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巻機山 割引沢(天狗尾根)コース概要
登山コース案内
割引(天狗尾根)コースは、ヌクビ沢コースと共に沢登りです。大雨や水害により土砂崩れ、登山道土砂流出箇所などがあり、登山道注意情報の事前のチェックが必要です。また9月上旬まで残雪があり、スノーブリッチの崩壊が起こりやすいため雪解けまで待っての入山が賢明です。
一般ルートの井戸尾根コースを登って、割引(天狗尾根)コース、ヌクビ沢コースを下ることは禁止されています。下りに使うと遭難事故が更に増す恐れがあるからです。
吹上ノ滝やアイガメノ滝などの景観を楽しみながらの割引沢の遡上は大変楽しいものです。とは言え、岩が濡れているためスリップしやすく、滑落には要注意です。
ヌクビ沢出合までは十分とは言えないまでも登山道の整備がなされています。危険箇所には鎖やロープが設置されて比較的安全です。
しかし、天狗尾根取り付きからの急登箇所には欲しい場所に鎖やロープの設置がありません。草付きのスリップしやすい斜面を笹の根元を手で束ね、それをロープ替わりにしたり、灌木に掴まって這い上がる難所です。ほぼ垂直といっていい急斜面では毎年、滑落事故が起こっています。体力や岩場の登攀の経験の浅い初心者にはお薦め出来ません。
難易度としては、北アルプスの剱岳や穂高岳などの一般道の核心部よりも高いと感じます。それは、北アルプスの岩場には鎖や梯子、スタンスの不十分な所には鉄の杭が撃ち込まれるなど、登山道の整備が十分になされているからです。このルートは、それとは全く対照的です。
極めてきつい急斜面が連続するため、同じ標高差であってもよく整備されたコースよりもコースタイムが余計にかかります。割引岳まで約4時間(休憩時間を含まない)を必要とします。上部の難所辺りまで登ると腕力や足の力が弱まり、滑落の危険が増します。十分なトレーニングの上に入渓することが求められます。
割引沢(天狗尾根)コースで巻機山の動画
画像一覧
上段の駐車場から3分ほどの所に一般ルートの井戸尾根コースが右手に分岐します。ヌクビ沢及び天狗尾根コースは左手側に入ります。この日は日曜日でしたが、登山者の10分の1ほどが左手側の沢コースに入山しました。
割引沢を遡上します。ヌクビ沢、割引沢両コースは9月中旬まで。スノーブリッジ、残雪があり入山注意です。またこのルートは沢登りですから、大雨により土石流や土砂崩れなどでコースが大きく崩壊している場合があります。
前写真の天狗尾根取り付きの高さ6m程の岩場を下から撮影。スタンスが少なく鎖もないので、この岩場をすんなり登れない登山者はここで引き返した方が無難です。ここが一般道なら間違いなく鎖が設置されているはずです。
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巻機山割引沢(天狗尾根)コース地図
巻機山割引沢(天狗尾根)コース詳細情報
ルート | 10月15日 巻機山三合目桜坂駐車場(標高730m)⇒巻き道分岐(標高799m)⇒ヌクビ沢出合(標高1,072m)⇒天狗尾根取り付き(標高1,407m)⇒天狗ノ池(標高1,717m)⇒割引岳(標高1,931m)⇒御機屋(標高1,962m)⇒巻機山最高地点(標高1,967m) |
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コースタイム | 登山:巻機山三合目桜坂駐車場→4時間8分-割引岳→33分-巻機山最高地点 合計:4時間41分 下山:巻機山最高地点→40分-前巻機山(ニセ巻機)→2時間15分-巻機山三合目桜坂駐車場 合計:2時間55分 |
駐車場 | 巻機山三合目桜坂有料駐車場、約130台。一日500円。 |
核心部 | 天狗尾根取り付きから天狗尾根の稜線に上がる区間。 鎖や梯子といった整備が不十分なため、極めて難易度も高いコースです。 |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 9.5 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.90リットル、体重60kgの人:2.47リットル、体重75kgの人:3.04リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:3.538Kcal、体重60kgの人:4.600Kcal、体重75kgの人:5.661Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.505kg、体重60kgの人:0.657kg、体重75kgの人:0.808kg |
標高差 | 距離 5.4km 最大標高差 1263m 平均斜度 全体:23.5% 上り:26.6% 下り:19.7% 獲得標高 上り:1319m 下り:59m |
山小屋 | 巻機山避難小屋 |
登山口へのアクセス | 清水集落へのアクセス |
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