平如意祈修 7月吉祥日 那智山青岸渡寺と銘があります。熊野三山(熊野の本宮・新宮・那智の3社)を信仰している修験者によるものであろう。

七薬師へ

七薬師へ

六弥勒が祀られた分岐点から20mほど下り、登り返した所が七薬師です。七薬師が祀られた小ピークから右手方向に見える小ピークに八観音が祀られています。

七薬師の石祠

七薬師の石祠

木の根元に安置された七薬師の石祠。この石祠内にも六弥勒に奉納されたと同じ熊野修験と銘のある木札があります。

七薬師から八薬師へ

七薬師から八薬師へ

七薬師から望む八薬師の小ピークとその左手奥に高妻山が大きく見えてきます。根曲がり竹を切り開いた道をゆっくり下り、登り返します。

八薬師へは痩せ尾根の急登

八薬師へは痩せ尾根の急登

八薬師が祀られた2053mピークへの登り返しは、痩せ尾根の岩場の急登です。灌木帯を抜け、ダケカンバ・ツガの森を超えると笹の脇にうずもれた八薬師があります。

八薬師(八観音)

八薬師(八観音)

八薬師(八観音)が祀られた2053mピーク。根曲がり竹の中にうずもれた様に安置された石祠は壊れて見る影がありません。

九勢至へ

九勢至へ

高妻山が大きく迫ってきます。しかしここから更に300mの標高差を登らなければなりません。八薬師(八観音)から残雪の脇を30メートルほど下り、登り返した所が九勢至の石祠がある小ピークです。高妻山の山頂は正面の丸く見えるピークより更に狭い稜線を7分ほど進んだ先にあります。

九勢至の石祠

九勢至の石祠

八薬師(八観音)から30メートルほど下り、僅かに登り返した所に九勢至の石祠が祀られた小ピークです。九勢至の石祠の中にも六弥勒・七薬師・八薬師と同様に平成22年 熊野修験と銘のある木札がありました。

シラネアオイロード

シラネアオイロード

九勢至の石祠から緩やかに下った所が八丁ダルミの鞍部です。シラネアオイロードと呼ばれるにふさわしく、紫色や白色のタイプのシラネアオイが登山道の両脇を埋め尽くしています。花期は6月上旬から中旬まで。

八丁ダルミ

八丁ダルミ

八丁ダルミから望む戸隠山。クマザサに覆われた登山道の左側が急激に落ち込んだ所があるので、できるだけ山側を歩き、道を踏み外さない様に注意します。

根曲り竹を切り開いた登山道

根曲り竹を切り開いた登山道

八丁ダルミの鞍部から根曲り竹を切り開いた道を登ります。写真では分りにくいですが、山頂直下の15分間は、斜度35度ほどの足場の悪い急登になります。

雪によって崩壊し滑り易い岩場

雪によって崩壊し滑り易い岩場

ダケカンバの疎林の登山道は前年の雪によって崩壊し、滑りやすくなっています。山頂直下になると一枚岩の急坂や岩がガラガラした沢状の足場の悪い急坂です。

高妻山の肩とも呼べる稜線

高妻山の肩とも呼べる稜線

高妻山の肩とも呼べる稜線上の平に唐突に飛び出します。100メートルほど先に見える小ピークは、まだ山頂ではなく、短い岩場を越えた先にあります。

高妻山山頂へ

高妻山山頂へ

累々と折り重なった安山岩の岩場の100メートルほど先に高妻山山頂が見えて来ました。この位置は十阿弥陀が祀られた南側の頂になります。

十阿弥陀

十阿弥陀

十阿弥陀。阿弥陀如来と文久2年(1862)の銘がある御鏡が祀られています。高妻山、乙妻山には一不動から十三虚空蔵(こくうぞう)までに十三仏を祀っています。

高妻山

高妻山

三角点のある北端は、戸隠連峰の最高峰である標高2353mの高妻山山頂。眼下の標高の低い山並みは奥西山で、その山腹に水芭蕉の群生地で有名な奥裾花自然園があり、その先に後立山連峰の白馬岳を中心とした山域がよく見えます。

高妻山から乙妻山へ

高妻山から乙妻山へ

高妻山山頂から乙妻山(おとつまやま)を望む。遠景に右手から妙高山、火打山、焼山、金山、左端に雨飾山へと連なっています。西の方面には西岳へ連なるギザギザした山容が特徴的な戸隠山の稜線が見えます。

高妻山の北端からギャップを超える

高妻山の北端からギャップを超える

高妻山から乙妻山へ向かいます。高妻山の北端からギャップを超えます。灌木の急坂を下り、岩壁の脇を登り返します。乙妻山の往復はそれぞれ40分ほど見ておけば大丈夫です。右端に火打山、その左に焼山、金山、雨飾山と、まだ、多くの残雪をいただいた頸城三塊が峰々を連ねています。

高妻山北端から灌木帯を下り鞍部から振り返る

高妻山北端から灌木帯を下り鞍部から振り返る

高妻山北端から灌木帯を下り、鞍部から振り返る。写真には写っていませんが、途中にある2、3メートルの高さの岩場はやや高度感もあり危険です。荒々しい岩壁が西側に鋭く切れ落ちています。

小ピーク直下で右手側へ

小ピーク直下で右手側へ

鞍部からの登り返し。最初は低木化したダケカンバとハイマツの間を登り、上部で左手側が鋭く切れ落ちたスラブ状の岩場を越え、小ピークの直下で右手側に回り込みます。

左手側が切れ落ちている

ギャップ鞍部からの登り返しは左手側が切れ落ちている

ギャップ鞍部からの登り返しは左手側が切れ落ちています。斜度は30度ほどでややきついですが、ダケカンバやハイマツがあるので高度感はさほど感じません。

上部はスラブ状の岩場

上部はスラブ状の岩場

登り返しの上部はスラブ状の岩場で、幅1メートルほどあります。山側を登れば問題ありませんが、所々に浮石があり、スリップ転倒して谷側に落ちれば命はありません。小ピーク直下で右手側にトラバース気味に回り込みます。

高妻山の北端

高妻山の北端

スラブ状の岩場を登り切った所から高妻山の北端を振り返る。荒々しい雰囲気を見せる山容で、表裏の違いに驚かされます。5月までの残雪期には大変危険な通過になります。

十一阿しゅくの石祠

十一阿しゅくの石祠

ギャップから登り返してトラバースし、少し登った所の小ピークに十一阿しゅくの石祠が祀られています。阿しゅく如来は、七回忌のご本尊で、向上心を起こすこと、悟りを目指す揺るぎない気持ちを持ち、不動の菩提心と三毒(貪・瞋・痴)の心を鎮めてくれるといわれる仏です。

ハクサンイチゲ

ハクサンイチゲ

十一阿しゅくの石祠近くの稜線に咲くハクサンイチゲ。遠景に白馬岳、唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳へと続く北アルプスの最北部に位置する後立山連峰がよく見えます。

6月10日の登山道は十分整備されている

6月10日の登山道は十分整備されている

6月10日時点における登山道のクマザサは切り払われて、十分整備が出来ていました。低木化したダケカンバやハイマツ、キバナシャクナゲの間の稜線からは展望が良好です。

日本庭園の熊の平

日本庭園の熊の平

高妻山と乙妻山の最低鞍部が日本庭園の熊の平。残雪の中を進みます。傾斜は緩いのでアイゼンの必要はありません。残雪が消えると鞍部には小さな湿原が出現し、様々な高山植物が咲きます。その脇に十二大日の道標が現れます。

日本庭園の熊の平からの高妻山

日本庭園の熊の平からの高妻山

残雪が消えると現れる日本庭園の熊の平からピラミッドの形をした高妻山を振り返る。

ダケカンバとハイマツの混じった山腹

ダケカンバとハイマツの混じった山腹

雪渓を抜けダケカンバとハイマツの混じった山腹を登って行きます。右手側(北側)の斜面には広範囲にシラネアオイが群落を作っていました。

乙妻山に十三虚空蔵(虚空蔵菩薩)の石祠

乙妻山に十三虚空蔵(虚空蔵菩薩)の石祠

小さな乙妻山山頂の一角に十三虚空蔵(虚空蔵菩薩)の石祠が祀られ、山頂を示す道標が立てられています。遠景に残雪が多い北アルプスの後立山連峰が連なって見えます。

乙妻山山頂から望む高妻山

乙妻山山頂から望む高妻山

乙妻山山頂から望む高妻山。ピラミダルで厳しい姿に望めます。高妻山山頂北側のギャップは稜線が重なって見えません。

乙妻山

乙妻山

標高2318mの乙妻山山頂(おとづまやま)。最後の仏である十三虚空蔵(虚空蔵菩薩)の石祠が祀られています。遠景に左手から雨飾山、金山、焼山、火打山の順に見えています。山名に付けられた「乙」は高妻山に対して「第2」を意味しています。

地蔵山と神道山

地蔵山と神道山

乙妻山山頂から北側に伸びる稜線の先に地蔵山と神道山、そしてその遠望に聳えるのが頸城三山(右手から妙高山、なだらかな稜線を描くように火打山へと続き、大きなギャップを作って焼山)。

高妻山の他の登山ルート

高妻山
高妻山-不動経由の大洞沢コース
高妻山-一不動経由大洞沢コース

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日本アルプス登山ルートガイド
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