金時山(きんときやま)とは

金時山は箱根山の外輪山の最高峰(標高1,213m)で、四十万年前の大噴火によって誕生したものです。金時山の北側一帯は総称して足柄山と呼ばれています。山頂からは富士山の眺望がすばらしく、眼下には巨大なカルデラ湖である芦ノ湖が一望出来ます。

金時山山頂には金時茶屋や金太郎茶屋などの休憩小屋や公衆トイレが完備されているため、女性登山者には大変ありがたい設備です。

金時山のハイキングコースは山頂まで2時間以内と短く、登山初心者にとって入門コースとして最適な山といえます。

金時山の由来は昔話で有名な金太郎が動物たちと遊んだ場所であることからと言われています。

金時山の魅力

富士山の眺望

各コースいたるところからすぐ近くに富士山の展望があるのも人気の一つです。写真は金時山の先に富士山が聳えています。

温泉が湧く

箱根は、塔ノ沢、強羅、箱根湯本など各所に温泉が湧いているので登山後の入浴も楽しみの一つとなります。写真は現在も噴煙を上げている大涌谷と大涌谷の温泉です。

金時山の登山最適時期

金時山の各登山口へのアクセスは良好で、コースタイムが短く登山初心者向けルートです。

標高が低く真夏以外が登山最適期です。冬季でも積雪量は30センチ足らずと少ないため、雪山入門コースとして多くの登山者でにぎわっています。

金時山山頂公衆トイレは冬季も使用出来ます。また、山頂の金時茶屋、金太郎茶屋は通年営業ですが、休憩や軽食の提供があるだけで宿泊はできません。

どのコースであってもピッケルの必要性は極めて低く、軽アイゼンだけで登れます。

金時山登山口の駐車場とアクセス

アクセスの詳細は下記を参照してください。

金時山
金時山のアクセスと駐車場
金時山のアクセスと駐車場

金時山の地図

金時娘の武勇伝

金時茶屋
金時茶屋

金時娘こと小宮山妙子さんは、金時山山頂にある金時茶屋の女将さんです。その父、小宮山正さんは、作家の新田次郎氏と親交が深く、小説「強力伝」のモデルになった人物です。

富士山の(歩荷)の中でも群を抜いて力持ちであったと伝えられ、地元の歩荷の協力を得て昭和十六年八月に北アルプス白馬岳の山頂に一八八キロ(約五十貫)の風景掲示盤を担ぎ上げました。まさに坂田金時です。その娘さんだから金時娘と呼ばれるのでしょうか。

金時娘さんには「金太郎の再来」と言えるような事件がありました。1954年(昭和29年)11月29日の日が暮れる頃、牢獄を脱走した死刑囚が、ヤスリの様なものを持ち「金を出せ」と言いながら小屋に押し入り、1人金時茶屋にいた妙子さんを脅したと言うのです。

当時、空手と柔道をやっていた妙子さんは犯人の急所をけとばしたそうです。自分も脇の下を刺されたそうですが、心臓を外れ九死に一生を得たそうですが、流れ落ちる血を押さえながら必死で山を下り、村人に助けを求めたそうです。勇猛果敢に戦った武勇伝が以前にも増して山男達からの人気を集めたそうです。

金時山の登山コース概要

① 金時山-金時神社入口コース

金時神社の真上に金時山
金時神社の真上に金時山

金時神社入口には30台ほどの無料駐車場があります。 満車の場合にはゴルフ練習場の駐車場(有料)に停めることもできます。

金時山最短コースであること、無料駐車場があること、登山バスでのアクセスも良好なことなどから、多くの登山者がこのコースから登ります。しかし、このハイキングコースはうっそうと茂った杉林の中を登るため展望がありません。金時山登山ルートの中で最も単調で面白味に欠けるコースと言ってよいでしょう。

途中、金時宿り石と呼ばれる大岩の前を通過し、公時神社分岐で矢倉沢峠からの登山道を合わせると、30分ほどで金時山山頂へ到着します。

金時神社

金時神社

ちょうど社殿の真上に金時山が来るように建てられています。

金太郎のマサカリ

平成6年5月5日に公時神社奉賛会により境内の一角に御影石で作られた立派なマサカリが奉納されました。

箱根仙石の国道138号線から少し入った所にある金時神社に金太郎のモデルになった坂田公時が祭神として祀られています。平安時代後期の武将・源頼光の家来に四天王(渡辺綱、坂田公時、碓井貞光、卜部季武)と呼ばれた強者達がいました。坂田公時はその1人です。

怪力の持ち主でクマと相撲を取ったと童謡にあります。強健で、武勇に優れた人物として5月人形にもなり、子供の神、健康の神として広く崇められています。金太郎伝説に関わるも事物として、宿り石、蹴落石、手鞠石、鯉が渕などがあります。

毎年5月の端午の節句に開催される「公時まつり」では祭典神事で幕を開け、小学生以上の登山競走、ちゃんこ鍋サービス、子供ばやし、小学生学年別による相撲大会、餅まきなどが行われます。プログラムのハイライトとして、国選択無形民俗文化財に指定されている「湯立獅子舞」が奉納されます。

運営;仙谷原氏子会・公時神社奉賛会、協賛;箱根町仙石原観光協会

コースタイム

  • 登山:金時神社入口⇒金時山 1時間30分
  • 下山:金時山⇒金時神社入口 1時間10分

難易度 1/10

体力  1/10  日帰り

② 金時山-足柄峠コース

足柄の関跡
足柄の関跡

林道ゲート前からのルートを案内します。 林道ゲート前で地蔵堂からのルートを合わせ、ゲートからしばらく退屈な林道歩きが続きます。
丸鉢山(夕日の滝分岐)で矢倉沢(地蔵堂)からの登山道を合わせると展望が開け、正面に金時山、遠くには富士山の眺望が素晴らしく、少し進むとベンチが設置された休憩ポイントに到着します。

鳥居をくぐると登山道の傾斜は一気に増し、鉄階段が連続するブナやミズナラの林の急坂が始まります。
右手方向に目をやると、山頂の金太郎茶屋や金時茶屋の荷物運搬用ケーブルが金時山山頂に伸びているのが見えます。

このハイキングコースは北面になるため冬季は登山道が凍りやすく転倒には十分注意してください。6本歯のアイゼン以上で登ることをお勧めします。滑落の危険個所は無いのでピッケルの持参は必要ないでしょう。

足柄の関

箱根山は古代から交通の要所であり、「箱根山は天下の険」と歌われるように東海道最大の難所でありました。奈良時代以前から足柄峠を通る足柄道が作られていました。

足柄峠に関所が作られたのは昌泰2年(西暦899年)です。足柄関が設けられて以降、ここから東側の地域を「坂東」または「関東」と呼ばれるようになりました。

芦ノ湖の南に位置する箱根峠を越える湯坂道が開かれたのは、延歴21年(西暦802年)のことで、富士山の噴火により足柄道が通行止めになってしまったことで着工が始まったとされています。

コースタイム

  • 登山:足柄峠⇒金時山 1時間30分
  • 下山:金時山⇒足柄峠 1時間10分

難易度 1/10

体力  1/10 日帰り

金時山-乙女峠コース

乙女峠
乙女峠

登山口は国道138号線沿いにある「ふじみ茶屋」(バス亭名:乙女峠)から乙女峠登山道がスタートします。
マイカーを使われる方は「ふじみ茶屋」に駐車でき1日1,000円です。 10台限定なためシーズン中の駐車場は一杯となり、駐車出来ないこともあります。御殿場駅からバスが出ていますが、一日6~4本と少ないため事前確認が必要です。新宿から小田急箱根高速バスで来ることも可能です。

ふじみ茶屋から樹林帯を40分ほど登ると乙女峠に到着します。

乙女峠で国道138号線の乙女トンネルを挟んで、ふじみ茶屋の反対側にある乙女口からの登山道が合流します。 ※乙女口には駐車場がありません。
乙女峠は富士山のビューポイントで、乙女茶屋があり休憩ポイントともなっています。乙女茶屋は夏・冬共に登山した時には営業していませんでした。

長尾山まではなだらかな稜線を歩き、木々の間からは富士山や芦ノ湖が透けて見えています。 長尾山からは所々にロープの設置されている岩場がありますので通行には注意してください。

コースタイム

  • 登山:乙女峠・ふじみ茶屋⇒金時山 1時間45分
  • 下山:金時山⇒乙女峠・ふじみ茶屋 1時間20分

難易度 1/10

体力  1/10  日帰り

金時山-冬季乙女峠コース

金時山-冬季乙女峠コース
乙女峠

冬季でも積雪量は30cm程で、入山者も多くラッセルの必要はほとんどないと思います。また、滑落の危険個所はありませんのでピッケルは必要ありません。

コースタイム

  • 登山:乙女峠・ふじみ茶屋⇒金時山 1時間50分
  • 下山:金時山⇒乙女峠・ふじみ茶屋 1時間15分

難易度 1/10

体力  1/10  日帰り

金時山-明星ヶ岳・明神ヶ岳縦走コース

金時山
金時山

宮城野橋から明星ヶ岳に登り、明神ヶ岳から金時山へ至る箱根山の外輪山縦走コースです。 金時神社の無料駐車場に車を止め、箱根登山バスで宮城野橋へ移動します。7時52分のバスは宮城野橋へ直行しますが、8時34分は仙石バス案内所止まりで、8時51分に乗り換えが必要です。 平日は9時、10時台共にバスがありませんので上記2本に乗り遅れると計画が狂います。土日でも9時台のバスはなく、10時24分ですからやはり遅すぎると思います。

宮城野橋から箱根老人ホームを目指して車道を登って行きます。箱根老人ホームの所で急角度に左手に折れ、舗装道路が途切れて100メートルほど進んだ所に登山口があります。

登山口から混成林の中のいきなりの急登です。大文字山まで登ると、西側の展望が開けます。例年8月16日に箱根大文字焼が行われる場所です。

ハコネダケの間を抜け、開けた場所に出ます。明星ヶ岳と明神ヶ岳の分岐です。明星ヶ岳は分岐から平坦な道を200メートル進んだ所にあります。

山頂には特徴が無く、展望はありません。御獄大神や天照皇大神の銘文のある石碑が祀られているだけです。山頂を確認したら分岐まで戻り直進します。

少し歩くと正面に明星ヶ岳山頂部が見えてきます。同時に左手方向には大涌谷から上がる白い噴煙がよく見えます。

ハコネダケが密生する中で奥和留沢見晴らしコースを右手に見送り、小さなアップダウンを繰り返すと宮城野支所前からのルートが左から合流して来る鞍部です。

鞍部から急坂になり、傾斜が落ちた所で二宮金次郎柴刈り路が右手に分岐します。数分歩くと、左手に大きな石に刻まれた摂政宮登山記念碑が建立されているのが確認出来ます。

灌木帯を抜けると、展望が開け金時山と富士山が視界に入ってきます。振り返ると、相模湾が見渡せます。明神ヶ岳山頂は広々として平坦ですが、富士山、金時山、大涌谷方面の眺望が大変良いところです。

明神ヶ岳から南西斜面が崩壊した稜線上を金時山に向け歩きます。 大変展望がよく、このルート最大の景観の場所と言えます。

ゆっくり下り、登り返した所が火打石岳です。縄文時代に燧石が取れた事でこの名前が付いたとされています。火打石岳から広葉樹林に覆われた北側の斜面をトラバース気味に進み、稜線に出ます。

背の高いハコネダケの間を小さなアップダウンを繰り返し進みますが、この間は全く展望がありません。 ハコネダケ背が低くなると正面に金時山が大きく迫ってきます。ハコネダケの間に刻まれた登山道がよく見えます。

矢倉沢峠に建つ「うぐいす茶屋」は営業していました。簡単な軽食やお土産物などが売っています。

矢倉沢峠から次第に傾斜が増してきます。金時(公時)神社分岐を左に見送り、急坂を登ると、金時山山頂です。 山頂は県境に当たり、南足柄市、小山町、箱根町が祀った祠三基がそれぞれの市町村に向かって建てられています。

箱根大文字焼

明星ヶ岳(大文字山)の箱根大文字焼
明星ヶ岳(大文字山)の箱根大文字焼

箱根の三大祭りの一つに数えられる箱根大文字焼は、毎年8月16日明星ヶ岳(大文字山)で行われます。大正10年から始められたこの行事は、避暑地である箱根を訪れた観光客のために始められたものですが、同時に箱根全山の有縁無縁の緒霊を静めるための裏盆の送り火という意味合いもあります。

乾燥したシノダケ350束が大の字の形に並べられ、夜19時花火を合図に一斉に点火されます。

「大の字」の大きさは横幅108m の大きなものです。大文字山の山腹にオレンジ色に浮かび上がり、箱根の夏の風物詩になっています。

学校林跡地

明星ヶ岳周辺には昭和23年、勤労精神の高揚や心身の鍛錬など、教育に資することに加え、学校用の資材を賄うことが出来ると小田原市国民学校から引き継いだ白山中学校の学校林がありました。

昭和25年には4ヘクタールの斜面に当時の中学生がスギやヒノキを植林しました。しかし、木材価格の低下や生徒による手入れが難しくなってきたことから、平成12年に小田原市外二ヶ市町村組合に移管されました。

コースタイム

  • 登山:宮城野橋バス停金時神社入口⇒金時山 6時間10分
  • 下山:金時山⇒宮城野橋バス停 4時間45分

難易度 1/10

体力  1/10  日帰り

金時山-金時登山口コース

矢倉沢峠から金時山へ
矢倉沢峠から金時山へ

国道138号沿いの金時山登山口前にある食事処「蔵一」駐車場内に公衆トイレが完備され、1日500円で登山者も駐車可能です。金時登山口にもバス停はありますが、仙石バス停の方が本数が多く便利です。仙石バス停と金時登山口バス停との間は徒歩で数分ですからこちらを利用することをお薦めします。

別荘地の中の車道を歩いた後、登山道に入り、しばらく樹林帯の中をジグザグに登ると展望の開けた矢倉沢峠に到着します。

うぐいす茶屋を右手に見送り、少し登ったところから金時山山頂が正面に見えてきます。公時神社分岐で金時山神社入口からの登山道を合わせ、稜線の急登が30分くらい続くと金時山山頂に飛び出します。

コースタイム

  • 登山:金時登山口⇒金時山 1時間30分
  • 下山:金時山⇒金時登山口 1時間10分

難易度 1/10

体力  1/10  日帰り

金時山の日帰り登山は出来る?

最も人気のある金時神社入口コースでの往復のコースタイムは2時間40分です。また、足柄峠コース、乙女峠コース、金時登山口コースなどでも山頂のピストンなら3時間あれば下山できます。

また、明星ヶ岳・明神ヶ岳縦走コースで金時山に登る場合、登山バスで登山口に戻れば7時間30分ほどのコースタイムになります。

従って金時山の日帰り登山はどのコースであっても十分可能と言えます。

金時山の登山口近くの温泉

湯ノ花沢温泉の箱根湯の花プリンスホテルは、駒ヶ岳東斜面の海抜約950m地点の宿です。源泉は単純硫黄温泉で、地熱蒸気を利用した「蒸気井(じょうきせい)造成温泉」です!孔底300mから噴出する130°の蒸気を蒸気井(地熱蒸気の井戸)を通って湯畑で沢水と掛け合わせて60°の温泉を造成します。

大涌谷も同様のやり方で温泉を作っています。

箱根湯の花プリンスホテル

  • 効能は神経痛、筋肉痛、疲労回復他など。

日帰り入浴

料金
  • おとな¥2,000 / こども(小学生)¥1,200 
入浴時間
  • 月~金曜日 1:00P.M.~6:00P.M. ※最終受付4:00P.M。
  • 土曜・日曜日 12:00NOON~6:00P.M. ※最終受付4:00P.M。

箱根湯本温泉 吉池旅館

  • 温泉の特徴:泉温43℃~80℃、泉質はPH8.40、ナトリウム・カルシウム- 塩化物泉、 効能は、 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・ 病後回復期・疲労回復・健康増進・きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病など。
  • 一万坪の庭園と6本の豊富な自家源泉100%掛流し、箱根屈指の毎分最大で720リットルの温泉湧出量を誇ります。

日帰り入浴

料金:大人¥2,200 小人¥1,650

入浴時間:13:00 ~ 22:00(最終受付は20:00)

金時山の天気

山の天気予報は難しい
山の天気予報は難しい

お薦めの天気予報

テレビで流れる天気予報やネットで得られる無料の天気予報は、一般的に平地を対象としたものです。 そのため、晴れの天気予報が出ていても、山ではガスってしまうことはよくあることです。 

そこで、おすすめなのがtenki.jpの有料バージョン(+more)です。これは、月間100円と安いですが、高層天気の予報のため精度が高いです。また、山の天気予報(月額300円)を併用すると更に精度が高まります。

各種情報

金時山登山ツアー

  • 金時山|登山・トレッキングツアー

お問い合わせ

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登山地図のスマホアプリ

  • 山と高原地図のスマホアプリ
    昭文社から販売されています。山と高原地図ホーダイ - 登山地図ナビアプリ 定額(500円/月 or 4800円/年)で61エリアの「山と高原地図」が使い放題。山と高原地図[地図単品購入版]地図1エリア 650円。

金時山周辺の気温

最高気温平均気温最低気温
1月-1.7-6.7-11.2
2月-0.9-6.1-10.8
3月3.1-2.5-7.5
4月10.03.8-2.1
5月15.19.03.2
6月18.212.98.3
7月21.916.612.5
8月23.517.913.6
9月18.613.59.1
10月12.67.12.5
11月7.01.1-4.0
12月1.6-4.0-8.6

金時山登山のための装備と服装

軽アイゼン12本歯アイゼンピッケルサングラスツェルト
1月××
2月××
3月×××
4月×××
5月××××
6月××××
7月××××
8月××××
9月××××
10月××××
11月××××
12月××××
必須:◎ あった方が良い:○ あったら良い:△ 必要ない:× 

金太郎伝説

「今昔物語集」、「古今著聞集」、「御伽草子」などによると、坂田金時(公時)は源頼光の家臣で、頼光四天王(渡辺綱、碓井貞光、卜部季武)と称される強者であったといいます。源頼光とともに丹波国大江山の酒呑童子(しゅてんどうじ)を討伐したとされる実在の人物です。

江戸時代の享和3年(西暦1803年)に発刊された「前太平記」による金太郎伝説は、次のような記載があります。「幼名金太郎は金時山山中で赤龍と山姥との間に生まれた子供で、怪童であった。21歳のときに足柄の地蔵堂で源頼光と出会う。当時の頼光は奥州・蝦夷征伐を命じられ東北・北海道方面へ侵攻していた。その帰り道、足柄峠の地蔵堂で休んでいた際、金太郎と出会い、家臣に抜擢され、坂田金時 と名前を改め、36歳の時に酒呑童子の討伐に加わった。一生結婚せず、足柄山山中で行方不明となった。」

金時山と呼ばれるようになったのは江戸時代後期のことで、それまでは猪鼻ヶ岳と呼ばれていました。明治中期の小学校の教科書に金太郎が登場する事で金時山が定着しました。

参照:名山の日本史

丹波国大江山の酒呑童子の正体は?

丹波国大江山の酒呑童子の正体は、外国人漂流者、鉱山労働者、修験者、反体制勢力者など諸説粉々です。何れにしても、源頼光と共に征伐に加わった坂田公時達が行った鬼退治の戦法には、武士道精神に欠けるところがあったと思われます。

酒呑童子達を罠にはめ、油断した所で毒酒を飲ませ、自由を奪い、殺戮するのです。当時の武士は、お抱え用心棒といった集団だったのでしょう。