日本アルプス登山ルートガイド-核心部のルート案内
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ルート
宝剣岳(ほうけんだけ)

宝剣岳 登山ルート概要

登山コース案内

宝剣岳は、千畳敷カールで駒ケ岳ロープウェイを降り、左に進み極楽平から登る時計回りのルートと右へ進み千畳敷カールから乗越浄土を経由して行く反時計回りのルートがあります。
宝剣岳を通過するルートは、昭文社の「山と高原地図」ではバリエーションルート扱いになっていますが、登山道はしっかり整備され、鎖や足場用の金属製ステップが設置され、とくに危険を感じる場所はありません。又、岩場は硬い花崗岩で出来ているため、落石の危険はほとんどありません。

左側から入るルート(時計回り)は、千畳駅から30分ほどで中央アルプスの主稜線上にある極楽平に到着します。「遭難の碑」を超えたあたりから核心部となり両脇がスパッと切れ落ちた稜線の通過は高度感があり幅も狭いため、緊張を強いられます。
その後、小ピークをいくつか越え10mほどのほぼ垂直な壁が次の難所です。しかし、ホールドやステップがしっかりとあり、あまり難しくありません。宝剣岳山頂まで鎖場は続きますが高度感はあまりなく、難易度はそれほど高くありません。

山頂は狭く数名が休める程度の広さです。 山頂から宝剣山荘までの下りは鎖場になっていますが、高度感や傾斜は緩く、難なく下りることができます。

登山届

長野県警察 電子申請が出来ます。


観光問い合わせ

伊那市観光協会
駒ヶ根観光協会


登山地図のスマホアプリ

山と高原地図のスマホアプリが昭文社から販売されています。月額版:料金月400円、通常版:地域1エリア500円。

花崗岩を砕く凍結破壊作用

氷河時代は現在よりもはるかに気温が低い時代でした。花崗岩の岩の割れ目に水分が入り込み、それが凍ってくさびの作用により花崗岩を砕きました。現在では見られない厳しい自然現象です。凍結破壊作用は宝剣岳周辺や宝剣岳から木曽駒ケ岳へのトラバース道で確認出来ます。


宝剣岳山頂部の花崗岩が凍結破壊作用で砕かれる

花崗岩の凍結破壊作用


宝剣岳山頂周辺の気温

山頂気温
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
最高気温
-8.3
-6.8
-1.5
4.4
9.1
12.1
15.3
16.8
12.5
6.7
0.6
-5.1
平均気温
-13.8
-12.7
-8.4
-2.6
2.5
6.3
9.8
10.5
6.6
0.4
-5.0
-10.1
最低気温
-19.5
-18.8
-15.6
-9.6
-3.2
1.6
5.6
6.4
2.1
-4.0
-10.9
-16.4

宝剣岳へ登るための装備と服装

季節により変動する登山用具/装備品 (冬季登山禁止)
用具・装備
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
ツェルト
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ストック
スパッツ
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×
手袋
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サングラス
軽アイゼン
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12本歯アイゼン
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ピッケル
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テント
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画像一覧

駒ケ岳ロープウェイしらび平駐車場。JR飯田線駒ヶ根駅〜菅ノ台バスセンター〜しらび平間を登山バスが通年運行しています。冬季は1時間に一本です。

土日祝は混雑するので、最大3時間待ちもありえます。登山する場合には、始発のバス(駒ケ根駅発5:00) に乗る事をお薦めします。混雑時期は菅ノ台バスセンターから所定の始発時間以前に増便のバスが出発する場合があります。

しらび平駐車場近くから駒ヶ根ロープウェイを撮影。1967年に山岳観光用として作られたもので標高差950メートルを7分30秒で結んでいます。

標高2612メートルの千畳敷駅でロープウェイを降り、左手方向に進むと駒ヶ岳神社が祀られています。神様に登山の無事を祈って出発します。

千畳敷駅を降りると目の前に広がる千畳敷カール。2万年と6万年前の氷河期に氷河によって削られ、お椀を二つに割った様な地形です。一番高く尖って見えるのは宝剣岳で、稜線の一番低い所が乗越浄土です。

正面鞍部の極楽平に向け極楽平カール約30分の登りです。宝剣岳から乗越浄土を経由してぐるっと一周するコースタイムは2時間30分です。木曽駒ヶ岳に行っても4時間30分もあれば千畳敷山頂駅に戻れます。

ハイマツの間をジグザグに稜線の極楽平に向け登ります。

丸太で補強された階段状の登山道をジグザグに登って行きます。なだらかな登りです。7月から8月上旬にかけて周辺は高山植物お花々で覆われます。

駒ヶ岳ロープーウェイ千畳敷駅(千畳敷ホテル)を振り返って撮影。千畳敷カールの縁にあたるモレーンの部分に建っています。

稜線に向けて登ります。

宝剣岳の全景。山体はほとんど硬い花崗岩で出来ていて、白く尖った姿は中央アルプスで最も美しい山と言えるでしょう。宝剣岳・中岳・伊那前岳を含めて木曽駒ヶ岳と呼ばれることもあります。

ハイマツ帯の間をゆっくりと登れば稜線に飛び出します。

極楽平。宝剣岳から空木岳へ通じる稜線上の平らな場所です。奥に三ノ沢岳が見えています。

極楽平から宝剣岳に向けての急登になります。正面に見えるのはピークはサギダルの頭です。サギダルの頭のピークは登らずに、その左手側を巻いて進みます。

正面のサギダルの頭を巻き終えると、三ノ沢岳分岐を左手に見送ります。分岐には「遭難の碑」が建っています。そこから宝剣岳へ向け急登が始まります。

三ノ沢岳分岐から「遭難の碑」を左手に見送ると、最初のピークが現れます。これから小さなピークをいくつか越えて行きます。難しい箇所には鎖や人工のスタンスが岩に埋め込まれているため、さほど難しい通過ではありません。

一番初めのピークの中間部を登ります。鎖が付いている岩場ですが、さほど傾斜は強くないので問題なく登っていけます。

最初のピークの頂上部分。ピーク直下はやや斜面がきついですが、新しい鎖が付いて安心して登れます。

最初のピークを過ぎると、両側が切れ落ちた痩せ尾根を通過していきます。登山道の幅は50センチ、距離3メートルですが、高度感があり、ここが最大の難所かもしれません。

渡りきった所から撮影。ここからだとはっきりと分りませんが、両側の岩に渡された鎖に掴まて通過してきました。

No.4を振り返って撮影。両脇がほぼ垂直に数百メートルに切れ落ちています。両側の岩に物干しのように鎖が渡されています。登山道の幅は狭いので這って渡りたくなります。

3メートルの痩せ尾根を通過して、少し下り、登り返した所に鎖場があります。さほど高度感は無いので、難しさは感じません。

小ピークが連続し、鎖が架けら、登りにくい所には金属製のスタンスが岩に打ち込まれています。とてもよく整備されてまるで遊園地の様です。

No.8の岩場の上部を登ります。岩は硬い花崗岩で出来ている上、スタンスが豊富で登りやすい岩場です。画面右下に黄色の人工のスタンスが岩に打ち込まれているのが見えます。

前写真の更に上を撮影。上部の岩場は狭い岩の間をすり抜けるように登ります。鎖と人工の足場が設置されています。ここまで整備されると、まるでアスレチック場です。

前写真の最上部を登り切った所から振り返る。岩と岩の間の狭い部分をすり抜けるように登りました。振り返って下を見ると、かなりの高度感があります。次は反対側にほぼ垂直の壁を下って行きます。

ほぼ垂直な壁を下り切った所から振り返って撮影。下り切った所は広い平坦地になっているので、あまり高度感を感じずに降りることが出来ます。

No.12の岩壁を次のピークに登ってから振り返って撮影。高さ10メートルほどの岩の壁ですが、見た目ほど難易度は高くありません。スタンスも豊富で、高度感はあまり感じられません。

10メートルの垂直の岩壁を降り切り、登り返します。次のピークへは左側を巻くように登ります。

大きな岩が折り重なるようになった鎖場です。スタンスは豊富で、斜度も緩いので難しくありません。

左手奥が宝剣岳山頂です。山頂の基部を右手側から巻いて登って行きます。

宝剣岳山基部の東側(右手側)を巻く所に大岩があり、そのトンネル状になった中を通過していきます。

岩のトンネルを抜けると、すぐそこに山頂に立つ登山者が見えてきます。山頂に上がるまでに更に鎖場が続きます。

山頂直下から今来たところを振り返る。小さな小ピークをいくつか乗り越えて来ました。遠く空木岳に続く稜線が見えています。

さらに鎖場が続きます。大きな岩が積み重なるようになった所を登ります。登りにくい所には金属製の杭が岩に打ち込まれています。さほど高度感はなく、登りやすい鎖場です。

狭い岩の隙間を登り上げます。新しい太い鎖は金属色を発して心強く感じます。写真で見るほど傾斜はきつくないので、さほど高度感はありません。

最後の鎖場を抜け、岩に書かれた白いペンキマークに従いひと上りすれば、宝剣岳山頂に飛び出します。

宝剣岳山頂から木曽駒ヶ岳を望む。岩頭の上に人が立ことも可能です。江戸時代の西暦1811年(文化8年)に寂本法師が山頂に錫杖(しゃくじょう)を奉献したことから、「錫杖岳」という別名がありました。

山頂から宝剣岳核心部を振り返る。右手方向に三ノ沢岳へ延びる稜線が見えています。核心部の通過に約50分のコースタイムでした。

宝剣山荘(乗越浄土)方面へ下ります。宝剣岳の北側の斜面をトラバース気味に降ります。しっかりとした鎖が付いているので安心です。

宝剣岳の岩場の途中から乗越浄土に立つ宝剣山荘と天駒荘。丸いピークの中岳の左奥に木曽駒ケ岳が見えています。右手方向には馬の背の稜線が伸びています。

下りの途中から振り返って撮影。さほどの斜度は無くスタンスも豊富なので難易度は低い鎖場です。

更に下った所から宝剣岳山頂方面を撮影。多くの登山者が、乗越浄土に荷物を置いて空身で登っています。

更に下った処から山頂側を撮影。累々と折り重なった花崗岩の岩場です。

鎖場を下り切った所です。鎖場はここまでです。

乗越浄土の平坦地まで降りた所から振り返って宝剣岳山頂を撮影。花崗岩が凍結破壊作用により、大きく砕けているのがよく分ります。

乗越浄土に建つ宝剣山荘と天駒荘。二つの小屋の先にある丸いピークが中岳です。駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅から乗越浄土までのルートガイドも参照してください。

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宝剣岳登山ルート地図

宝剣岳 登山ルート詳細情報

ルート 駒ケ岳ロープウェイ千畳敷(標高2,612m)⇒極楽平⇒宝剣岳(標高2,931m)
駐車場 1日400円 約1000台(周辺駐車場合計)
核心部 極楽平から山頂までの間
(特に両脇の切れ落ちた稜線の通過と高さ10m程の垂直な壁)
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 5
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:0.63リットル、体重60kgの人:0.81リットル、体重75kgの人:1.00リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.163Kcal、体重60kgの人:1.511Kcal、体重75kgの人:1.860Kcal
燃焼脂肪量 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.166kg、体重60kgの人:0.216kg、体重75kgの人:0.266kg
標高差距離 1.4km 最大標高差 283m 平均斜度 全体:16.2% 上り:21.6% 下り:27% 獲得標高 上り:259m 下り:27m
山小屋 宝剣山荘・天駒荘
アクセス

>>関東(東京・新宿)から宝剣岳
>>関西(大阪・京都)から宝剣岳
>>名古屋から宝剣岳



次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。

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