日本アルプス登山ルートガイド > 北アルプス > 立山 > 雄山(立山)
雄山(立山)登山ルート概要
立山/雄山登山コース案内
室堂ターミナル(ホテル立山)にはレストラン、売店、喫茶室、トイレなどがあるので登山前に利用するとよいでしょう。また、ザ・ノースフェイス・ホテル立山店が併設されているので登山用具を忘れた場合に便利です。
ターミナルを出ると直ぐに「立山玉殿の湧水」と書かれた石碑が目に飛び込んできます。
全国名水百選にも選ばれた湧出量が豊富なおいしい水です。
一ノ越(いちのこし)までは石畳の遊歩道を約1時間ほど歩きます。途中、傾斜が次第にきつくなった所に小さな祠・祓堂が祀られています。祓堂はその昔、修験者達がここで身を清めて登ったとされる場所です。小休止にちょうどよい所です。
一ノ越は十字路になっている峠で、歴史とロマンの峠・ザラ峠へ向かう稜線が南方向に伸びています。ザラ峠は戦国時代の武将佐々木成政が厳冬期に越えたと伝わる峠です。
一ノ越山荘前の広場にある公衆トイレの脇からキツイ岩登りのルートになります。約20分ほどで休憩最適地の平らな所に到着します。
振り返ると室堂平、大日岳、龍王岳の展望が広がっています。
岩場の傾斜は相変わらずきつくペンキマークを頼りに登ると雄山神社が建つ雄山(立山)山頂に到着します。
2011年10月2日に山頂付近で約5cmの初冠雪を記録しました。昨年より24日早いとのことです。3日には雪はだいぶ溶け根雪とはならないようです。
雄山神社(立山大権現)
雄山神社(立山大権現)は、以下の三社殿から構成されています。雄山の山頂部に鎮座している立山頂上峰本社、芦峅寺(あしくらじ)に芦峅中宮祈願殿(富山県中新川郡立山町芦峅寺二番地)、岩峅寺(いわくらじ)に岩峅前立社壇(富山県中新川郡立山町岩峅寺1番地)がそれぞれ鎮座しています。戦後、芦峅寺の門前には山岳ガイドが多く住んでいたようです。
敷地内には立山信仰の歴史をわかりやすく説明している立山博物館が建っています。
江戸時代の立山曼荼羅には立山信仰を誰にでも理解出来るように描かれています。雄山の上には仏の住む浄土世界があり、山麓の谷は地獄にたとえられました。立山の頂に登れば生きながらにして救われると岩峅寺・芦峅寺の御師達が全国を巡り説きました。
立山室堂ターミナル3F 雄山社峰本社旧社殿
雄山山頂の雄山神社・峰本社は1995年(平成7年)に135年ぶりに建て替えられました。雄山山頂にあった旧社殿は、万延元年(1860年)に加賀藩が寄進したもので、総重量7トン、高さ2.9m、幅3メートル、奥行き1.8mの総ケヤキ造りの立派なものでしたが、痛みが激しくなったため作り替えれました。復元された旧社殿が立山室堂ターミナル3Fの雄山神社峰本社旧社殿展示室に無料で一般公開されています。 公開時間:8:30〜17:00。
立山開山伝説
伝説によると文武天皇の勅命により奈良時代の大宝元年(西暦七〇一年)に佐伯有頼(後に出家して慈興上人となる)が開山したとされています。慈興上人は立山を開く為に一生をささげ、山麓に上記の芦峅寺、岩峅寺を建って立山信仰の拠点を作ったとされています。
又、室堂山荘から東方向へ10分ほど下った所に玉殿岩屋の石窟があります。立山室堂の宿泊施設が出来る前は修験者の寝泊まりにも使用されていたと言わる洞窟です。洞窟の天井は低く、奥行き約4メートルほどの狭い空間です。現在、石仏が数体安置されています。又、隣接する場所に虚空蔵窟があり、石地蔵や十六羅漢像が祀られています。
玉殿岩屋には次の様な伝説が残っています。
佐伯有頼は、父が大切に育てていた白鷹が逃げてしまい、その白鷹を追って立山山中へと分け入ります。すると、途中でクマに襲われます。佐伯有頼はとっさに持っていた矢を放つと熊の胸に命中しました。クマは血を流しながら芦峅寺を経て山中深くへと逃げて行きました。するとそこに黄金のイノシシが現れます。イノシシの背に跨り称名川を渡り、血の跡をたどりながら、クマを追い続けました。佐伯有頼はその熊を追ってゆくと、立山室堂の洞窟に着きました。洞窟(現存する玉殿岩屋)の中から血を流した阿弥陀如来が現れました。熊の姿に身を変え、佐伯有頼をこの場所まで導いたのです。 阿弥陀如来は佐伯有頼へ向かって立山を開山せよと命じました。佐伯有頼は出家し、慈興と名を改めました。
佐伯有頼像
立山室堂ターミナル3F雄山社峰本社旧社殿展示室の階段踊り場に「佐伯有頼」の像があります。この像は、郷土史家「広瀬誠」の発願によって富山市呉羽山山頂に建立された銅像のレプリカです。
玉殿岩屋
立山室堂山荘から5分ほど下った所に二つの洞窟があります。立山弥陀ケ原火山が噴火した際、噴出した溶岩が徐々に冷却する過程で板状節理(板状の岩盤が積み上がる現象)が出来き上がります。そこに出来た二つの空洞を玉殿岩屋と呼んでいます。それぞれの洞窟には数体の石仏と小祠が祀られています。
画像一覧
立山黒部アルペンルートの室堂ターミナル駅から出発です。正面のピークが霊峰雄山(立山)標高3003m。祈りの心をいざなう山として平安の昔から人々に崇められてきました。雄山往復は夏休みのファミリー登山の定番です。
室堂山荘。手前の木造の建物は、重要文化財に指定されている日本最古の山小屋で、14世紀に建てられたとされています。立山は奈良時代に開山され、その後、多くの修験者の宿泊場所になっていたのでしょう。背景は真砂岳。
一ノ越に建つ一ノ越山荘前がはっきりと見えて来ました。この辺りは夏の初期には浄土山から派生している雪渓をトラバースする箇所があります、よく整備されて危険はありません。しかし、雨の後の滑りやすい時には注意が必要です。
雄山直下から龍王岳を見下ろす。遠景に薬師岳が聳えています。写真には写っていませんが、薬師岳の左手遠方に黒部源流の山々(水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳)や、その左手遠くに槍ヶ岳や穂高連峰などの大パノラマが広がります。
雄山神社峰本社社務所(授与所)の内部。厄除けなどいろんなものが販売されています。参拝料(500円)で御払いしてもらえば、最後に神官からお神酒を振る舞われます。又、御朱印帳に押印してもらうことも出来ます。
立山の登山情報を共有しましょう
雄山ルート地図
雄山ルート詳細情報
ルート | 室堂ターミナル(標高2,450m)⇒雄山(立山)(標高3,003m) |
---|---|
コースタイム | 登山:室堂ターミナル⇒雄山(立山) 2時間00分 下山:雄山(立山)⇒室堂ターミナル 1時間30分 |
駐車場 | 扇沢駅駐車場の詳細はこちら |
トイレ | 室堂ターミナル、一ノ越 |
核心部 | 難しい所はありません。 |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 1 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:0.88リットル、体重60kgの人:1.14リットル、体重75kgの人:1.40リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.628Kcal、体重60kgの人:2.116Kcal、体重75kgの人:2.604Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.233kg、体重60kgの人:0.302g、体重75kgの人:0.372kg |
標高差 | 距離 2.4km 最大標高差 558m 平均斜度 全体:22.9% 上り:23.7% 下り:0% 獲得標高 上り:545m 下り:0m |
山小屋 | 一ノ越山荘 |
登山口までのアクセス | 扇沢までのアクセスの詳細はこちら |
次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。
facebookもチェック
google+ページもチェック
山の天気予報
有料月300円
tenki.jp+more
有料月100円