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ルート
仙丈ヶ岳 藪沢小屋ルート

仙丈ケ岳・藪沢小屋登山ルート概要

藪沢小屋ルートから 仙丈ヶ岳の往復は7時間ほどの行程なので、仙流荘から始発のバスに乗り、北沢峠に入っても十分日帰りが可能です。

北沢峠でバスを降りた所の公衆トイレの脇に登山口があります。 深い原生林の中は展望がなく、ひたすら高度を稼ぐことだけに専念し、ジグザグに登ります。 2時間ほど登った所が五合目の平坦地で、休憩最適地でもある大滝ノ頭です。

大滝ノ頭で小仙丈ヶ岳への道を左に分け、比較的緩急の少ないダケカンバの林の中を進み、3つの沢を越えると、分岐から約20分で薮沢小屋に到着します。

薮沢小屋は無人小屋なので食事などのサービスは無く、多くの登山者は薮沢小屋の上にある馬の背ヒュッテか仙丈小屋に泊まります。馬の背ヒュッテの営業期間は7月中旬から10月中旬。7月中旬から営業というのは余りにも遅く感じますが、これには理由があります。北沢峠の大平山荘を登山口とする藪沢重幸新道は、沢筋に付けられたルートで、7月上旬まで雪渓が残るため通行止めになっています。又、大滝の頭からのトラバース道にも7月上旬まで雪渓が残り通行止めになっています。そのため馬の背ヒュッテへ登ってくる登山者がほとんどいないのが理由です。

薮沢小屋から15分ほど上がると馬ノ背ヒュッテがあり、両小屋ともに水場があり補給することが出来ます。
馬ノ背ヒュッテの上にはシカ害防止用ネットが張られ高山植物保護の取り組みがなされています。 丹渓新道分岐を過ぎたあたりから次第に樹木がまばらとなり、稜線に飛び出すと一気に360度の展望をほしいままにします 目指す仙丈ヶ岳はハイマツ帯の先にあり、縫うようにある登山道の脇には百花繚乱のお花畑が山頂まで続きます。

仙丈小屋の広い庭先には休憩用のテーブルと椅子が置かれ、登山者の疲れを癒す休憩ポイントとなっています。藪沢ルートには水場が多く、ここ仙丈小屋の前にもこんこんと水が流れています。 仙丈小屋からは稜線上に道が伸び、ザレた登山道沿いに咲くチシマギキョウ、ミヤマダイコンソウ、タカネツメクサ、イワツメクサ、ヨツバシオガマなどの高山植物が登山者の目を楽しませてくれます。藪沢カールを左手に見ながらザレた登山道を詰めれば仙丈ヶ岳山頂です。

画像一覧

アルプス林道に現れたカモシカをバスの中から撮影。カモシカは天然記念物に指定された動物ですが、現在、増え過ぎている様です。

「ヒヨドリソウ」に集まる「アサギマダラ」を南アルプス林道バスの中から撮影。温泉旅館でもある仙流荘前のバス停から登山バスに揺られ約1時間ほどした所でこの蝶に出会いました。

北沢峠にあるトイレ脇に登山口があります。 登山口は3ヶ所あり、ここ以外に大平山荘から藪沢新道を登るルート、北沢峠から広河原よりの山腹に付けられたルートがあります。

2時間以上の針葉樹林帯の登りが続きます。 この周辺は国立公園第1特別地域に指定され、コメツガやシラビソなどの原生林が鬱蒼と繁っています。二合目の平坦地で北沢峠から山腹を巻くルートを合わせます。

深い針葉樹林帯の中で展望は楽しめませんが、登山道のすぐ脇に?マルバダケブキの群生地が広がって、黄色い花を辺り一面に咲かせていました。

次第に傾斜が緩んで明るく開けた平坦地に出ます。5合目の大滝ノ頭です。ここから真登し、小仙丈ケ岳を経由して山頂へ登るルートと仙丈藪沢小屋を経由し、馬の背へ通じるルートが分岐します。今回は右手の薮沢ルートに入ります。

5合目の大滝ノ頭から藪沢小屋に至るトラバース道は小川を三回渡ります。この沢の水量は少なく問題無く渉る事が出来ます。

次の沢を越えます。トラバース道にありがちな沢がやや崩れています。崩れた箇所には鉄製の橋が架けられています。特に危険はありません。

ダケカンバの林を進みます。

三つ目の小川を越えます。7月下旬時点で残雪があります。

薮沢小屋は無人小屋です。近くに馬の背ヒュッテがあるので、ここに泊まる登山者はあまりいません。電気はありませんが、簡易トイレが小屋の外にあります。

薮沢小屋から30mほどの所にある水場の水量は豊富です。薮沢小屋の少し上に馬の背ヒュッテがありますから、混雑していなければそちらに泊まる方か良いでしょう。

馬の背ヒュッテ。営業期間は7月中旬から10月中旬。二食付き8500円、個室もありますが、混雑時は使用出来ません。予約制です。TEL.0265-98-2523 。 小屋の前に無料の水場があります。

馬の背ヒュッテ上の鹿の食害防止用ネット。以前はこの辺りから馬の背尾根にかけてミヤマキンポウゲ、シナノキンバイなどが広範囲にお花畑を作っていましたが、ニホンシカによって食い荒らされ花が極端に減ってしまいました。

馬の背ヒュッテを振り返る。ダケカンバの巨木が目立つ場所です。ここから10分ほどジグザグに登ると馬の背に出ます。

ダケカンバの木々の間から小仙丈尾根と右奥に藪沢カールを抱くように聳える仙丈ヶ岳山頂が見えて来ました。

丹渓新道分岐。南アルプス林道から馬の背の稜線を登るルートが合流する場所です。

丹渓新道分岐から10分ほど登ると展望が開けます。石で組まれた階段状の登山道はロープで仕切られ、ハイマツで覆われるようになってきます。所々に小さなお花畑が点在し、クルマユリ、コイイワカガミなどが花を咲かせる場所です。

馬の背から伸びる稜線に上がると展望が完全に開けます。薮沢カールの基部に建つ仙丈小屋を目指します。薮沢カールの下部はびっしりとハイマツに覆われています。

稜線に上がり少し進んで振り返ると大展望が広がります。 北側を望むと北アルプスの穂高岳や槍ヶ岳が確認できます。西側に目を転ずると中央アルプスの宝剣岳から空木岳へ通じる稜線も目に入ってきます。

前写真の位置から八ケ岳方面を撮影。 手前の樹木に覆われた丸い所が馬の背、その奥が峻嶺峨々として聳える鋸岳、さらに奥が八ヶ岳です。鋸岳の最も高い所が第一高点、その右手の深く切れ落ちた所が中ノ川乗越です。

ハイマツ帯の中を筋状に登山道が仙丈小屋に向け伸びています。背の高いハイマツの中へ分け入る様に進んで行きます。この周辺にはナナカマドが多く自生し、9月下旬には真っ赤な広葉が楽しめる場所です。

仙丈小屋が目前に近づくとともに傾斜は増してきます。仙丈小屋 の背後に聳えるのが仙丈ケ岳山頂です。

あと少し登れば仙丈小屋です。この小屋は長野県長谷村によって建て替えられた鉄筋三階建ての立派な建物で、2000年夏にオープンしました。登山道の周辺は小さな石が転がり、高山植物が豊富なところです。

仙丈小屋の水場。ここは藪沢の源流にあたり、冷たい水が豊富に流れています。以前この周辺はキャンプ指定地になっていましたが、2014年現在、テントを張ることは全面禁止になっています。

仙丈小屋のもう一つの水場。こちらも冷たい水が豊富に流れていました。ただし8月になると枯れることもあるので注意してください。

薮沢カールの基部を横切り、小仙丈ヶ岳方面に登る登山者達。今回は藪沢カールの底に作られた登山道を右手方向に進み、山頂から連なる稜線に向かいます。

仙丈小屋。1999年に建て替えられた仙丈小屋です。この周辺は風が強いので風力発電装置が前庭に設置されています。営業期間:6月中旬から10月下旬で予約制です。冬季は三階部分が使用出来ますが、寝具や燃料はありません

仙丈小屋前の庭から眺める鋸岳。その遠望に八ヶ岳が見えます。

小仙丈ヶ岳方面に登るルート。

仙丈小屋からは藪沢カールの右側から稜線に上がり、山頂を目指します。

登山道の周りは、お花畑になっています。

稜線に上がって撮影 中央のピークが仙丈ヶ岳です。

仙丈ヶ岳山頂に人が立っているのが見えています。

登山道沿いにはチシマギキョウの群生地が広がっています。

仙丈小屋方面を見下ろす。仙丈小屋の先に見える尾根が馬の背、その奥に左から鋸岳、甲斐駒ケ岳と連なっています。

チシマギキョウ。

仙丈ヶ岳山頂です。

仙塩尾根にある大仙丈ヶ岳。仙丈ヶ岳から塩見岳に至る長大な尾根が仙塩尾根です。

仙丈ヶ岳山頂。

仙丈ヶ岳山頂。

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藪沢小屋ルートから仙丈ヶ岳ルート地図

藪沢小屋ルートから仙丈ヶ岳ルート詳細情報

ルート 北沢峠(標高2,032m)⇒仙丈ヶ岳(標高3,033m)
コースタイム

登山:2時間54分

下山:2時間25分

駐車場 ・仙流荘 無料駐車場(350台)
・夜叉神峠無料駐車場 約90台 ※土曜日は一杯になることもあります。
・芦安市営駐無料車場 約600台
核心部 危険個所はありません。
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 1
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.32リットル、体重60kgの人:1.72リットル、体重75kgの人:2.12リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:2.464Kcal、体重60kgの人:3.203Kcal、体重75kgの人:3.943Kcal
燃焼脂肪量 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.352kg、体重60kgの人:0.457kg、体重75kgの人:0.563kg
標高差 距離 4.5km 最大標高差 996m 平均斜度 全体:22% 上り:24.4% 下り:5.3% 獲得標高 上り:974m 下り:16m
山小屋 大平山荘 長衛荘  藪沢小屋 馬の背ヒュッテ 仙丈小屋
登山口へのアクセス
( 北沢峠・仙流荘)
>>関東(東京・新宿)からの詳細情報
【東京(新宿)⇔仙流荘⇔北沢峠】

>>関西地方・名古屋からの詳細情報
【大阪・京都、名古屋⇔伊那市バスターミナル⇔伊那市駅⇔高遠駅⇔仙流荘】


藪沢ルートから仙丈ヶ岳ルートの「高山植物」


ミヤマガラシ

エゾシオガマ

ナナカマド

ミヤママンネングサ

トウヤクリンドウ

ミヤマシシウド

ヨツバシオガマ

ハクサンイチゲ

シナノキンバイ

キバナノコマノツメ

ハクサンシャクナゲ

コイワカガミ

アオノツガザクラ

ハクサンイチゲ

ミヤマダイコンソウ

ヨツバシオガマ

イワツメクサ

タカネツメクサ

チシマギキョウ

次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。

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「41.北岳・甲斐駒 南アルプス」に収録されています。
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