- 1. 表銀座縦走コース(燕岳~西岳)地図
- 2. 表銀座縦走コース(燕岳~西岳)の難易度
- 3. 表銀座縦走コース(燕岳~西岳)の体力
- 4. コースタイム
- 5. 山小屋
- 6. 登山口のアクセス
- 7. 表銀座縦走コース(燕岳~西岳)
- 7.1. 表銀座(アルプス銀座)ルートのスタート地点の燕山荘
- 7.2. 常念山脈を南下する表銀座縦走ルート
- 7.3. 稜線を小さなアップダウンを繰り返す
- 7.4. 表銀座縦走コースの先に槍ヶ岳
- 7.5. 巨岩塔群の蛙岩
- 7.6. 夏期は蛙岩の左側を巻き、冬季は岩の間をすり抜ける
- 7.7. 蛙岩
- 7.8. 冬道は正面の岩の間を通過
- 7.9. 蛙岩を左から巻く
- 7.10. 表銀座縦走ルートの稜線が大天井岳へ
- 7.11. 大下りの頭
- 7.12. 大下りの頭から槍ヶ岳
- 7.13. 名前は「大下り」実は?
- 7.14. 安曇野側をトラバース
- 7.15. 為右衛門吊岩?
- 7.16. 灌木帯をトラバース気味に進む
- 7.17. 安曇野側は土砂崩れ
- 7.18. 燕岳山頂部が稜線の先に見える
- 7.19. 安曇野側のトラバースが続く
- 7.20. 水俣川側に出るとハイマツと砂礫の斜面に
- 7.21. コマクサの群生地
- 7.22. 大天井岳
- 7.23. 鞍部の喜作レリーフに向け下る
- 7.24. 切通岩
- 7.25. 切通岩の鎖場
- 7.26. 切通岩の鎖場と梯子
- 7.27. 喜作レリーフ
- 7.28. 喜作レリーフからの登り返し
- 7.29. 傾斜の緩い丸太梯子
- 7.30. 小さな岩稜を右から巻く
- 7.31. 常念岳分岐
- 7.32. もう一度、少し戻った所から案内
- 7.33. 常念岳分岐
- 7.34. 表銀座縦走ルートを進む
- 7.35. 大天井岳の北西面に回り込む
- 7.36. 岩稜のトラバースが大天井ヒュッテまで続く
- 7.37. 核心部に入る
- 7.38. 鎖場
- 7.39. 鎖場終了地点
- 7.40. 鎖場を振り返る
- 7.41. 喜作新道のトラバースが続く
- 7.42. 右側が切れ落ちた岩場
- 7.43. やや高度感があるトラバース
- 7.44. やや高度感があるトラバースの先端部
- 7.45. 谷側の傾斜が緩くなる
- 7.46. ゴツゴツとした岩を登る
- 7.47. ゴツゴツとした岩を乗り越える
- 7.48. トラバース道を振り返る
- 7.49. 右手に牛首展望台
- 7.50. 滑落注意の看板
- 7.51. 鎖を頼りにトラバース
- 7.52. やや難易度の高い鎖場
- 7.53. 鎖場からガレ場に下る
- 7.54. 鎖場をトラバース気味に登る
- 7.55. 鎖場の上部
- 7.56. 谷側の傾斜が緩くなる
- 7.57. 梯子が連続して2ヶ所
- 7.58. 最初の丸太梯子
- 7.59. 金属製の梯子
- 7.60. 核心部終了
- 7.61. 大天井ヒュッテと牛首展望台
- 7.62. 常念岳分岐
- 7.63. 大天井ヒュッテ
- 7.64. 大天井ヒュッテ前からスタート
- 7.65. コース全体に難所なし
- 7.66. ダケカンバ林の穏やかな登山道
- 7.67. 貧乏沢のコル
- 7.68. ビックリ平
- 7.69. ビックリ平から槍ヶ岳
- 7.70. なだらかな稜線
- 7.71. コマクサの群生地
- 7.72. 天上沢側のハイマツ帯
- 7.73. 二ノ俣谷側(左側)の緩斜面を進む
- 7.74. 大天井岳
- 7.75. 天上沢側(右手側)のハイマツ帯を登る
- 7.76. 高径草原が広がるお花畑
- 7.77. 小ピークの頂
- 7.78. 赤岩岳を望む
- 7.79. 赤岩岳山頂の道標
- 7.80. 赤岩岳山頂近くから大天井岳方面を振り返る
- 7.81. 赤岩岳は二ノ俣谷側を巻いてトラバース
- 7.82. ケルンの積まれた平坦地
- 7.83. ケルンの積まれた平坦地から下る
- 7.84. 鎖場のあるやせ尾根
- 7.85. 痩せ尾根取り付き
- 7.86. 灌木に覆われた鎖場
- 7.87. 難易度の低い鎖場
- 7.88. 西岳
- 7.89. 西岳はニノ俣谷側(東斜面)をトラバース
- 7.90. 二ノ俣谷越しに常念岳
- 7.91. ヒュッテ西岳が見えて来る
- 7.92. 西岳山頂分岐
- 7.93. ヒュッテ西岳
- 7.94. ヒュッテ西岳から東鎌尾根が槍ヶ岳へ伸びる
- 7.95. ヒュッテ西岳から横尾尾根の先に穂高連峰
- 8. 槍ヶ岳の他の登山ルート
表銀座縦走コース(燕岳~西岳)地図
- 距離8.8 km
- 登り568m
- 下り581 m
表銀座縦走コース(燕岳~西岳)の難易度
難易度 2/10
ルート | 燕山荘(標高2,680mm)⇒大天井ヒュッテ(標高2,650m)⇒ヒュッテ西岳(標高2,680m) |
表銀座縦走コース(燕岳~西岳)の体力
体力 1/10 泊
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.27リットル、体重60kgの人:1.64リットル、体重75kgの人:2.02リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:2.349Kcal、体重60kgの人:3.053Kcal、体重75kgの人:3.758Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.336kg、体重60kgの人:0.436kg、体重75kgの人:0.537kg |
コースタイム
- 燕岳⇒ヒュッテ西岳 5時間00分
- ヒュッテ西岳⇒燕岳 4時間50分
- 東京・大阪・京都⇔上高地 さわやか信州号
- 槍ヶ岳の登山地図(昭文社)Amazonで見る
- 槍ヶ岳の登山地図(昭文社)楽天で見る
山小屋
登山口のアクセス
表銀座縦走コース(燕岳~西岳)
表銀座(アルプス銀座)ルートのスタート地点の燕山荘
表銀座(アルプス銀座)ルートのスタート地点の燕山荘から小林喜作の開拓した縦走路で常念山脈を南下し、東鎌尾根を登り槍ヶ岳を目指します。槍ヶ岳山荘が建つ槍の肩まで約14.1km、8時間30分のコースタイムです。中房温泉から合戦尾根を登り燕山荘へ至るルートも参照してください。
常念山脈を南下する表銀座縦走ルート
常念山脈を南下する表銀座(アルプス銀座)ルートの始まりは展望良好な穏やかな稜線歩きです。花崗岩の砂礫には高山植物の女王と呼ばれるコマクサが可憐な花を咲かせるところです。
稜線を小さなアップダウンを繰り返す
稜線上から右手方向を望むと深く切れ込む高瀬川を挟んで裏銀座コースの峰々、槍~穂高連峰の展望が素晴らしいです。花崗岩の砂礫の稜線を小さなアップダウンを繰り返し進みます。
表銀座縦走コースの先に槍ヶ岳
表銀座縦走コースは大天井岳までは覆うね穏やかなハイマツに囲まれた稜線を進みます。稜線上の右手に北鎌尾根を従えた槍ヶ岳、左手には安曇野の街並みの先に浅間山が望めます。
巨岩塔群の蛙岩
ハイマツ帯の穏やかな稜線を進むと正面に切り立った巨岩塔群が現れます。蛙岩(げいろいわ)です。表銀座縦走ルートは西暦1920年(大正9年)に山岳ガイドとして活躍した小林喜作が切り開いたルートです。
夏期は蛙岩の左側を巻き、冬季は岩の間をすり抜ける
右手前方の岩が二つに割れている巨岩が蛙岩です。夏期は蛙岩の左側を巻いて進みます。冬季は岩の間をすり抜けるようにして通過します。
蛙岩
蛙岩。夏期はV字型に割れた巨岩の左側を巻きます。
冬道は正面の岩の間を通過
冬道は正面の岩の間を通過します。夏に蛙岩の間を通過するのは難しそうです。雪が降って岩の間を埋めると歩きやすくなるのでしょう。夏道は左から巻きます。
蛙岩を左から巻く
蛙岩を左から巻きます。積雪期には巻き道が雪で埋まり滑落の危険がありそうです。
表銀座縦走ルートの稜線が大天井岳へ
蛙岩の通過終了した所から表銀座縦走ルートの稜線を撮影。しばらくアップダウンの少ない稜線を進み、「大下りの頭」手前の2678mピークが見えます。稜線の先の一番高い所が大天井岳です。
大下りの頭
2678メートルピークから撮影。正面のハイマツが無い所の先が大下りの頭です。遠景に見える大天井岳が近づいて来ました。
大下りの頭から槍ヶ岳
大下りの頭に立つ指導標。次第に槍ヶ岳が近づいて来ました。
名前は「大下り」実は?
名前は「大下り」ですが、わずかな100メートルほどの下りです。砂礫の道を下って鞍部から登り返すと稜線の左手側(安曇野側)をトラバースします。正面ピーク部分が為右衛門吊岩でしょうか?
安曇野側をトラバース
大下りを下った所から撮影。稜線の安曇野側をトラバース気味に進みます。登山道周辺はミヤマシシウドやコバイケイソウなどの高径草原のお花畑が広がっています。トラバースが終わると、稜線に戻ります。
為右衛門吊岩?
稜線沿いに登ります。 この少し上で、稜線の左側(安曇野側)に出ます。 この岩が為右衛門吊岩なのでしょうか?
灌木帯をトラバース気味に進む
稜線の安曇野側に出て、灌木帯をトラバース気味に進みます。そして、正面の小ピークに登り上げます。
安曇野側は土砂崩れ
安曇野側は土砂崩れがあります。大きく崩壊していない為、特に危険個所ではありません。ここから登り返します。
燕岳山頂部が稜線の先に見える
登り返した所から振り返って撮影。稜線の安曇野側をトラバースしている登山道が見えています。燕岳山頂部が稜線の先に覗いています。
安曇野側のトラバースが続く
ピークを越え、安曇野側のトラバースが続きます。少し進むと稜線に上がり、水俣川側に出ます。表銀座縦走ルートの穏やかな登山道はさらに続きます。
水俣川側に出るとハイマツと砂礫の斜面に
水俣川側に出ると、ハイマツと砂礫の斜面に変わります。正面に大天井岳が見えて来ました。
コマクサの群生地
この辺りは柵で保護されたコマクサの群生地です。ミヤマキスミレなども可憐な花を咲かせる場所です。正面奥にあるピークが大天井岳です。また右手前方には槍ヶ岳が見えています。正面の小ピークが標高2699m 。
大天井岳
標高2699メールの小ピークを水俣川側から巻くと大天井岳が近くなってきました。大天井岳の東面には斜め上方に登山道が付いているのが見えます。登山道を上り切った所に大天荘があります。
鞍部の喜作レリーフに向け下る
鞍部にある喜作レリーフに向け下ります。下り切る直前に切通岩の鎖場があります。大天井岳の山腹に左上方に走る登山道と右上方に走る登山道が確認出来ます。表銀座ルートは右上方に向かいます。
切通岩
切通岩に鎖場と梯子があります。傾斜は緩く、難易度の低い下りです。鎖場の下に梯子がかかっています。
切通岩の鎖場
振り返って切通岩の鎖場を撮影。梯子が確認出来ます。その上は鎖場になっています。
切通岩の鎖場と梯子
切通岩の鎖場と梯子を望遠で撮影。トラバース気味に鎖場を下降し、約10段の梯子を降ります。写真では急傾斜に見えますが難しくありません。
喜作レリーフ
切通岩鎖場から少し登り返した所にある喜作レリーフ。大正10年(西暦1921年)に喜作新道を開拓した猟師の小林喜作のレリーフが岩にはめ込まれています。また、小林喜作は殺生小屋を作った人物でもあります。
喜作レリーフからの登り返し
喜作レリーフからの登り返し。木製の階段を登った先に分岐あり、左手方向は大天井岳の東面をトラバースし大天荘に至ルート、右手方向は槍ヶ岳方面に向かう表銀座縦走ルートです。
傾斜の緩い丸太梯子
丸太の階段を登ります。傾斜は緩く高度感はありません。登山道がガレていて浮石が多いので、転倒に注意してください。丸太の階段を登り切り、小さな岩稜を右手から巻くと分岐です。
小さな岩稜を右から巻く
ガラガラの砕石の登山道をひと登りして、左手の小さな岩稜を右から巻きます。これを過ぎれば分岐です。右手前方には斜面の崩壊を食い止める石積が建設されています。
常念岳分岐
左方面は常念岳(大天荘)、右方面は大天井岳の北西山腹を巻いて槍ヶ岳方面へ向かう表銀座縦走ルートです。
もう一度、少し戻った所から案内
もう一度、少し戻った所から案内します。喜作レリーフは正面鞍部にあります。大天井岳の山腹を左斜め上方に向かう登山道は常念岳方面で、その先に大天荘が建っています。右上方に伸びるのは槍ヶ岳方面に向かう登山道です。
常念岳分岐
喜作レリーフから丸太の階段を登った所にある分岐です。左方面は大天井岳の東側をトラバースする様に進み常念岳(大天荘)へ至るルート。右方面は大天井岳の北西山腹を巻いて槍ヶ岳方面へ向かう表銀座縦走ルートです。
表銀座縦走ルートを進む
緩斜面をトラバースする様に進み、ハイマツ帯の先で左側に回り込み、大天井岳の北西斜面へ出ます。大天井ヒュッテまで約40分のコースタイムですが、鎖場や梯子のあるやや難コースです。
大天井岳の北西面に回り込む
大天井岳の北西面に回り込むと景色が一変します。大天井岳の北西面を意外と大きなアップダウンを繰り返すトラバースが大天井ヒュッテまで続きます。遠景に槍ヶ岳が見えます。
岩稜のトラバースが大天井ヒュッテまで続く
岩稜のトラバースが大天井ヒュッテまで続きます。東鎌尾根の三連で架かる梯子場に次いで難易度が高い所です。随所に鎖場や梯子が架けられたやや難易度が高いと感じると思います。
核心部に入る
最初の鎖場。高度感は少なく難易度の低い鎖場です。ペンキマークに従って岩を登って行きます。
鎖場
前の写真の岩を乗り越えた所から撮影。ここにも鎖が設置されています。特に高度感はありません。
鎖場終了地点
鎖場が終わった所です。登山道の幅が広く、谷側の傾斜が緩いトラバースが少しの区間続きます。
鎖場を振り返る
前写真の鎖場を振り返って撮影。谷側の傾斜は写真に写るっていほどきつくありません。
喜作新道のトラバースが続く
大天井岳の北西の山腹をうねる様に伸びる喜作新道のトラバースが続きます。
右側が切れ落ちた岩場
ハイマツ帯の先にある岩場の右側が切れ落ちていて怖そうですが、足場はしっかりしています。岩の先端で左側に回り込みます。
やや高度感があるトラバース
前の写真の岩場の先端部を近くから撮影。やや高度感があるトラバースです。ここを左側に回り込みます。
やや高度感があるトラバースの先端部
前写真の岩場の先端部です。右側は切れ落ちていますが足場はしっかりしています。
谷側の傾斜が緩くなる
右側が切れ落ちた岩場を回り込み、さらにトラバースは続きます。ここからは谷側の傾斜は強く無いので滑落の危険はありません。ただし冬季はその限りでは無いと思います。
ゴツゴツとした岩を登る
岩に付けられた白いペンキマークに従ってゴツゴツとした岩を登っていきます。正面の岩場から右に向かいます。
ゴツゴツとした岩を乗り越える
前の写真の岩場の上部です。ゴツゴツとした岩を乗り越えます。傾斜はきつく無いので、鎖は付いていません。
トラバース道を振り返る
前写真のゴツゴツとした岩場を乗り越える先端部で振り返って撮影。写真ではトラバース道の谷側が急角度に見えますが、実際はたいしたことありませんから滑落の心配はありません。
右手に牛首展望台
さらにトラバースは続きます。右手の小ピーク・牛首の展望台の手前の鞍部に大天井ヒュッテがあります。
滑落注意の看板
滑落注意の看板。岩をよじ登った所から左側に回り込みます。回り込んだ所に鎖が設置されています。右側が切れ落ちています。やや緊張するトラバースです。
鎖を頼りにトラバース
鎖を頼りにトラバースします。
やや難易度の高い鎖場
前写真の鎖が設置されたぐるりと回り込む岩場を振り返って撮影。スリップして滑落したら、大変危険です。
鎖場からガレ場に下る
鎖場からガレ場に下り、登り返してトラバースは続きます。トラバースを終了したところに鎖があります。ペンキマークが明瞭に見えています。
鎖場をトラバース気味に登る
トラバースを終了し、少し登った所に鎖が設置されています。トラバース気味に登ります。
鎖場の上部
鎖場の上部を撮影。スタンスは豊富なのであまり難易度は高くありません。鎖を頼りにトラバース気味に回り込みます。
谷側の傾斜が緩くなる
谷側の傾斜が緩くなってきました。ハイマツの中のトラバースは続きます。正面の岩稜に架かる2箇所の梯子を登り、回り込めば、大天井ヒュッテが見えてきます。右手前方に見えるのが牛首の展望台です。
梯子が連続して2ヶ所
簡単な梯子が連続して2ヶ所に設置されています。ペンキマークがはっきりと見えます。
最初の丸太梯子
最初の丸太の梯子、高度感はありません。梯子を登って右上方にトラバース気味に進むと次の梯子があります。
金属製の梯子
トラバース気味に登ると、金属製の梯子が架けられています。二つ目の梯子を登り、周り込むと牛首の展望台が大きく見えてきます。
核心部終了
ここで核心部は終了です。牛首の展望台との鞍部に大天井ヒュッテがあります。牛首の展望台から西岳へ連なる稜線がはっきりと見えます。登山道は牛首の展望台の南西側をトラバースします。奥に右から槍ヶ岳・穂高岳が見えています。
大天井ヒュッテと牛首展望台
大天井ヒュッテの赤い屋根が眼下に見えて来ました。左手下に常念岳へ至る分岐が見えています。正面の小ピークは牛首展望台で、表銀座ルートは大天井ヒュッテから牛首の展望台の南東斜面をトラバースする様に左手に伸びています。
常念岳分岐
常念岳方面への分岐。ここから左手方向に進むと大天荘に至ります。
大天井ヒュッテ
大天井ヒュッテ。槍ヶ岳山荘グループが経営する山小屋です。表銀座縦走ルートの中継地点となる山小屋で、槍ヶ岳の北鎌尾根の宿泊に便利です。
大天井ヒュッテ前からスタート
牛首のコルに建つ大天井ヒュッテ前からスタートします。稜線の左側をトラバース気味に進みます。燕岳から大天井ヒュッテ間もご覧ください。槍ヶ岳の撮影ポイントである牛首の展望台は大天井ヒュッテから往復45分です。
コース全体に難所なし
梓川の支流である二ノ俣谷源頭部のシナノキンバイなどが咲くお花畑を横切ってトラバース気味にダケカンバの中に入って行きます。谷側の斜度は緩く、コース全体に難所はありません。
ダケカンバ林の穏やかな登山道
稜線の左手側(東側)をトラバース気味に進みます。ダケカンバの林の中の穏やかな登山道です。
貧乏沢のコル
奥穂高岳が稜線越しに見えています。この先で稜線に上がった所が貧乏沢のコルです。稜線を少し行った所に小ピークにビックリ平があります。
ビックリ平
ビックリ平(標高2,549m) は平坦地で、ほぼ360度の展望が得られています。左手側には常念岳から蝶ヶ岳へ続く常念山脈が、振り返ると大天井岳が見えています。
ビックリ平から槍ヶ岳
ビックリ平から槍ヶ岳を写す。天上沢の谷が深く切れ落ちた先に聳える槍ヶ岳の東側斜面の間ノ沢にV字型の雪渓が残ります。槍ヶ岳から右手側に伸びる稜線が北鎌尾根、左手側に伸びる稜線が東鎌尾根です。
なだらかな稜線
なだらかな稜線上を進みます。正面ピークの右遠景は穂高岳、その右手方向には大キレットを挟んで南岳が確認出来ます。
コマクサの群生地
稜線一帯は花崗岩の砂礫地で、高山荒原の植生の代表的な高山植物であるコマクサの群生地が広がります。この先、小ピークが連続し、展望良好な稜線歩きが続きます。
天上沢側のハイマツ帯
稜線の天上沢側のハイマツ帯の中を抜け、正面の小さなピークを越えます。次に、二ノ俣谷側(左側)に回り込みます。また、次の小ピークが左手奥に見えています。
二ノ俣谷側(左側)の緩斜面を進む
二ノ俣谷側(左側)の緩斜面を進みます。次の小ピークに向け進みます。次の小ピークは稜線の天上沢(右手)側のハイマツ帯の中の緩い登りです。
大天井岳
前写真の位置から10分ほど進んだ所から振り返る。大天井岳が見えています。また、ここは展望良好で穂高岳や槍ヶ岳、常念山脈の展望が素晴らしい所です。
天上沢側(右手側)のハイマツ帯を登る
小ピークへ天上沢側(右手側)のハイマツ帯を登ります。緩い傾斜をピークまで登ると今度はニノ俣谷側へ出ます。
高径草原が広がるお花畑
小ピークを越え、左手側の斜面に出ます。高径草原が広がるお花畑です。再び、次の小ピークへ向かいます。
小ピークの頂
小ピークの頂。この辺りの小ピークには特に名前は付いていません。
赤岩岳を望む
小ピークを越え、広い稜線上を少し進んだ所から赤岩岳を望む。赤岩岳は山頂の天上沢側を巻きます。遠景は穂高岳です。
赤岩岳山頂の道標
稜線上の一角に赤岩岳山頂まで50mの道標が立っていますが、50メートルではなく、赤岩岳は200~300メートル先にあります。遠景にピラミダルな常念岳が聳えています。
赤岩岳山頂近くから大天井岳方面を振り返る
赤岩岳山頂近くから大天井岳方面を振り返る。石礫が少し赤みを帯びています。赤石岳の名前の由来になったんでしょうか?小さなアップダウンを繰り返し歩いてきたことが分ります。
赤岩岳は二ノ俣谷側を巻いてトラバース
赤岩岳山頂は二ノ俣谷側を巻いてトラバースするようにお花畑の中に登山道が付いています。この先で稜線上を歩くようになります。正面に吊尾根と前穂高岳の北尾根が見えています。
ケルンの積まれた平坦地
二ノ俣谷側から再び稜線に上がり、ケルンの積まれた平坦地から少し下降します。右手前方の樹木に覆われたピークに、このルート唯一の鎖場があります。遠景は前穂高岳から右手方向に連なる奥穂高岳、北穂高岳です。
ケルンの積まれた平坦地から下る
ケルンの積まれた平坦地から一旦下り、鎖場のある正面小ピークを登り返します。更にその先の稜線の先に西岳ヒュッテが小さく見えます。穂高連峰が次第に迫っていました。
鎖場のあるやせ尾根
部分的にやせ尾根になり、鎖が設置されています。樹木の中にある鎖場なので、特に難しい通過ではありません。鎖場に入る前に大きな岩がゴロゴロした所を登ります。
痩せ尾根取り付き
痩せ尾根取り付きの花崗岩の岩場を乗り越えると鎖場です。スタンスは豊富で、登り安い岩場です。
灌木に覆われた鎖場
花崗岩の岩場を乗り越え、やせ尾根を登ります。鎖場となっていますが灌木に覆われた高度感ない簡単な通過です。
難易度の低い鎖場
難易度の低い鎖場の登りです。痩せ尾根になっているので、足を滑らせない様に慎重に登ります。谷側への転倒は命取りです。
西岳
痩せ尾根に架かる鎖場を登り切った所から望む。右手には西岳があり、登山道はその左手山腹を横切るように進んでいます。遠景は前穂高岳です。ここから直接西岳に登るルートはありません。
西岳はニノ俣谷側(東斜面)をトラバース
西岳のニノ俣谷側(東斜面)をトラバースするように進み、その先にヒュッテ西岳があります。ヒュッテ西岳直前に西岳山頂へピストンする分岐があります。
二ノ俣谷越しに常念岳
前写真の位置から深く切れ落ちた二ノ俣谷越しにピラミッドのような形の常念山脈の盟主・常念岳を望む。常念岳の右手方向に蝶ヶ岳があります。
ヒュッテ西岳が見えて来る
ヒュッテ西岳の赤い屋根が見えてきました。西岳の山腹を横切るように伸びる登山道の周辺はお花畑になっています。その遠景は、左から前穂高岳と奥穂高岳を結ぶ吊尾根、北穂高岳。涸沢カールに残る雪渓も見えています。
西岳山頂分岐
ヒュッテ西岳の手前に西岳山頂(2,758m)への分岐があります。西岳へは、この分岐からピストンし往復で20分ほどです。
ヒュッテ西岳
ヒュッテ西岳。左手の小さい小屋がトイレです。小屋の脇を抜け稜線を進んだ奥にテント場があります。水場は無い為、山小屋で購入です。約30張設営可能で、1人一泊500円です。
ヒュッテ西岳から東鎌尾根が槍ヶ岳へ伸びる
ヒュッテ西岳からの眺望。東鎌尾根が槍ヶ岳に向かって突き上げているのがよく分ります。右手方向に伸びるのは北鎌尾根です。東鎌尾根に左手には槍沢が見えます。
ヒュッテ西岳から横尾尾根の先に穂高連峰
ヒュッテ西岳から横尾尾根の先に穂高連峰を望む。一番高く見えるのが北穂高岳、その左に奥穂高岳です。ここから槍ヶ岳へは東鎌尾根をご覧ください。手前の沢は槍沢です。上高地から横尾山荘を経由する最もポピュラーなルートがある沢です。