吉田口登山道で吉田口六合目ルート地図

  • 距離9.1km
  • 登り969m
  • 下り960m

吉田口登山道で吉田口六合目ルートの難易度

難易度  1/10

ルート馬返し(標高1,440m)⇒一合目鈴原社(標高1,520m)⇒二合目御室浅間神社拝殿跡(標高1,700m)⇒
三合目三軒茶屋社(標高1,840m)⇒四合目大黒小屋跡(標高2,050m)⇒4合5勺目御座石(標高2,150m)⇒
五合目佐藤小屋(標高2,230m)⇒六角堂( 標高2,300m)

吉田口登山道で吉田口六合目ルートの体力

体力  2/10  日帰り

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.43リットル、体重60kgの人:1.85リットル、体重75kgの人:2.28リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:2.651Kcal、体重60kgの人:3.446Kcal、体重75kgの人:4.281Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.379kg、体重60kgの人:0.492kg、体重75kgの人:0.606kg

コースタイム

  • 登山:馬返し⇒佐藤小屋⇒六角堂 3時間10分
  • 下山:六角堂⇒馬返し 2時間30分

馬返しアクセス

富士山駅~中の茶屋・馬返 (馬返バス) 富士急行バス

吉田口登山道で吉田口六合目ルート

北口本宮冨士浅間神社

北口本宮冨士浅間神社

富士吉田市の富士パノラマライン(旧鎌倉往還 現国道138号)沿いに鎮座する北口本宮冨士浅間神社の裏手の鳥居をくぐり吉田口登山道は始まります。富士講の人々はここから歩いていました。この神社は、富士山世界遺産の25ある構成資産の一つです。

北口本宮冨士浅間神社については下記を参照してください。

富士山
富士山世界文化遺産
富士山世界文化遺産

中の茶屋

中の茶屋

登山道で最初の茶屋が中の茶屋です。浅間神社と馬返しのちょうど中間に当たるため、この名前が付いたとされています。ここの地名を「遊境」と呼ぶことから「遊境小屋」とも呼ばれていました。往時は船津胎内や吉田胎内へ行く道の起点だったため、大変な賑わいを見せたといいます。

馬返し

馬返し

馬返しまで舗装道路が伸び、期間限定でバスも来ています。運行期間は4月第2土曜日から11月3日の間土休日のみ運行。ただし7月第1土曜日から8月31日は毎日運行。お問い合わせは富士急山梨ハイヤー0555-22-1800。

馬返しの無料駐車場

馬返しの無料駐車場

馬返しの無料駐車場。約40台駐車可能です。今回はここから登山開始です。

江戸時代は4軒の山小屋(茶屋)

江戸時代は4軒の山小屋(茶屋)

この馬返しには、江戸時代、4軒の山小屋(茶屋)が存在していました。現在は、明大山荘・馬返し大文司屋と書かれた小屋が残るのみです。富士山は麓から頂上までの間が3区分され、それぞれ草山・木山・焼山と呼ばれていました。古来からここより先は木山となり富士山の霊域として認識されていました。

馬返し敷地内上部の石造鳥居と二体の猿像

馬返し敷地内上部の石造鳥居と二体の猿像

馬返し敷地内上部の石造鳥居と二体の猿像。「富士山湧出の日」という伝説に、一夜にして富士山が湧き出たというのがあります。その年が庚申(かのえさる)の年であったことから「猿」が富士山の使いと考えられていたようです。庚申は60年に一度巡る「御縁年」とされ、この年に富士に登るとよりご利益があるとされていました。

富士山禊所跡

富士山禊所跡

鳥居をくぐった所にある富士山禊所跡。古来よりここから先は富士山の聖域とされ、道者はここでお祓いを受け、身を清めてから山頂目を指しました。禊所の成立は、大正年間(1911年から25年)で、旧道のど真ん中に建っていました。その時点で、すでに新登山道が禊所の左手側に平行して作られていました。

吉田口登山道は富士山世界遺産の構成資産

吉田口登山道は富士山世界遺産の構成資産の一つ

吉田口登山道は富士山世界遺産の構成資産の一つになっています。前述したように馬返しから一合目までの登山道は大正以降に付け替えられたものです。右手側に旧道は付いていますが、所々壊れた場所もあり、現在は通行禁止です。

鈴原社

鈴原社

標高1520mの一合目に建つ鈴原社。かつては「大日社」と呼ばれ、浅間明神の本地物とされる大日如来像を祀っていました。「甲斐国志」では富士山の仏は大日如来であることを参拝者に知らしめるためにこの一合目に置かれたと記されています。又、周辺には多くの富士講碑が残されています。

浸透桝

浸透桝

多数の大きな石が敷き詰められた周りを木枠で囲んだ桝状の物(手前の構造物)が目に付きます。これは上から流れてくる雨水を浸透させるための「浸透桝」です。これにより登山道の侵食がかなり防げます。又、石畳や木製の土留めがしっかりと整備されています。

御室浅間神社拝殿跡

御室浅間神社拝殿跡

標高1700mの二合目の御室浅間神社拝殿跡。富士山の神である浅間明神(木花咲耶姫)を祀った神社で、富士山中で最初に建設された神社です。古くは北室・室ノ宮と呼ばれていました。河口湖南岸の勝山村(現富士河口町)の御室浅間神社里宮の山宮に当たります。

御室浅間神社拝殿裏の小祠

御室浅間神社拝殿裏の小祠

御室浅間神社拝殿裏の小祠。昭和47年(1972年)に本殿は河口湖の北側に建つ里宮の境内に移築されています。御室浅間神社里宮は、富士山世界遺産の構成資産の一つです。北口本宮冨士浅間神社を「下浅間」と呼ぶのに対して、この社を「上浅間」とも呼んでいました。江戸時代までは、この2合目から上は女人禁制の領域でした。

細尾野林道

細尾野林道

御室浅間神社のその先に架かる御室浅間橋を渡り、10分ほど登ると細尾野林道と交差します。この場所に夏期のみ簡易トイレが設置されます。ここから更に10分ほどで三合目の見晴茶屋跡です。

見晴茶屋跡とはちみつ屋跡

見晴茶屋跡とはちみつ屋跡

標高1840mの三合目。弁財天像が祀られた見晴茶屋跡(左手側)とはちみつ屋跡(右手側)。展望が良いこの場所で昼食を取る事が多かったため三合目は「中食堂」と呼ばれたり、江戸時代中期以前は、三軒の茶屋があったことから「三軒茶屋」と呼ばれることもありました。傍らに道了・秋葉・飯綱の三神を祀った三社宮がありました。

階段状の登山道

階段状の登山道

三合目を過ぎ、間もなく細尾野橋を渡ります。その後、土留めを兼ねた階段状の登山道がしばらく続きます。

大黒小屋跡

大黒小屋跡

4合目の大黒小屋跡。上吉田の御師である大黒屋所有の小屋でした。寛政12年(1800年)に奉納された大黒天像が祀られていましたが、現在は里に下されています。ここからの展望も良好です。

御座石

御座石

大黒小屋跡から15分で4合5勺目の御座石に到着します。神が寄り付く岩という意味があり、かつてこの岩の上に御座石浅間の浅間明神と日本武尊の小祠が祀られてていたと言います。戦国時代までは女性がここまで登る事が許されていたようですが、江戸時代になると「女人禅定の追い立場」とされ、2合目以上が女人禁制とされました。

5合目焼印所・宿泊・ご休憩所

5合目焼印所・宿泊・ご休憩所

御座石の隣には5合目焼印所・宿泊・ご休憩所とある看板の架けられた建物があります。江戸時代において2合目までとされた女性の結界も富士山の御縁年(60年に一度の庚申年)には、この地まで登ることが許されていました。

御座石上部には倒壊した小屋跡が複数

御座石上部には倒壊した小屋跡が複数

御座石上部には倒壊した小屋の跡がいくつかあります。順に5合目館跡、5合目桂屋跡、早川館跡、天地界館跡、タバコ屋跡、不動小屋跡、5合目救護所跡などです。

滝沢林道

滝沢林道

滝沢林道に出て、舗装の道を反時計回りに歩きます。

富士守稲荷

富士守稲荷

滝沢林道を歩くと富士守稲荷が目に入ります。ここから再び登山道になり、滝沢林道を再び横切ると5合目の佐藤小屋に到着します。

佐藤小屋

佐藤小屋

標高2230mの佐藤小屋。通年営業で冬季富士山に登る登山者にとって開いている山小屋はここだけなので大変ありがたい存在です。

佐藤小屋のテント場

佐藤小屋のテント場

佐藤小屋の直ぐ下にあるテント場、約15張設営可能です。富士山でテントが張れる場所はここだけではないでしょうか。

佐藤小屋から富士山頂方面を望む

佐藤小屋から富士山頂方面を望む

佐藤小屋から富士山頂方面を望む。6合目の落石防護柵の構造物が見えます。この付近は木山と焼山の境にあり、山岳信仰上重要な拠点であったため、体力的に山頂まで登山が出来ない信者のために遥拝所が設けられていました。

佐藤小屋から小御岳道が富士スバルラインの5合目へ

佐藤小屋から小御岳道が富士スバルラインの5合目へ

佐藤小屋から小御岳道が富士スバルラインの5合目へほぼ水平な道が伸びています。富士スバルラインの終点に小御岳社が建ち、その間に六基の鳥居があったと言います。

吉田口・里美平星見荘

吉田口・里美平星見荘

佐藤小屋の直ぐ上にある吉田口・里美平星見荘。営業期間は6月下旬から10月上旬まで。3台の天体望遠鏡があります。

富士山頂が見える

富士山頂が見える

ダケカンバの林の先に富士山頂が見えています。

六角堂

六角堂

5合五5勺の六角堂。右手に日蓮上人の立像が設置されています。この周辺は、日蓮上人が富士登山をした時、書写した法華経を埋納したという言い伝えがある場所で、「経ヶ岳」と呼ばれています。

姥ヶ懐

姥ヶ懐

六角堂から50mほど入った所に茅葺の小屋が組まれています。「姥ヶ懐(うばがふところ)」の覆屋です。鍵が架けられ室内には入れませんが、隙間からのぞくと中は洞窟状になっています。そこで日蓮が100日間の修行を行ったと伝えられています。

姥ヶ懐の覆屋には日蓮上人の石像と祖師像

姥ヶ懐の覆屋には日蓮上人の石像と祖師像

姥ヶ懐の覆屋には日蓮上人の石像と祖師像が祀られています。又、ここから出土したと伝えられる経筒と10巻の経巻が存在しています。

沢山の石仏

沢山の石仏

六角堂の直ぐ上の高台に沢山の石仏が置かれています。何のためか分りませんが、石造物もあります。

六角堂から富士山を望む

六角堂から富士山を望む

六角堂の直ぐ上の高台から富士山頂を望む。六合目から山頂へは富士スバルライン五合目から吉田ルートのページをご覧ください。

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