日本アルプス登山ルートガイド > 北アルプス > 乗鞍岳 > 平湯乗鞍登山道から乗鞍岳
平湯乗鞍登山道で畳平(乗鞍岳)登山ルート概要
登山コース案内
奥飛騨温泉郷の平湯温泉は安房トンネルの開通により関東からのアクセスが大変良くなりました。平湯温泉からの登山口は、平湯IC口から200mほどの所にある「あんき屋」裏の平湯温泉スキー場です。「あんき屋」には登山届の箱が設置され、広い駐車場が有りますが、登山者用駐車場にはなっていない為、平湯IC口の横にあるトイレ完備の無料駐車場に停めるとよいでしょう。
かつて登山道は名瀑百選にも選ばれている落差45メートルの平湯大滝から始まり猿飛八丁、大谷川原、姫ガ原と谷筋を登るルートでした。しかし現在は、平湯大滝から先の状態が悪く通行禁止なっています。明治時代にはこの上流部に1,000人以上が働く平湯鉱山があり、大変賑わっていたようです。ちなみに近代登山を主導したイギリス人のウォルター・ウェストンは鉱山道を通って剣ヶ峰に登ったと記しています。平湯大滝は、近くまで車道があり、観光客でも行けるようになっています。
現在の登山道は平湯温泉スキー場内を登り平湯尾根を辿るように付け替えられています。平湯温泉スキー場内で羊が放牧されている為、柵が作られています。進入禁止の様になっていますが、柵の一か所に扉があり、スキー場内に入る事が出来ます。登山道は明瞭に付いていませんが、第一ペアリフトに沿って登っていけばOKです。
スキー場内を登り1時間ほどすると広い平地に出ます。国道158号(安房峠道路)の安房平からここまで林道が来ています。一般車の乗り入れが可能ですが、国道158号から林道に入る場所が分かりづらく、昭文社の登山地図にもこの林道は書かれていません。
前述した様に平湯を登山口とした場合、平湯大滝〜姫ヶ原間の状態が悪く廃道になったため、2005年に平湯尾根から金山尾根へ至る稜線に平湯乗鞍登山道として新設されました。標高差が1,700mのロングコースですが、バスで畳平から平湯へ下山することができるので、十分日帰りも可能です。
登山口から平湯温泉スキー場のゲレンデを歩くこと1時間30分で、平湯温泉スキー場の最上部に着きます。この上から平湯尾根を登っていきます。平湯尾根は比較的緩やかな登りで、白猿ヶ池の小さな池がほぼ中間地点です。平湯尾根が終わりに近づくと左側の展望が開ける場所があり、焼岳・穂高岳・十石山を仰ぐことができます。
金山尾根に入る所で左側に大きくカーブを切り、急登が始まります。5分ほどした所に水場を示す道標が立っています。登山道から50mほど入った所にある水場には水は出ていませんでした。夏場には涸れるようです。
金山尾根の急坂が終わり、右手にカーブする所から低木の生える草地を進みます。この辺りから乗鞍岳全域の展望が、左上には金山岩が見えてきます。
しばらく水平に進むと乗鞍権現社の小祠が祭られた草地の広場に着きます。ここから金山岩を経由して十石山へ至るルートは、ガレがひどく通行が危険なため昭文社の地図には載っていません。乗鞍権現社の広場から乗鞍岳一帯の山々を一望でき、広大な山域が作り出すフォルムは絶景です。
乗鞍権現社から硫黄岳に向けゆっくり下ります。ここからは展望の開けた稜線を進むためこのルートの最も楽しい所です。
鞍部まで下り登り返すと乗鞍権現社から1時間ほどで硫黄岳です。硫黄岳山頂への登山道は無く、その西面に登山道は付けられています。
硫黄岳からゆっくりと下り、小高い丘の丸山の東面を通過し、つづら折れのザレた急坂を登り上げると乗鞍スカイラインに飛び出します。
乗鞍スカイラインを40分ほど歩くとバスターミナルのある畳平に到着です。バスターミナルの建物の1階には乗鞍自然展示館があり、乗鞍の動植物などの自然、火山活動の歴史を地質学的な視点から写真やパネル、模型などを使って解説しています。また、太陽コロナ観測所、宇宙線観測所についての記述もあります。
※畳平と乗鞍岳山頂(剣ヶ峰)間はこちらをご覧ください。
画像一覧
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平湯乗鞍登山道ルート地図
平湯乗鞍登山道ルート詳細情報
ルート | 平湯温泉スキー場(標高1,306m)⇒乗鞍岳登山口(標高1,871m)⇒白猿ヶ池(標高1,911m)⇒最終水場(標高2,040m)⇒乗鞍権現(標高2,493m)⇒硫黄岳(標高2,554m)⇒姫ヶ原分岐(廃道)(標高2,492m)⇒スカイライン合流地(標高2,644m)⇒畳平(標高2,705m) |
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コースタイム | 登山:平湯温泉スキー場⇒畳平 5時間50分 下山:畳平⇒平湯温泉スキー場 4時間30分 |
駐車場 |
【平湯温泉】 安房トンネル平湯IC横に無料駐車場 |
トイレ | 安房トンネル平湯IC横に無料駐車場、平湯バスターミナル |
核心部 | 難しい所はありません。 |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 1 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.48リットル、体重60kgの人:1.92ットル、体重75kgの人:2.36リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:2.743Kcal、体重60kgの人:3.567Kcal、体重75kgの人:4.390cal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.392kg、体重60kgの人:0.510kg、体重75kgの人:0.627kg |
標高差 | 距離 10.7km 最大標高差 1396m 平均斜度 全体:13.1% 上り:19.9% 下り:15.4% 獲得標高 上り:1662m 下り:270m |
山小屋 | 肩の小屋 |
登山口へのアクセス |
次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。
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