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白山(はくさん)
白山・御前峰から望む剣ヶ峰(右)と大汝峰(左)とお池群
【白山・御前峰から望む剣ヶ峰(右)と大汝峰(左)とお池群】
日本百名山の白山は、火山と七つある火山湖が魅力です。初夏から夏にかけ高山を彩る様々な高山植物が華麗なお花畑を展開しています。

白水湖から平瀬道

関東のアクセス良好 白水湖畔ロッジの露天風呂
白水湖の大白川ダムから平瀬道

白山登山ルート概要

白山は、石川県、福井県、岐阜県、富山県の4県にまたがる47700haの広大な地域に広がる白山国立公園内にあります。 山頂部を火山活動の噴出物で構成される御前峰(ごぜんがみね)(標高2702m )、大汝峰(おおなんじがみね)(標高2684m )、剣ヶ峰(標高2677m )の3主峰と別山(標高2399m)を中心として、南北に50kmに延びる山岳自然公園として昭和37年11月に国内20番目の国立公園となりました。

山頂部は、日本海を渡ってきた北西の季節風をまともに受けるため10mを超える積雪量となります。そのため、夏まで残る大きな雪渓があり、その白い山容は麓から見てもよく目立つため、「しらやま」と呼ばれ、後に「はくさん」の名前が定着します。

又、山頂部には、七つの火口湖などの火山地形が認められます。白山は約40〜30万年前に活動を始めた火山で、噴火場所は何度か変わり、今から約4〜3万年前に現在の山頂部周辺で活動を始めました。最も新しい記録として1659年の噴火が挙げられます。

「加賀室火山」は最も古く、30〜40万年前に誕生しました。火山から噴出されたものは加賀禅定道の尾根沿いに沿って分布していました。次の時代に噴火したのが「古白山火山」で、約10万年前に誕生した成層火山です。火山活動の中心は中ノ川支流の地獄谷です。火山発生当時には、3000メートルを超える標高となっていましたが、浸食が進み当時の状態を確認することはできません。次に「新白山火山・うぐいす平火山」の活動が起こります。これらはおよそ3〜4万年前に起こり、歴史時代まで活動が続きます。うぐいす平火山は2個の小さな火山丘からなっていました。

山麓にはブナ、ミズナラ、トチノキ、カエデ類などの落葉広葉樹林が広がり、ツキノワグマや日本カモシカなどの大型野生動物が多く生息しています。

ハクサンコザクラなど、「白山」にちなんで付けられた高山植物だけでも20種類近くに及んでいます。
白山は京(京都)から最も近い高山であったため、早くから植物の研究が進められてきたのがその理由です。その中でも高山でよく目にするハクサンコザクラハクサンオミナエシハクサンフウロハクサンチドリハクサンイチゲハクサンシャジンなどが代表的な高山植物として挙げられます。また、白山の主峰・御前峰にちなみ標準和名となったゴゼンタチバナも有名です。



登山コース案内

血ノ池畔から荒々しい剣ヶ峰の岩峰を望む

血ノ池畔から荒々しい剣ヶ峰の岩峰を望む

白山は古くから信仰の山として登られた長い歴史を持ちます。そのため、登山口は石川県、岐阜県、福井県の各県にあり、いくつもの登山コースが整備されています。

最も利用されるのが、別当出合を起点として、砂防新道を登り、観光新道を下るルートです。 南竜ヶ馬場からエコーライン、トンビ岩コース、展望歩道など複数の登山道が分岐し室堂ビジターセンターへ向かうことが出来ます。

又、別山・一ノ瀬道を使い、別山を経由するコースも変化に富んでいます。

関東や名古屋からのアクセスが良いのは平瀬道です。素晴らしい展望やブナの原生林を楽しみながら登るルートでお薦めです。

その他のルートもそれぞれ魅力溢れるコースですが、距離が長く利用者も少ないので、経験者や登山熟達者向けと言えるでしょう。


登山届提出

岐阜県側から岐阜県警察のホームページ
石川県側から石川県警察のホームページ
へ携帯やパソコンから登山届の提出が出来ます。また、各登山口などの現地にも登山ポストが設置されています。


登山地図のスマホアプリ

山と高原地図のスマホアプリが昭文社から販売されています。月額版:料金月400円、通常版:地域1エリア500円。

白山の天気

山の天気予報 有料月300円

tenki.jp+more 有料月100円

※ 無料の天気情報は、白山の天気ではなく、その山の周辺の市街地の天気情報です。そのため、天気が外れたと嘆くこともしばしばです。有料天気情報は山特有の気象条件を加味して予報しているので、予測精度が上がります。上記二つの天気情報を総合的に勘案して天気を予測すると下界では曇っていても稜線では晴れているということも予測することが可能です。




白山開山と白山比盗_社

室堂平に建つ白山比盗_社(しらやまひめ)の背景に御前峰。御前峰山頂には白山比盗_社奥宮が祀られています。立山富士山と並び、「日本三霊山」と敬われる白山の開山は、養老元年(717年)に泰澄大師によると伝えられています。もともと白山信仰の原点は、豊穣を約束してくれる豊かな水をもたらしてくれる農耕の神としての信仰でした。そして、奈良時代の後期、大峰山(奈良県)において修験道が始まり、平安時代になり白山や熊野三山各地でも修験者による山岳修行が盛んに行われるようになりました。

加賀地方における中心的な存在であったのが 白山比盗_社です。 江戸時代までは神様と仏様の両方を祀る本地垂迹・神仏習合の信仰形態でした。すなわち、御前峰の神は白山妙理大権現で本地仏は十一面観音、大汝峰の神は大己貴神で本地仏は阿弥陀如来、別山の神は小白山別山大行事で本地仏は聖観音であるとするものです。

しかし、明治元年に施行された日本における最大の宗教弾圧といえる神仏分離令と明治5年の修験道禁止令によって、白山にあった仏像などは山から降ろされたり、石仏の首を跳ねたり、破壊されたりして現在では仏教に関わるものはほとんど見られなくなっています。 強引に担ぎ下された御前峰の十一面観音をはじめ三社の仏像は、白峰村の林西寺の境内に建つ白山本地堂に安置されています。そして、お寺は神社に名前を変更し現在に至っています。

現在の登山道の多くは、昭和になってから開かれた道で、往時の修験道の登拝路とは大きく異なっています。

白山比盗_社

室堂平の白山比盗_(しらやまひめじんじゃ)は、白山開山1300年にちなみ、2016年に新築されました。

白山比盗_社

白山比盗_社

室堂平の白山比盗_社・白山奥宮祈祷殿の開館は、7月1日から8月31日までです。それ以外の期間に祈祷を希望される方は〒920-2114 石川県白山市三宮町ニ105-1 白山比盗_社社務所 電話 076-272-0680。

白山比盗_社祭壇

白山比盗_社祭壇

白山比盗_社の御朱印など

白山比盗_社の御朱印

神符1000円、神宮大麻1000円、奥宮御守1000円、幸守800円、安産守800円、大漁木札守1000円、交通安全守800円、学業成就守1000円、結び守800円など。

白山信仰の道「禅定道」の拠点「馬場」

越前馬場、加賀馬場、美濃馬場の三馬場

山岳信仰の霊場として白山にも平安時代初期から修験者が登るようになります。その登山道を「禅定道(ぜんじょうどう)」といい、白山を取り巻く三国から作られ、それぞれ越前禅定道、加賀禅定道、美濃禅定道といいました。禅定道の起点になった場所を「馬場(ばんば)」といいました。乗ってきた馬を留め置く場所として、先の禅定道の起点として越前馬場、加賀馬場、美濃馬場の三馬場(三寺・三社権現)が成立しました。

三馬場の勢力争い

平安時代中期以降、三馬場はすべて泰澄による開基縁起に統一されていましたが、三馬場は独自に宗教活動を行い、それぞれの馬場から山頂に通じる禅定道を白山本道と称し、自らが本家であることを主張しました。平安時代末期には三寺とも天台宗の比叡山延暦寺の末となりますが、白山山頂の霊地管理権を巡ってさらなる争いが勃発します。中世になっても三寺の争いは止むことは無く、ますます激化します。しかし、明治元年の神仏分離令により、この争いはピタッと止まります。

加賀馬場/白山比盗_社
【加賀馬場/白山比盗_社】
江戸時代までは泰澄伝承に基づく本地垂迹・神仏習合の信仰形態で、白山妙理大権現を祀る本宮として下白山と呼ばれていました。加賀における白山信仰の中心でした。明治元年の神仏分離令の発布により現在の社名に変わり、全国の白山神社の本社として位置付けられています。

越前馬場/平泉寺白山神社
【越前馬場/平泉寺白山神社】
平泉寺白山神社(へいせんじはくさんじんじゃ)の 境内にある「御手洗池」は白山を開山した泰澄大師がお告げを受けた場所とされ、寺の名前は池にちなんで名付けられました。林立する杉の大木と境内を覆い尽くす苔が幽玄な雰囲気を醸し出しています。

美濃馬場/長滝白山神社
【美濃馬場/長滝白山神社】
長滝白山神社は、 平安時代末期の全盛期には堂舎30余字、6谷6院、僧坊360坊を擁したと伝えられています。明治元年の神仏分離令までは白山中宮長滝寺と呼ばれ、白山信仰の美濃側の一大拠点でした。明治の大火で堂舎のほとんどを焼失しますが、後に復興され神仏習合の旧観を保ち現在に至っています。



平瀬道登山口近くの観光スポット

関東地方からのアクセスが良い平瀬道登山口周辺の観光スポットです。

世界文化遺産・白川郷荻町合掌集落

白川郷は岐阜県飛騨地方の山狭、庄川沿いにたたずむ合掌造りの里。平家の落人伝説、大家族制度の名残など厳しい風雪と戦いつつ育まれた114棟の合掌造りの建物や古い歴史を持つ農村風景が守られてきたことが評価され、五箇山の合掌造り集落と共に1995年に世界文化遺産に登録されました。

現在でもなお600人を超える人の生活が息づいています。互いに助け合い「結い」によって合掌造りは支えられて来ました。

荻町城天守閣跡展望台から望む白川郷全景

城山天守閣展望台から望む白川郷全景

城山天守閣展望台へは白川郷の中心地からシャトルバス(有料)が運行されています。又、駐車場もあり、マイカーでのアクセスも可能です。

冬にはライトアップされ深い雪の中にそれぞれの家が浮かび上がります。とは言え、3ヶ月もの間、豪雪から家を守らなければなりません。雪の重みに耐える急勾配の屋根も、凍りついた茅の表面にどんどん雪が積もります。この美しい光景を支えているのは、屋根に登って雪下ろしの重労働です。

白川郷の町並み

白川郷の町並み

茅葺き屋根の合掌造りの建物で蕎麦など出す食堂や土産店、田舎暮らしを体験できる宿などがあります。 合掌造りは、とても火に弱い建物です。ここに暮らす人々は、火災に対して細心の注意を払っています。一旦火災が発生したら、集落中が全滅する恐れがあるからです。

合掌造りの最上階部分

白川郷・合掌造りの最上階部分

釘を一切使わない合掌造りの最上部。国の重要文化財となっている和田家など入館料250円ほどで内部の見学が出来ます。 小屋組みの巨大な空間は、養蚕の飼育場として作られたものです。



日本三名瀑 白水滝

白山登山口の一つ、白水湖の大白川ダム平瀬道登山口近くの大白水谷に流れ落ちる落差72mの名瀑です。 滝展望所から白水の滝の景観を一望できる絶好のビューポイントです。絶えることなく流れ落ちる水の飛沫からは、ときに虹が描き出されることも・・。

白水の滝

日本三名瀑 白水滝

白水滝動画




白山高山帯の鳥類と哺乳類

白山では高山帯の占める面積は僅かですが、岩場や砂礫地、ハイマツ帯、雪田植生などのお花畑、雪渓などいろいろな環境があります。高山にその鳥はこれらの環境をすみ分けて生活しています。

イワヒバリ

御前峰、大汝峰、剣ヶ峰及びそれらで囲まれた範囲に集中的に分布し、岩場や砂礫地、背の低い植物の生えている所を中心に行動しています。繁殖期には約6〜8羽の群れを作り生活しています。一つの群には雄雌ほぼ同数おり、同じ群れの中では自由に交尾し、また同じ巣のヒナを育てるのに複数のオスが協力して行うなどを、共同繁殖という珍しい飼育をしています。秋には山を降り、冬は山腹の急峻な谷の岩場のある環境で過ごします。

イワヒバリ

イワヒバリ出典:http://shofu.pref.ishikawa.jp/shofu/shirayama/japanese/data/dictionary/animal2-2.html

ホシガラス

御前峰、大汝峰、剣ヶ峰及びそれらで囲まれた範囲に集中的に分布し、岩場や砂礫地、背の低い植物の生えている所を中心に行動しています。繁殖期には約6〜8羽の群れを作り生活しています。一つの群には雄雌ほぼ同数おり、同じ群れの中では自由に交尾し、また同じ巣のヒナを育てるのに複数のオスが協力して行うなどを、共同繁殖という珍しい飼育をしています。秋には山を降り、冬は山腹の急峻な谷の岩場のある環境で過ごします。

ホシガラス

ホシガラス出典:http://www.birdfan.net/pg/kind/ord17/fam1732/spe173204/

オコジョ

夏の白山では、標高2000m以上で観察することが出来ます。最近の調査では、更に低いブナの林の中でも見られるようになってきています。出産は4月から5月上旬頃で、2ヶ月半で母親に連れられて出てくるようになります。主にミミズ類を餌としていますが、時にはノウサギを襲って食べることも確認されています。人なつっこい性格で、直ぐ近くで観察出来ます。

オコジョ

オコジョ

ネズミとモグラ

白山の高山帯と亜高山帯にはネズミ類が5種、モグラ類(モグラ科、トガリネズミ科)は5種、合計10種類が分布しています。室堂周辺では赤ネズミ、ヒメネズミ、ハタネズミが生息しています。ミズモグラ、トガリネズミ、アズミトガリネズミ、ヒメネズミは氷河期の遺存種と言われる小型哺乳類です。

白山山頂周辺の気温

山頂気温
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
最高気温(℃)
-9.8
-9.5
-6.0
2.3
7.8
10.3
13.9
15.8
11.3
5.6
-0.3
-6.3
平均気温(℃)
-12.9
-12.8
-9.9
-3.2
2.2
6.1
9.8
11.4
7.0
1.0
-4.8
-10.1
最低気温(℃)
-16.0
-16.2
-13.6
-8.0
-2.5
1.9
6.6
8.0
3.7
-2.6
-8.5
-13.3

白山へ登るための装備と服装

季節により変動する登山用具/装備品
用具・装備
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
ツェルト
×
×
×
×
×
×
×
×
×
ストック
スパッツ
×
×
×
×
×
×
手袋
×
×
×
×
サングラス
軽アイゼン
×
×
×
×
×
×
×
×
×
12本歯アイゼン
×
×
×
×
×
×
ピッケル
×
×
×
×
×
×

白山の紅葉

紅葉の目安
標高別の紅葉の見ごろ
9月
10月
11月
中旬
下旬
上旬
中旬
下旬
上旬
室堂2450m
色づき始め
見頃
色褪せ
×
×
×
弥陀ヶ原2350m
×
×
×
南竜ヶ馬場2080m
×
×
×
勘之助避難小屋1965m
×
×
×
中飯場1500m
×
×
×
×
別当出合1260m
×
×
×
×
一ノ瀬830m
×
×
×
×
中宮料金ゲート600m
×
×
×
×
kkkkk
勘之助避難小屋1965m 9月(日) 10月(日) 11月(日)
〜18 〜24 〜30 〜6 〜12 〜18 〜24 〜31 〜6 〜12 〜18
                       
                       
                       
                       
                       
                       
                       

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