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GWの瑞牆山 カンマンボロン(パノラマ)コース登山ルート概要
カンマンボロンを経由して瑞牆山に至るルートは廃道になって、登山地図には載っていません。所々で踏み跡程度になるところもありますが、ペンキマークや赤リボンが随所についてルート外すことはまずないと思います。ただし、登山時には分りやすいようにマーキングされていますが、下山時に使う場合には、ペンキマークの数が減り、ルートを外さない様に慎重に降りる必要があります。ペンキマークが途切れたら、必ずペンキマークを確認した元の場所まで戻ってください。
みずがき山自然公園の約300m手前に20台ほど止められる駐車スペースがあります。その前に三つの登山道が山の中に向かって伸び、どれを使っていいか迷います。左端の登山口には案内板が設置されています。右端の登山口には富士見平小屋を示す道標が立っています。真ん中には何もありません。
登山口近くには沢山の遊歩道が整備され、幾つにも交差しているので、山頂へ向かうルートがはっきりしません。
今回は最も分りやすい案内板のある登山口から出発します。車道から5メートルほど進むと二股に分岐します。分岐を右に辿り100メートルほど進むと、五差路が現れます。そのまま直進し、100メートルほど進むと再び五差路です。ここもそのまま直進し、更に100メートルほど行くと、山梨県中北林務環境事務所が木に巻き付けた注意書きがあります。この注意書きを確認すればその先は一本道です。
登山口から30分ほど歩くと、正面にカンマンボロンの梵字が刻まれた洞ノ岩の岩壁が見えてきます。その岩壁の基部から5メートルほど登った所に弘法大師が花崗岩にカンマンボロンと梵字を刻んだ岩壁があります。
洞ノ岩の岩壁が見え、ほどなくして急激に斜度が増してきます。呼吸を整えながら登ります。
小さな沢を超え、木の根が交差する急斜面を登り上げた岩に「←グリーンロッジ黒森、→みずがき山」と書かれたステンレス製のプレートが留められています。このプレートから50メートルほどトラバースした所が、目的のカマンボロの梵字へ向かう取り付き点です。ここまで登山口から約45分の行程です。
取り付き点の場所には道標などはなく、踏み跡程度で分りにくく、そのまま登山道を真直ぐに山頂に向け通過してしまいそうな場所にあります。一旦登山道から外れ洞ノ岩の岩壁が立ち上がっている所まで約30メートルほど踏み跡程度の道を登ります。洞ノ岩岩壁の真下に立ち、そのまま岩のスレスレを右方向に30メートルほどトラバースします。
そこから真上を見上げると洞窟状にえぐられた岩壁がそそり立ちます。
ザックをデポして洞窟状の急な斜面を5メートルほど登ると左手にトンネル状に開いた狭い岩の隙間があります。岩の隙間をすり抜けると2、3人で一杯となる狭いテラスに出ます。そこから見上げると、洞ノ岩の岩壁に刻まれた梵字を見ることが出来ます。
カンマンボロンの梵字のある所から登山道へ戻り、ペンキマークに従って登って行きます。ここから10分ほどトラバース気味に登って行くとアズマシャクナゲの群生地になります。
アズマシャクナゲの群生地を抜けると、一気に傾斜が増して、ロープの設置された岩やスリップしやすい急斜面が5箇所連続します。
ロープ場をクリアすると狭いルンゼを登りへ上げ小さな稜線に飛び出します。反対側に瑞牆山の奇峰群が近くに見え、パノラマルートと呼ぶに相応しい景観が目の前に広がります。
稜線から一旦下がり、アズマシャクナゲの群落地を登り上げると大ヤスリ岩の基部に到着します。大ヤスリ岩の基部を回り込めば、瑞牆山荘から登る一般道と合流します。
ゴールデンウィーク中ということもあって大勢の登山者で大きな岩がゴロゴロした所は、渋滞が発生しているところも随所で見られます。
瑞牆山の北側に回り込むと、まだ残雪があり、スリップしやすい新設された鎖場を登ると瑞牆山山頂に飛び出します。
瑞牆山への最短ルートであるカンマンボロン(パノラマ)ルートは、廃道になったバリエーションルートです。ペンキマークや赤札が多く、ルートを外すことはほぼないとは言え、急斜面が連続し浮石も多く、落石すれば後続者に当たりかねないといった危険や、トラバース区間でのスリップ・転倒が滑落に繋がるといった危険箇所もありますので、怪我の無い様に慎重に行動すると共に、入山に際しては自己責任でお願いします。
【カンマンボロンの梵字】
瑞牆山の麓、みずがき山自然公園近くから廃道となった登山道(ペンキマークは十分あり)を辿ると、弘法大師がカンマンボロン(大日如来・不動明王という意味)と梵字を刻んだ岩壁があります。
画像一覧
みずがき山自然公園手前300メートル地点にある駐車スペース。詰めれば約10台ほど駐車可能です。富士見平小屋の指導標が立っている登山口からも行けますが、やや分りにくいので、もう一つの登山口から出発します。
五差路から約100メートルほど登った所の右手の木に山梨県中北林務環境事務所によって書かれた注意書きがあります。ここは山梨県県有林で、明治44年皇室より御下賜され、森林法・自然公園法等により樹木の伐採などは禁じられ、国立公園特別保護区に指定されている。と書かれています。
カンマンボロンの岩壁が近づくにつれて、次第に傾斜が増してきます。小さな沢を右手に渡ります。登山道の木や岩に赤のペンキマークや赤札が付けられて、登山ルートははっきりしています。特に、登山時に分りやすいように付いています。
ステンレス製のプレートがある所から50メートルほどトラバースすると登山道を見失います。一段上がった所でトラバースする道が右方向に確認出来ます。その位置で登山道から別れ、写真の様な踏み跡程度の道をカンマンボロン岩壁へ向かって30メートルほど直上します。
木の根元を一段上がり、右方向に30mほど登山道を進み、見上げるとカンマンボロンの梵字が木々の間からかすかに覗いています。これ以後、直立した岩壁から約30m離れた所に登山道がトラバース気味に登っています。
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瑞牆山 カンマンボロン(パノラマ)ルート地図
瑞牆山 カンマンボロン(パノラマ)ルート詳細情報
ルート | みずがき山自然公園300m手前の駐車スペース(標高1,475mm)⇒カンマンボロン⇒瑞牆山(標高2,230m) |
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コースタイム | 登山:みずがき山自然公園300m手前の駐車スペース⇒45分カンマンボロン取り付き点⇒10分(感動に浸る時間も含めて)カンマンボロン⇒10分アズマシャクナゲ群生地⇒55分大ヤスリ岩(瑞牆山荘ルート合流点)⇒25分瑞牆山 計2時間25分 下山:瑞牆山⇒みずがき山自然公園300m手前駐車スペース 1時間25分 |
駐車場 | みずがき山自然公園無料大駐車場の詳細 【トイレ】あり |
核心部 | アズマシャクナゲ群生地から急登部のロープ場及びトラバース |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 4 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:0.95リットル、体重60kgの人:1.24リットル、体重75kgの人:1.53リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.780Kcal、体重60kgの人:2.315Kcal、体重75kgの人:2.849Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.254g、体重60kgの人:0.330kg、体重75kgの人:0.407kg |
標高差 | 距離 2.1km 最大標高差 771m 平均斜度 全体:36.2% 上り:34.6% 下り:0% 獲得標高 上り:726m 下り:0m |
山小屋 | 瑞牆山荘 |
登山口へのアクセス | みずがき山自然公園へのアクセスの詳細はこちら |
次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。
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