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谷川岳 天神尾根

谷川岳 天神尾根登山ルート概要

登山ツアー情報

谷川岳登山ツアー

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登山コース案内

JR上越線土合駅の地下ホームで電車を降り、湯檜曽川に沿って清水街道を歩き土合橋を渡り、防雪シェルターを抜けると、谷川岳ロープウェイ土合口駅に着きます。

JR上越新幹線「上毛高原」またはJR上越線「水上駅」から谷川岳ロープウェイ行きのバスを利用するのも便利です。マイカーの場合には谷川岳ベースプラザの大型駐車場を利用します。

谷川岳ロープウェイを使えば、標高750mの土合口駅から標高1,320mの天神平駅に一気に登ります。しかし、ハイシーズンの土日や紅葉の時期は、登山者ばかりではなく観光客も多く訪れるため、ロープウェイ乗り場は大混雑となります。余裕を持った行動をするためには始発に乗ることをお薦めします。

天神平から天神山を巻くようにトラバース道がありますが、天神平からさらにリフトで天神山に登り、稜線を歩くコースを取ります。

天神山には多くの観光客がハイキング目的で訪れ、天神山展望台からの景色を楽しんでいます。その近くに天満宮が祀られています。江戸時代には谷川温泉の富士浅間神社で身を清め、保登野沢を遡上し天神峠を経て谷川岳を目指したと言われています。

天神山から北西方向に天神尾根が谷川岳に伸びています。峻嶺峨々として聳える谷川岳は、多くの遭難者が眠る「魔の山」として恐れられていますが、ロープウェイを使って登ることが出来る天神尾根コースは、簡単な鎖場はあるものの、登山初心者や中高年向きのルートと言えます。

天神山から展望の開けた稜線を進み、樹林帯へと下りて行きます。
樹林帯を下り切った所で、天神平からのルートと合わせ、樹林帯の緩い登りが続きます。
樹林帯の中の登山道は良く整備され、とても快適に歩けます。
谷側が崩落しかけている所には安全確保用に鎖が付けられていますが、特に危険ではない為、あまり使われていないようです。

いわお新道分岐には10人ほど入ると一杯となる広さの熊穴沢避難小屋があります。
熊穴沢避難小屋から次第に樹層が変わり、登山道の周辺が背の低い樹木に変わるにつれ登山道の傾斜は増し、岩場が現れてきます。
ロープや鎖が架けられた岩場がありますが、高度感は無く、雨天時などのスリップ防止用に付けられた物で、難易度は決して高くありません。

岩場の通過が終わると、辺り一面笹の葉で覆われている中の登りでます。
「天狗の留まり場」と名付けられた岩を過ぎると、木道が「谷川岳肩の小屋」まで続きます。

「谷川岳肩の小屋」は定員40名の小さな小屋です。群馬県と新潟県を結ぶ清水トンネルが開通した1931年(昭和6年)以降登山者が急増したことにより、遭難者の減少を目的として1943年(昭和18年)に群馬県の手によって建てられたものです。豪雪にも耐える立派な建物が2003年に新築されました。宿泊する場合、水場は無いので、登山口から多くの水を持って上がることが必要です。連絡先:水上町役場観光商工課、電話:0278・62・2111、現地電話:090・3347・0802です。

「谷川岳肩の小屋」から標高1,963mトマノ耳へは数分で到着です。
トマノ耳からは360度の大パノラマが広がり、オジカ沢ノ頭から川棚ノ頭へと南西に伸びる俎嵒山稜や西黒尾根の稜線は格別の美しさです。万太郎山の遠方に苗場山、北方向にはオキノ耳・一ノ倉岳・朝日岳、更にその遠方に巻機山、東方面には至仏山・上州武尊山・赤城山・皇海山などの日本百名山の名だたる山々を見渡せます。

トマノ耳からオキノ耳へ向け稜線を進むと10分ほどで、谷川岳の最高峰である標高1,977mオキノ耳に到着します。


画像一覧

田尻沢の上にかかる谷川岳ロープウェイに乗り、標高1,320mの天神平駅まで7分です。中間地点で右手に目をやると西黒沢を流れ落ちる白鷺滝が見えます。高度を上げるに従って背後には、白毛門、笠ヶ岳、朝日岳が大きく、右手側には田尻尾根の先に谷川岳本峰の雄姿が現れてきます。

冬はスキー場のゲレンデになる天神平。リフトを乗り継ぎ天神峠に登れば稜線を歩くことが出来ます。ここから田尻尾根の山腹に付けられた巻き道を行く事も可能です。途中で合流し、歩く時間は変わらないので天神峠へ向かいます。

観光ペアリフト(片道410円、往復720円)に乗り5分ほどで天神峠へ着きます。夏になると辺りは高山植物が咲き、左斜め後ろに見える高倉山に5月下旬から咲くカタクリの花の群落地が広がっています。

天神山。天満宮と書かれた鳥居をくぐり、奥へ進むと弁財天が祀られています。小高い岩の上に登ると展望は抜群です。天神平から天神山周辺では例年5月頃にミズバショウの見ごろを迎えます。6月から8月にかけてニッコウキスゲ(日光黄菅)、5月から7月にはシラネアオイと次々に咲き競います。

天満宮の鳥居の所から100メートルほど歩くと天神山展望台です。展望台から谷川岳の眺めは圧巻です。

天神山展望台から望む双耳峰の谷川岳。広い岩尾根の周辺は赤く紅葉が始まっています。初夏になるとクルマユリ、シモツケソウ、キオン、ノアザミ、オニシオガマなどが咲き、目を楽しませてくれるところです。

小さなアップダウンを繰り返して稜線を進みます。正面の小高い丘に登ると左手前方に立派な山容が飛び込んできます。オジカ沢ノ頭から南西方向に伸びる俎嵒(マナイタグラ)山稜です。俎嵒山稜は、川棚ノ頭を経て、谷川乗越、小出俣山へ至る稜線で、踏み跡程度の登山道しか付いていません。

展望の開けた稜線から俎嵒山稜から派生する幕岩の大岩壁や振り返ると高倉山の先に武尊山(ほたかやま)などの素晴らしい眺めが楽しめます。

双耳峰の谷川岳から左手方向に伸びる稜線と天神尾根の地形がよく分ります。灌木混じりの樹林帯を下ります。ブナ林に入ると、ほどなく谷川岳ロープウェイ天神平駅からの巻き道ルートが合流してきます。

ブナの樹林帯を下り切ると、天神平駅からの巻き道ルートが合流します。ここから熊穴沢避難小屋までは木道が整備されたトラバース道です。木道は濡れていると滑りやすいので注意が必要です。

時折、シャクナゲ、ナナカマドなどが混じるブナ林の緩い勾配の巻き道が続きます。北東側の巻き道になったり、尾根通しに戻ったりしながらゆっくりと進みます。

尾根通しに戻り、灌木帯の中をゆっくりと登って行きます。登山道は良く整備され歩きやすいです。初夏には足元にゴゼンタチバナ、マイヅルソウといった小さな白い花を目にすることが出来ます。

谷側が崩落した所を通過します。山側の岩に細い鎖が架けられていますが、特に使うほどの場所ではありません。

登山道の幅は十分あり、滑落の危険はありません。又、登山道の谷側は灌木帯になっているので、万が一滑落したとしてもすぐに止まります。そのため、鎖が付けられていますが、あまり使われていないようです。

天神尾根途中から望む谷川岳。ピーク直下のハイマツ帯の少し奥に谷川岳肩の小屋があります。 オキノ耳やトマノ耳はさらに奥にあり、見えていません。

群馬県が管理している赤くペンキで塗られた熊穴沢避難小屋。キチキチに詰めれば10人くらいは入いれる避難小屋です。内部は壁を取り囲むように木製の椅子が取り付けられ、中心に簡素なテーブルが置かれているので、休憩にはちょうど良いです。

熊穴沢避難小屋裏のいわお新道分岐。かつて信仰登山の中宮となった富士浅間神社が建つ谷川温泉から谷川に沿って登山道が伸び、二俣を経由して登ってくる「いわお新道」がここで合流しています。

熊穴沢避難小屋を過ぎると本格的な登山道になります。灌木帯の中の傾斜の緩い岩場ですが、道幅が狭いので譲り合うのが大変な所です。

灌木帯の中を雨水などによって U 字型に削られた狭い露岩帯を登って行きます。ロープが付いた岩場ですが、上りの場合には特に使う必要はありません。雨天時の下山にはありがたいロープです。。

露岩帯上部。傾斜はさほどきつくないので問題無く登れますが、やや岩の表面がつるつるしているので、雨の日などは下山時にスリップしやすいと思います。

灌木帯を抜け、ほぼ森林限界を超えます。この上が鎖場です。このルートの核心部(なんちゃって)といってもいいかもしれません。

岩尾根の右手側が切れ落ちています。中間地点から山側に鎖が設置されています。鎖場それ自体の傾斜はあまり強くないので出来るだけ山側を登るようにすれば問題ありません。

谷側が切れ落ちた所を過ぎてしまえば、高度感は無くなります。低い灌木の中の鎖場の中間地点です。 傾斜は緩く、岩には多くの足がかりがあるので鎖は使われず錆びています。岩場を抜けると、視界が広がります。

鎖場を登り切ると視界が開け、天狗の腰掛岩を左から巻きます。この岩の上に立と完全に展望が開けます。

天狗の腰掛岩を巻き終わった所から撮影。短い区間、木道が敷かれた広い平坦な稜線を進みます。初夏にはニッコウキスゲ、ツリガネニンジン、オタカラコウなどが花を咲かせます。正面中間部の紅葉の中に簡単な岩場の通過があります。

ウラジロナナカマド・ミネカエデなどの背の低い灌木帯の中に傾斜の緩い岩場があります。この岩場を登り上げると再び展望が大きく開けてきます。

展望が開けた笹の生える緩斜面の登りです。上部に尖った岩がありますが、「天狗の溜まり場」と名が付いています。

左上の岩が「天狗の留まり場」。山頂側から回り込めば岩の上に立ことが出来ます。大変展望がよく、谷川岳から左手に稜線が連なり、オジカ沢ノ頭から川棚ノ頭へ伸びるなだらかな俎嵒(マナイタグラ)山稜、右手方向には西黒尾根の眺めが綺麗な所です。

「天狗の留まり場」の岩の上に立ち山頂方面を写す。笹原の中を弧を描く様に登山道が伸びています

左手方向を望むとササ原の先に中ゴー尾根、右側のやや丸いピークがオジカ沢の頭で、左手の先端が尖った川棚ノ頭へ伸びる俎嵒(マナイタグラ)山稜の姿はいつ見ても格好いいですね。

笹原の中を階段状になった登山道をゆっくりと登って行きます。ナナカマドが紅葉せずに葉を落してしまっています。

笹原を抜けると、広いガレ場の中に作られた木道を登れば、ロープで仕切られた肩の広場と呼ばれる西黒尾根からのルートが合流する場所に出ます。この周辺は7月初旬まで雪渓が残るところなので下山時のスリップには要注意です。ここから少し登った所に谷川岳肩の小屋があります。

谷川岳肩の小屋 定員40名の小さな小屋です。連絡先:水上町役場観光商工課 電話:0278−62−2111、現地電話:090−3347−0802。営業期間:4月下旬から11月3日、二食付き7000円、素泊まり2000円、予約が必要です。

外にトイレがあります。トイレ維持管理費が必要です。休日はトイレ待ちの長い行列が出来ます。肩の小屋は2003年7月5日に改築工事が完成して新しくなりました。

トイレ内部。水洗式トイレです。汚さない様にくれぐれもマナーを守りたいものです。

1階内部。2階が寝室です。こことは別にもう一つ休憩室があります。冬季は一部開放されています。休憩利用は無料です。カップラーメン、おでん、ビール、甘酒、コーヒー、ジュース、飲料水などが販売されています。

肩の小屋から笹原の中を登ればすぐに右手側から西黒尾根コースが合流して、谷川岳主峰のトマノ耳山頂です。

トマノ耳。初夏から周辺はお花畑となり、ハクサンコザクラ・コイワカガミ・コバイケイソウ・オゼソウなどが花を咲かせます。

標高1,963mトマノ耳(薬師岳)には三角点及び方位盤が設置されています。山頂からは360度の大パノラマがあり、天気が良ければ富士山や北アルプスまで望めます。

トマノ耳から望む万太郎山への稜線。稜線を辿るとオジカ沢ノ頭があり、そこから左手奥に俎嵒山稜(一般登山ルート無し)が川棚ノ頭へ向けて伸びています。主脈はオジカ沢ノ頭から後方に向かって伸びていて万太郎山へ続いています。

トマノ耳から望む西黒尾根。手前に落ち込んでいる深い沢はマチガ沢です。目を奥に転ずれば、上州武尊山・至仏山・皇海山・赤城山などの日本百名山の名だたる山々が見渡せます。

トマノ耳から望むオキノ耳を望む。片道約10分ほどの近くにあります。双耳峰の鞍部には珍しい花が多く、6月下旬になると尾瀬の至仏山とここにだけ咲くホソバヒナウスユキソウの白い花、ハクサンフウロ・ジョウシュウオニアザミ・ジョウシュウアズマギクなどを目にすることが出来ます。

オキノ耳への稜線を進む。右手側を覗き込むと深く切れ落ちたマチガ沢が湯檜曽川へと続き、対岸に白毛門・笠ヶ岳(大倉山)・朝日岳、そして更にその奥に巻機山の雄姿を眺めながらの山旅です。

稜線の途中からトマノ耳を振り返って撮影。左手側(群馬県側)が鋭く切れ落ち、新潟県側はなだらかなスロープを描く非対称山稜であることがよく分ります。

標高1,977mオキノ耳。 かつて谷川富士と称していましたが、オキは沖・あるいは遠いところを意味し、群馬県側から見た呼称ということが出来きます。奥の一ノ倉岳方面へ少し下った岩穴に、富士浅間神社の奥宮の小祠が祀られています。

オキノ耳から見下ろす東尾根。山腹が赤や黄色に鮮やかに染まっています。東尾根はシンセン岩峰群を通過するザイルなどの登攀用具が必要なバリエーションルートです。

オキノ耳から万太郎山方面の稜線を写す。笹原のなだらかなスロープを見せる新潟県側です。稜線の手前のピークがオジカ沢の頭で、左手方向に伸びる俎嵒(マナイタグラ)山稜の尖ったピークが川棚ノ頭。万太郎山はオジカ沢の頭の右手後方にあります。更にその奥に苗場山が望めます。

オキノ耳からトマノ耳を写す。下山は来た道を戻ります。

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谷川岳 天神尾根登山ルート地図

谷川岳 天神尾根登山ルート詳細情報

ルート 天神山(標高1,502m)⇒熊穴沢ノ頭(標高1,441m)⇒トマノ耳(標高1,963m)⇒オキノ耳(標高1,977m)
コースタイム 登山:天神山⇒オキノ耳 2時間25分
下山:オキノ耳⇒天神山 1時間50分
駐車場 谷川岳ロープウェイ駐車場 500円 ※冬季は無料
核心部 特に難所はありません
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 1
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.06リットル、体重60kgの人:1.38リットル、体重75kgの人:1.70リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.976Kcal、体重60kgの人:2.569Kcal、体重75kgの人:3.162Kcal
燃焼脂肪量 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.282kg、体重60kgの人:0.367kg、体重75kgの人:0.452kg
標高差 距離 3.1km 最大標高差 611m 平均斜度 全体:19.5% 上り:21.9% 下り:5.2% 獲得標高 上り:603m 下り:13m
山小屋 谷川岳肩の小屋 
TEL.090-3347-0802(予約連絡時間L:8時〜16時)
営業期間:  4月下旬〜11月上旬
登山口へのアクセス 谷川岳ロープウェイへのアクセスの詳細はこちら


次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。

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「16.谷川岳 苗場山・武尊山 」に収録されています。
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