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ルート
仙丈ヶ岳 藪沢重幸新道

仙丈ケ岳・藪沢重幸新道ルート登山概要

大平山荘(おおだいらさんそう)を登山口とする藪沢重幸新道(やぶさはしげゆきしんどう)は、大平山荘先代の尽力で藪沢沿いに整備された登山道で、仙丈ケ岳への最短ルートです。沢沿いのルートのため残雪の状況によって登山出来る時期が前後します。概ね7月中旬に開通します。詳細は大平山荘に事前確認することをお薦めします。

今回は、丹渓新道を登り、山頂から馬の背ヒュッテに下ったため、藪沢重幸新道が通行止めになっていることを知らずに下ることになりました。
馬の背ヒュッテ下の分岐から藪沢重幸新道を下山した6月28日時点でのコース状況を登山した場合に見立てて紹介しています。

藪沢重幸新道方面へ下るルートの入口には進入禁止の様なテープが渡されていましたが、特に進入禁止の掲示はなく、トレースがあったので下ることにしました。一方、藪沢小屋を経由して5合目大滝の頭へ向かうルートには進入禁止を示す掲示やテープなど共に無かったのですが、残雪上のトラバースが予想される上、トレースがなかったため危険と判断しました。

藪沢重幸新道にはまだ多くの雪渓が残り、スノーブリッジを形成している箇所が数ヶ所ありました。左岸に作られた登山道は冬の雪によって大きく崩壊している所もあり、スリップしないように慎重に通過する必要がありました。

馬の背ヒュッテへ通じる二つの登山道が共に通行出来ませんので馬の背ヒュッテの営業は行われておらず、当然のことながら登山者は誰1人いませんでした。営業期間中なら設置されているはずの小屋前に作られた水場(シンクつきの蛇口)も使用出来ませんでした。この時期は、北沢峠から小仙丈ケ岳を経由して山頂に至るルートをピストンするのが普通で、丹渓新道を登る登山者もほとんどいないことから、馬の背ヒュッテに誰もいなかったのもうなずけます。

何れにしても、沢筋を登るルートのため変化に富み楽しめるルートであることには違いありません。藪沢重幸新道と小仙丈尾根を使い仙丈ケ岳を周回する場合には、登山道の開通を待ってから登ってください。


画像一覧

沢峠から徒歩10分の位置にある大平山荘(おおだいら)の裏が藪沢重幸新道登山口です。営業期間は7月上旬から10月下旬です。屋外に水場と公衆トイレがあります。営業期間外は共に使用出来ません。

藪沢重幸新道登山口に付けられた完全通行禁止の掲示。「この先は冬季ルートとしては大変危険です。積雪や天候によっては救助隊も近づけない日が何日も続くことを覚悟してください。二次遭難の確率が非常に高く、救助隊の出動は困難です。」と書かれています。

藪沢重幸新道は沢筋に付けられているため残雪が多く、7月中旬辺りから通行可能になります。6月28日時点での登山ルートを紹介します。丹渓新道を登山口として登り、このルートを下山道に選択したため、通行禁止であることを知らずに下った時の様子です。登山をした場合としてルート案内をします。

シラビソやコメツガなどの針葉樹林帯の中を進むと右手方向に鋸岳がよく見えるビューポイントになります。一番高く見えるのが第2高点、その右に落ち込んだ鞍部が中ノ川乗越です。

登山口から針葉樹林帯の急坂があり、1時間ほどで右手側に藪沢の雪渓が見えてきます。途中、藪沢大滝展望台への分岐がありますが、荒廃しているので立ち入り禁止になっていました。スノーブリッチが崩壊して滝の様に流れ下っているのが見えます。ここで雪渓上を左岸(右手側)に渡ります。

ここから雪渓を右手側へ渉り、左岸の小枝に赤札が付けられた登山道を目指します。この雪渓の下はスノーブリッジになっていて、崩壊する時が危険なため、通行禁止になっているものと思われます。

最初の雪渓を超えると、部分的に雪渓は消え、藪沢の左岸に付けられた夏道を登ります。

藪沢の左岸に付けられた登山道は、前年の雪のために部分的に崩壊して足場が悪くなっています。雪渓上を歩くのではなく、可能な限り夏道を通過する様にします。

雪渓が残る所と完全に消えている所が繰り返されます。ここでは右手側のかなり足場が悪くなっている夏道が通行可能です。

左手側からは雪解け水が滝の様になって流れ落ちています。自然の造形として大変美しい景観を作り出しています。

本来は右手側の斜面に夏道があるはずですが、雪によって崩壊しています。雪渓が残るスレスレ辺りをスリップしないように注意しながら通過します。

雪渓が崩壊してスノーブリッチの下を水が勢いよく流れ落ちているのが見えます。左岸の小枝に付けられた赤札が登山道を示しています。この写真でも分るように、かなり登山道は崩壊して足場が悪くなっています。ここから上部は雪渓上を歩くことになります。

振り返ると、藪沢を雪渓が埋めるその先に甲斐駒ケ岳がくっきりと見えています。

完全に雪渓で覆い尽くされた藪沢。夏道は雪渓の下にあるようです。数人が通過したトレースが残っています。実際にはこの雪渓を下ったので大変歩きやすく、馬の背ヒュッテから大平山荘まで本来なら2時間近くかかるところを1時間ほどのコースタイムでした。

馬の背ヒュッテ下の藪沢小屋へ向かう分岐から仙丈ケ岳山頂方面を写す。小仙丈ケ岳ルート上の五合目大滝の頭に藪沢小屋方面へは通行禁止の掲示があった様で、藪沢小屋方面へのルートにはトレースが一切ありませんでした。一方、藪沢重幸新道には何人かが通行したと思われるトレースがあったので、こちらを選択した訳です。

馬の背ヒュッテ。6月28日(日曜日)時点で営業は行われておらず、登山者は、誰1人いませんでした。この時期は、北沢峠から小仙丈ケ岳を経由してピストンするルートと丹渓新道のみが使用可能だからです。

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藪沢重幸新道から仙丈ヶ岳ルート地図

藪沢重幸新道から仙丈ヶ岳ルート詳細情報

ルート 北沢峠・大平山荘(標高1,954m)⇒馬の背ヒュッテ(標高2,640m)⇒仙丈ケ岳
コース時間 登山:大平山荘⇒馬の背ヒュッテ上分岐 1時間40分 馬の背ヒュッテ上分岐⇒仙丈ケ岳 1時間 合計 2時間40分
下山:仙丈ケ岳⇒馬の背ヒュッテ上分岐 45分 馬の背ヒュッテ上分岐⇒大平山荘 1時間30分 合計 2時間15分
駐車場 ・仙流荘 無料駐車場(350台)
・夜叉神峠無料駐車場 約90台 ※土曜日は一杯になることもあります。
・芦安市営駐無料車場 約600台
核心部 雪渓上のスノーブリッチと藪沢沿いの足場の悪くなった登山道全般
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 2
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.23リットル、体重60kgの人:1.59リットル、体重75kgの人:1.96リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:2.287Kcal、体重60kgの人:2.974Kcal、体重75kgの人:3.660Kcal
燃焼脂肪量 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.326kg、体重60kgの人:0.424kg、体重75kgの人:0.522kg
標高差 馬の背ヒュッテまで距離 2.7km 最大標高差 691m 平均斜度 全体:25.4% 上り:28.6% 下り:4% 獲得標高 上り:657m 下り:10m
山小屋 大平山荘 長衛荘  藪沢小屋 馬の背ヒュッテ 仙丈小屋
登山口へのアクセス
( 北沢峠・仙流荘)
>>関東(東京・新宿)からの詳細情報
【東京(新宿)⇔仙流荘⇔北沢峠】

>>関西地方・名古屋からの詳細情報
【大阪・京都、名古屋⇔伊那市バスターミナル⇔伊那市駅⇔高遠駅⇔仙流荘】


次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。

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仙丈ヶ岳は
「41.北岳・甲斐駒 南アルプス」に収録されています。
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