- 1. 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース地図
- 2. 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースの難易度
- 3. 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースの体力
- 4. コースタイム
- 5. 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース
- 5.1. 五色ヶ原の森ツアーセンター
- 5.2. 出会い小屋
- 5.3. 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース入口
- 5.4. ダケカンバの皮は火を付けると簡単に着火
- 5.5. クロベの木に起こる窓木現象
- 5.6. 根上り現象
- 5.7. 基板岩の上に堆石した火山岩
- 5.8. 雌池
- 5.9. シラビソに縦にクラックが入る「凍裂」現象
- 5.10. 木のコブは木に付いた虫を包み込む現象
- 5.11. 日雇声滝
- 5.12. 籠尾清水
- 5.13. クマがヤニを食べるために朝鮮五葉松の皮を剥いだ跡
- 5.14. シラビソが多い
- 5.15. わさび平湿原
- 5.16. 岩魚見小屋
- 5.17. 岩魚見小屋には休憩部屋、ベンチやテーブルも
- 5.18. シラベ沢口
- 5.19. シラベ沢源流部の伏流水湧出場所
- 5.20. シラベ沢に沿って木道を下る
- 5.21. シラベ沢の岩に苔
- 5.22. シラビソ小屋
- 5.23. 澄池
- 5.24. 雄池
- 5.25. 雄池から望む乗鞍岳
- 5.26. 八汐峠
- 5.27. シラビソの木に登った熊の爪痕
- 5.28. 横手滝
- 5.29. 横手滝から細い稜線の急斜面を下る
- 5.30. 吊り橋手前の急な階段
- 5.31. 吊り橋から見る横手滝
- 5.32. 布引滝
- 5.33. 桜根滝
- 6. 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース動画
- 7. 乗鞍山麓五色ヶ原の気温
- 8. 服装や装備品のチェックリスト
- 9. 乗鞍岳の他の登山ルート
乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース地図
- 距離6.8km
- 登り346m
- 下り363 m
乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースの難易度
難易度 1/10
ルート | 出合い小屋(標高1,410m)⇒雌池(標高1,460m)⇒日雇声滝(標高1,5105m)⇒ 籠尾清水(標高1,520m)⇒わさび平湿原(標高1,600m)⇒岩魚見小屋(標高1,600m)⇒ シラベ沢口(標高1,640m)⇒シラビソ小屋(標高1,490m)⇒澄池(標高1,490m)⇒ 濁池(標高1,490m)⇒雄池(標高1,430m)⇒八汐峠(標高1,480m)⇒横手滝(標高1,360m)⇒ 布引滝(標高1,360m)⇒出合い小屋(標高1,410m) |
乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースの体力
体力 1/10 日帰り
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:0.98リットル、体重60kgの人:1.24リットル、体重75kgの人:1.50リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.728Kcal、体重60kgの人:2.216Kcal、体重75kgの人:2.704Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.243kg、体重60kgの人:0.312g、体重75kgの人:0.382kg |
コースタイム
- 一周:約8時間 (休憩時間やガイドの説明時間を含む)
乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース
五色ヶ原の森ツアーセンター
乗鞍岳の西側の山麓に広がる秘境五色ヶ原。ツワー参加には事前の予約が必要で、午前7時に五色ヶ原の森ツアーセンターに集合です。今回は、コース距離約7.3kmの池巡りコースであるシラビソコースに参加します。
出会い小屋
五色ヶ原の森ツアーセンターからマイクロバスに乗り約35分で、出発地点の出会い小屋に到着します。
乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース入口
コースの標高は、スタート地点の出会い小屋が約1400m、最高地点が岩井谷林道のシラベ沢口で約1640m あります。特にきつい登りの場所もほとんど無く、健康であれば誰でも参加出来るコースです。ガイドの説明を受けながらゆっくりと歩くため食事休憩を含め約8時間のコースタイムです。
ダケカンバの皮は火を付けると簡単に着火
ダケカンバの皮が周辺に沢山落ちて、それを拾って火を付けると簡単に着火します。この煙は、熊よけにもなるということです。
クロベの木に起こる窓木現象
窓木と呼ばれる現象で、クロベの木に起こっています。これは、大きな木が倒木となって倒れた上にクロベの種が発芽し、成長すると共にクロベの根が倒木を巻き込んでいきます。倒木は次第に朽ち果てなくなっていった結果です。従って数百年の年月を要していると言えます。
根上り現象
「根上り」という現象です。倒木の上に発芽した幼木は、数百年という長い年月をかけて成長しますが、倒木は次第に朽ち果て、その部分が空洞となってくる現象です。左の木は、石を抱いているため、空洞が起こっていません。「窓木」と同じような仕組みです。
基板岩の上に堆石した火山岩
100万年ほど前から続いた乗鞍岳の噴火により、基板岩の上に500m から600m の厚みで堆石した火山岩です。岩井谷本谷から下流のシラベ沢を境界としてその東側に広がっています。
雌池
「雌池」。乗鞍岳に降った雨や雪が地中深く浸透し、伏流水となって流れ出した水が池を作ったものです。その年の降雪量や降水量によって水面の高さが異なってきます。この状態は最高の水位の約20%ほどしかアリません。
シラビソに縦にクラックが入る「凍裂」現象
シラビソの木に縦にクラックが入る「凍裂」という現象です。冬に入り、氷点下25度を下回ってくるとシラビソの木の表面が凍って行きます。春先の2月下旬から3月にかけて気温が上昇すると一気にはじけ、大きな音が森中に響きます。特に、木材として弱い性質を持つシラビソに起こる現象です。
木のコブは木に付いた虫を包み込む現象
木のコブが出来ています。これは木に付いた虫を包み込む現象で、シラビソによく起こります。ちょうど、動物の癌の様な現象ともいえます。
日雇声滝
白川に流れ落ちる「日雇声滝(ひよごえ)」。滝の名前の由来は、江戸時代には木を切り出すために白川を使って下流に流していました。この滝より上流に切氏と呼ばれる人々によって、水をせき止めるための簡単なダムが作られました。その栓を抜くと、大量の木材と共に鉄砲水の様な状態となって下流に流れ下ります。その際、とび職の人々が、この場所で逃げ遅れ、その時、発した「木遣りの声」が元となっている様です。
籠尾清水
籠尾清水。伏流水が湧き出しています。
クマがヤニを食べるために朝鮮五葉松の皮を剥いだ跡
クマがヤニを食べるために朝鮮五葉松の皮を剥いだ跡です。木の根元付近は約5年ほど前で、中央の大きく剥がれた所は2年ほど前にかじったものと思われます。コメツガもクマのターゲットになります。
シラビソが多い
九枚笹が多くなる場所は肥沃で、シラビソにとっても良い生息環境のため、この周辺はシラビソが多くなっています。
わさび平湿原
わさび平湿原に入ります。遠景には乗鞍岳の一角、里見岳が頭を覗かせています。その左手奥にバスの終着地、畳平があります。
岩魚見小屋
わさび平湿原が終わる所に岩魚見小屋が見えて来ました。ちょうどこで午前の行程は終わり、昼食タイムです。
岩魚見小屋には休憩部屋、ベンチやテーブルも
岩魚見小屋内部には、休憩部屋が設けられ、小屋の外にも休憩用のベンチやテーブルが設置されています。
シラベ沢口
岩魚見小屋から林道を10分ほど歩くと、シラベ沢口です。ここからシラベ沢に沿って下って行きます。
シラベ沢源流部の伏流水湧出場所
シラベ沢の源流部の伏流水として湧出するところです。これは、乗鞍岳に降った雪や雨が火山の地層に溜め込まれ、それがこの場所で湧き出しています。
シラベ沢に沿って木道を下る
シラベ沢に沿って木道を下ります。
シラベ沢の岩に苔
シラベ沢は、乗鞍岳の噴火により多くの溶岩が流出した地形の中にあり、溶岩にコケが付着し、美しい流れを作り出しています。
シラビソ小屋
シラビソ小屋ではミニ水力発電システムを使って電気が供給されています。そのため、水洗トイレはウォシュレット付きです。
澄池
シラビソ小屋から少し下ると「澄池」があります。この日は水が枯渇した状態で低層湿原を形成し、オオアゼスゲなどの植物が湖底を覆っています。雌池と同様に溶岩地形の中に貯留された水の量によって水位が上下する不思議な池です。
雄池
更に下ると、雄池があります。手前の岩は、基盤岩で、池の対岸を取り囲むようにある岩群は溶岩流です。ちょうどここが基盤岩と溶岩流の境になっている事が分ります。
雄池から望む乗鞍岳
雄池から望む乗鞍岳。ここはシラビソコースで唯一の乗鞍岳展望地です。写真では分りにくいですが、左手側から猫岳、四ツ岳、烏帽子岳、魔王岳、里見岳、朝日岳などが確認出来ます。
八汐峠
ダケカンバの林を下り、ブナやミズナラ、コシアブラ、カエデ類など混成林となると八汐峠です。
シラビソの木に登った熊の爪痕
シラビソの木に登った熊の爪痕が残っています。木を登る時には爪を突き立てて登るため爪の痕がそのままの形で残りますが、下る時には体をずらしながら下がるため爪痕は細長く伸びた形になっています。
横手滝
八汐峠から広い尾根を下ると、突如として右下に横手滝が姿を現します。
横手滝から細い稜線の急斜面を下る
横手滝から細い稜線の急斜面を下ります。その両脇には滑落防止用にネットが張られハイカーの安全を守っています。
吊り橋手前の急な階段
吊り橋手前の急な階段では、登山ガイドが丁寧なフォローをしてくれます。
吊り橋から見る横手滝
吊り橋から見る横手滝。豊富な水量を誇る白川が作り出す滝です。
布引滝
横手滝の直ぐ左隣にある布引滝。シラビソコースのフィナーレを飾るに相応しい素晴らしい滝です。この滝は、伏流水が断崖で一気に噴き出したものです。又、写真には写っていませんが、布引滝の左手に桜根滝もあります。
桜根滝
布引滝の左手に桜根滝が大量の水量で落ちています。
乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコース動画
乗鞍山麓五色ヶ原の気温
最高気温 | 平均気温 | 最低気温 | |
1月 | -1.0 | -6.4 | -11.2 |
2月 | 0.0 | -5.8 | -10.8 |
3月 | 4.5 | -2.1 | -7.5 |
4月 | 11.8 | 4.6 | -1.9 |
5月 | 16.9 | 10.0 | 3.9 |
6月 | 20.0 | 13.9 | 8.9 |
7月 | 23.4 | 17.6 | 13.2 |
8月 | 25.1 | 18.7 | 14.2 |
9月 | 19.7 | 14.0 | 9.9 |
10月 | 13.3 | 7.2 | 2.4 |
11月 | 7.6 | 1.4 | -3.9 |
12月 | 2.0 | -3.7 | -8.7 |
服装や装備品のチェックリスト
登山地図 | あったら良い 乗鞍山麓五色ヶ原のコースは主催者から地図を渡されます。また、常時ガイドが同伴するので登山地図を持参する必要は必ずしもありません。 |
レインウェア | 必須 山の天候は急変します。天気予報で晴が出ていても レインウェアは必須です。また、防寒着としても使えます。 セパレートタイプの通気性と防水性を兼ね備えたゴアテックスがベストです。 |
帽子 | あったら良い 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースは概ね森林の中にあるため直射日光が強烈に降り注ぐことはありません。念のためいつも使っている帽子を持参すると良いでしょう。 |
日焼け止め | あったら良い 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースは標高約1,500m周辺にあります。 紫外線はあまり強くありませんが持参すると良いでしょう。 |
飲料水 | 必須 水場も随所にあるため、入山時に500mlほど持てば足ります。 |
ヘッドランプ | あったら良い 万が一、暗くなってからの行動を余儀なくされた時は絶対必要です。 |
行動食 | 必須 昼食は持参する必要があります。その他、パン・ナッツ類・野菜ジュース、飲むヨーグルトなど立ち休憩で食べられるものがお薦めです。 |
パックカバー | 必須 ザックが濡れないようにするためのザックカバーは雨に日には絶対必要です。ザックカバーも雨衣と同様に防水性が衰えてきます。時折、防水スプレーをするなどのメンテナンスが必要です。 |
救急薬品 | 必須 切り傷、擦り傷にカットバン、絆創膏を持っていくと良いでしょう。虫刺され薬品も。 |
ティッシュペーパー | 必須 止血用などの万が一の時のために必帯です。 |
防寒着 | 必須 薄手のフリース,セーター、軽いダウンジャケット。 乗鞍山麓五色ヶ原シラビソコースでは、7月~8月でも最低気温が13度近くまで下がることがあります。軽くて保温性の高いものを選びます。ゴアテックスのレインウェアを その上に着ると更に保温性が高まります。 |
手袋 | あったら良い 革製の手袋がベストですが、軍手でもOKです。 |
耳栓 | 不要 日帰りです。 |
カメラ | あったら良い 美しい滝が出てきます。山旅の思い出にぜひどうぞ。ウエストポーチに収納出来る大きさであることが望ましいです。 |
ビニール袋 | あったら良い ごみ入れとして、使用前の下着入れ、使用後の下着入れとして3~4個あると便利です。 |
保険証(コピー) | あったら良い 事故や遭難時に必要です。 |
サブザック | 不要 |
シュラフカバー | 不要 |