- 1. 檜洞丸から蛭ヶ岳コース地図
- 2. 檜洞丸から蛭ヶ岳コースの難易度
- 3. 檜洞丸から蛭ヶ岳コースの体力
- 4. コースタイム
- 5. 登山口のアクセス
- 6. 山小屋
- 7. 檜洞丸から蛭ヶ岳コース
- 7.1. 西丹沢ビジターセンター前の駐車場
- 7.2. 西丹沢ビジターセンターから白石沢の左岸に沿って車道を歩く
- 7.3. 登山道入口
- 7.4. 白石沢の東沢を右手眼下に見ながら高巻き
- 7.5. 桟橋
- 7.6. 分岐点で左へ
- 7.7. 歩きやすい道
- 7.8. ミツマタ(三椏)花の群落
- 7.9. ゴーラ沢出合へ
- 7.10. ゴーラ沢出合
- 7.11. ツツジ新道
- 7.12. 鎖場
- 7.13. 木の階段
- 7.14. 展望台
- 7.15. 原生林を登る
- 7.16. 鉄梯子
- 7.17. 檜洞丸山頂近くの木製階段
- 8. 石棚山稜分岐
- 8.1. 檜洞丸山頂直下の立ち枯れ帯
- 8.2. 檜洞丸山頂から望む富士山
- 8.3. 檜洞丸山頂
- 8.4. 青ヶ岳山荘上から蛭ヶ岳を望む
- 8.5. 青ヶ岳山荘と公衆トイレ
- 8.6. 青ヶ岳山荘 1階
- 8.7. 青ヶ岳山荘 2階
- 8.8. 青ヶ岳山荘 ➡ 蛭ヶ岳
- 8.9. 檜洞丸から下った平坦地
- 8.10. 鎖で囲われた橋
- 8.11. 鉄梯子を登る
- 8.12. 金山谷乗越の崩壊地
- 9. 正面の「臼ヶ岳」へ
- 9.1. 神ノ川乗越を見下ろす
- 9.2. 木製階段を登り「臼ヶ岳」へ
- 9.3. 神ノ川乗越
- 9.4. 神ノ川乗越 ➡ 臼ヶ岳山頂へ
- 9.5. 臼ヶ岳山頂
- 9.6. 臼ヶ岳から蛭ヶ岳を望む
- 9.7. 臼ヶ岳 ➡ ミカゲ沢ノ頭へ
- 9.8. 緩斜面の歩きやすい稜線
- 9.9. ミカゲ沢ノ頭 ➡ 蛭ヶ岳へ
- 9.10. 鎖場
- 9.11. きつい斜面
- 9.12. 鎖場
- 9.13. ややきつい岩場の登り
- 9.14. 尾根を登る
- 9.15. 笹原の中を進む
- 9.16. 蛭ヶ岳山荘
- 9.17. 蛭ヶ岳山頂から望む「檜洞丸」と「富士山」
- 10. 蛭ヶ岳の名前の由来
- 11. 丹沢の他の登山ルート
檜洞丸から蛭ヶ岳コース地図
- 距離17.5km
- 登り2,300m
- 下り2,300 m
檜洞丸から蛭ヶ岳コースの難易度
難易度 4/10
ルート | 登山:丹沢ビジターセンター(標高540m)⇒ゴーラ沢沢出合(標高765m)⇒ 檜洞丸(標高1,601m)⇒金山谷乗越(標高1,308m)⇒神ノ川乗越(標高1,310m)⇒ 臼ヶ岳(標高1,460m)⇒ミカゲ沢ノ頭(標高1,421m)⇒蛭ヶ岳(標高1,673m) 核心部:金山谷乗越の通過と蛭ヶ岳山頂直下の鎖場 |
檜洞丸から蛭ヶ岳コースの体力
体力 6/10 日帰り
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:2.53リットル、体重60kgの人:3.29リットル、体重75kgの人:4.05リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:4.712Kcal、体重60kgの人:6.125Kcal、体重75kgの人:7.539Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.673kg、体重60kgの人:0.875kg、体重75kgの人:1.077kg |
コースタイム
- 登山:丹沢ビジターセンター→50分-ゴーラ沢沢出合→40分-展望台→1時間15分-檜洞丸→1時間27分-臼ヶ岳→1時間12分-蛭ヶ岳 合計:5時間24分
- 下山:蛭ヶ岳→1時間5分-臼ヶ岳→1時間47分-檜洞丸→42分-展望台→35分-ゴーラ沢沢出合→35分-丹沢ビジターセンター 合計:4時間44分 (休憩時間は含まず)
登山口のアクセス
山小屋
檜洞丸から蛭ヶ岳コース
西丹沢ビジターセンター前の駐車場
西丹沢ビジターセンター前の駐車場は約25台。新松田駅から土休日8~12本、平日4本の富士急行湘南バスあり。西丹沢ビジターセンターは、月曜休館です。
西丹沢ビジターセンターから白石沢の左岸に沿って車道を歩く
西丹沢ビジターセンターから白石沢の左岸に沿って車道を歩きます。右棚沢にかかる橋を渡るとすぐ右手にはウェルキャンプ西丹沢があり、そこから400メートル程歩くと登山口です。
登山道入口
車道から離れ登山道に入ります。つつじ新道を登り4.8km で檜洞丸です。
白石沢の東沢を右手眼下に見ながら高巻き
「白石沢の東沢を右手眼下に見ながら高巻きします。これからいたる所に桟橋が出てきます。
桟橋
桟橋は手摺の無い所やほぼ垂直に切り立った崖にかけられている為、かなりの高度感を感じる部分もあります。
分岐点で左へ
高度感のあるトラバースが終わると、90度左に折れます。ここで、檜洞丸から南西方向に延びる石棚尾根のピーク(テシロノ頭、石棚山、ヤブ沢ノ頭)などがドンと正面に現れます。
歩きやすい道
今までの急斜面と打って変わって、穏やかで歩きやすい道が1km ほど続きます。
ミツマタ(三椏)花の群落
山腹を彩るのミツマタ(三椏)の花の群落。ミツマタは落葉低木のジンチョウゲ科のミツマタ属。丹沢では杉の植林地内に製紙の原料として沢山植えられました。西丹沢ではミツバ岳、西丹沢県民の森、ツツジ新道、細川橋付近などに群生しています。
ゴーラ沢出合へ
白石沢・東沢の源頭部であるゴーラ沢出合に向けて徐々に下って行きます。
ゴーラ沢出合
ゴーラ沢出合。東沢を渡った先で右手側からゴーラ沢、左手側から本棚沢・ユイバシ沢が合流しています。
ツツジ新道
ツツジ新道はゴーラ沢出合の真ん中の尾根に作られた急な階段から始まります。
鎖場
急な階段を登った直後、鎖場が出てきます。鎖場は2箇所ありますが、高度感はありません。
木の階段
急坂の部分では、木階段がしっかりと整備されています。
展望台
ゴーラ沢出合から約50分の所にベンチが設置された展望台があります。ちょうど富士山と畦ヶ丸の絶好の展望地になっています。
原生林を登る
ブナの大木やサルスベリの原生林の中を登って行きます。
鉄梯子
3mほどの鉄梯子が架けられています。
檜洞丸山頂近くの木製階段
檜洞丸山頂近くになると木製の階段が随所に出てきます。大変良く整備された登山道です。
石棚山稜分岐
石棚山稜への登山道を右手に分けると平坦地に飛び出します。そして木道をゆっくり進むと、檜洞丸山頂です。
檜洞丸山頂直下の立ち枯れ帯
檜洞丸山頂直下の立ち枯れ帯を登れば目の前が山頂です。
檜洞丸山頂から望む富士山
山頂から西側を望むと、宙に浮いた様に見える富士山です。
檜洞丸山頂
標高1601mの檜洞丸山頂。山頂は広く、ほぼ360度の展望があります。また、多くのベンチが設置されているので、休憩にはもってこいです。
青ヶ岳山荘上から蛭ヶ岳を望む
檜洞丸山頂から1分ほど下った所に青ヶ岳山荘があります。更にその遠景にこれから目指す丹沢山系の主峰・蛭ヶ岳が聳えています。
青ヶ岳山荘と公衆トイレ
青ヶ岳山荘の左手の小さな小屋が公衆トイレです。青ヶ岳山荘の営業はシロヤシオの花期や秋のシルバーウィークのハイシーズンを除いて基本的に土日のみの営業です。
青ヶ岳山荘 1階
青ヶ岳山荘の1階のストーブと掘りゴタツ。管理人のいない平日に泊まりたい場合には、事前に連絡し、宿泊料を振り込みます。レトルトパックなどの食事が事前に用意されて温めれば食べられる状態になっています。
青ヶ岳山荘 2階
青ヶ岳山荘の2階の寝室。よく、天日干しされた布団は、ふかふかで大変寝やすそうです。また寝具はよく洗濯されて綺麗です。
青ヶ岳山荘 ➡ 蛭ヶ岳
青ヶ岳山荘を後にして蛭ヶ岳に向かいます。檜洞丸と蛭ヶ岳間は、丹沢の中で最も難所の多いルートです。正面手前の丸いピークが臼ヶ岳で、そこから左手に伸びる稜線を辿って山頂に向かいます。
檜洞丸から下った平坦地
檜洞丸から30分ほどで一気に下り、平坦地に降り立ちます。ここから六つの小さいコブを超えていきます。
鎖で囲われた橋
左手側が大きく切れ落ちた所に架かる橋を渡ります。手摺りが付いているので恐怖心は起こりません。
鉄梯子を登る
今度は5メートルほどの鉄梯子を登ります。
金山谷乗越の崩壊地
金山谷乗越の崩壊地。木階段で下ってから木階段を登り返し、上部でやや高度感のある鉄の桟橋を渡ります。
正面の「臼ヶ岳」へ
危険個所の通過が終わると、比較的平坦で歩きやすい道をしばらく進みます。正面の臼ヶ岳へ向かいますが、ここで一旦大きく下って行きます。下り切った所が神ノ川乗越です。
神ノ川乗越を見下ろす
神ノ川乗越を見下ろす位置まで下って来ました。
木製階段を登り「臼ヶ岳」へ
鞍部が神ノ川乗越です。ここから木製の階段を登り返し、臼ヶ岳に向かいます。
神ノ川乗越
神ノ川乗越には水場があると昭文社の地図には書かれていますが、案内板も踏み跡もありません。後で山小屋の主人に聞いて見ると、ここから約10分ほど下った所で、水が出ていない可能性もあるとのことです。
神ノ川乗越 ➡ 臼ヶ岳山頂へ
神ノ川乗越から登り返して丸いピークの臼ヶ岳山頂に向かいます。ここの登りは、比較的緩い傾斜です。
臼ヶ岳山頂
臼ヶ岳山頂。ここで左手方向に90度を進路を変えます。山頂は、樹木に覆われて360度の展望はありませんが、東側の丹沢主脈方面のみ見渡せます。
臼ヶ岳から蛭ヶ岳を望む
臼ヶ岳から蛭ヶ岳を写す。
臼ヶ岳 ➡ ミカゲ沢ノ頭へ
臼ヶ岳から緩く下り、ミカゲ沢ノ頭へ向け北進します。ミカゲ沢ノ頭で右手に45度方向を変えて蛭ヶ岳を目指します.。
緩斜面の歩きやすい稜線
ミカゲ沢ノ頭までは緩斜面の歩きやすい稜線です。
ミカゲ沢ノ頭 ➡ 蛭ヶ岳へ
ミカゲ沢ノ頭で30m程降り、蛭ヶ岳に向け登り返します。山頂直下が核心部で鎖場やガレ場のある急坂です。
鎖場
蛭ヶ岳の斜面に入って最初の鎖場です。傾斜は緩いので、鎖を使う必要はありません。
きつい斜面
更に登ると、傾斜がきつくなりますが、登山時は、問題ありません。下山の時にはスリップ注意です。
鎖場
ここも鎖が、手摺の様に作られていますが、特に問題はありません。やはりスリップには注意が必要です。
ややきつい岩場の登り
ややきつい岩場の登りですが、区間は短いので問題なく通過出来ます。樹林帯の中なので、特に高度感はありません。
尾根を登る
蛭ヶ岳山頂部が近づいて来ました。左手に回り込み尾根を登ります。
笹原の中を進む
傾斜が緩み笹原の中を進めば、山頂は間近です。
蛭ヶ岳山荘
蛭ヶ岳山頂の一角に建つ蛭ヶ岳山荘。定員50名ほどで、普段は空いていることが多いですがすが、春のシロヤシオの時期と秋の紅葉の時期は100名ほどに詰め込まれる様です。
蛭ヶ岳山頂から望む「檜洞丸」と「富士山」
蛭ヶ岳山頂から望む檜洞丸と左手遠景に富士山。
蛭ヶ岳の名前の由来
蛭ヶ岳は、「釈迦ガ嶽」と言う山名も付いていました。これは奈良県南部の吉野にある大峰山系の一つ「釈迦ヶ岳」と山容が似ているため名付けられたとされる説があります。
蛭ヶ岳は、かつて日向修験の行者道で、峰入り修行の中で重要な行場であったからです。幕末から明治時代にかけて、薬師仏を祀ったため「薬師ヶ岳」と呼ばれることもあった様です。天保年間の「風土記稿」にはヒルが多かったからとも、毘盧遮那仏・(びるしゃな)(大日如来)を祀っていたからともいわれています。何れにせよ、山の名前は山麓の村ごとに違う名前で呼ぶ事も多く、山岳修行の山伏達は里人とは違う名前で呼ぶ事も珍しくありませんでした。
現在の蛭ヶ岳の名前は、明治時代になって国土地理院の前身である陸軍陸地測量部が、数ある名前の中から一つ選んだものにすぎないというのが真実です。※ヒルが多かったからという説はかなり疑わしいものです。
参照:丹沢の行者道を歩く