日本アルプス登山ルートガイド-核心部のルート案内
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ルート
赤岳 真教寺尾根

赤岳・真教寺尾根登山ルート概要

登山ツアー情報

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登山コース案内

赤岳・真教寺尾根は 大門沢をはさんで赤岳山頂から県界尾根と平行に東に延びる長大な尾根です。
このコースには水場や山小屋が無い上、標高差が1,300mほどあり、しかも鎖場が連続するなど格段に困難とまでは言えませんが、登山初心者には不向きです。一方で、真教寺尾根ルートの上部は赤岳頂上まで約1時間ほどの区間が森林限界を越えた岩登りになります。緊張感がある反面、展望は素晴らしく八ヶ岳屈指のお勧めコースと言えます。

八ヶ岳美し森ロッジ 旧たかね荘(美し森ファーム)の100台ほど停められる登山者用無料駐車に車を駐車して出発するか、サンメドウズ清里スキー場のリフトを使うことで約1時間のコースタイムを短縮することも可能です。ただし曜日や期間などにより運行時間が異なります。日帰りをする場合には事前に運行時間の確認を行ってください。

八ヶ岳美し森ロッジ駐車場の脇に赤岳真教寺尾根登山口があり、よく整備された遊歩道が標高1,610m地点にある「衣の池」まで続きます。
「衣の池」からは登山道となり、標高1,900mにあるサンメドウズ清里スキー場のリフト降り場に至ります。
そこから数分で南アルプス富士山の展望が大変素晴らしい平坦地の「賽の河原」に出ます。

牛首山を通過し、扇山を一旦下ったところで赤岳・真教寺尾根が目前に姿を現します。 登り返してしばらくの区間は森林限界の下で、オオシラビソやコメツガの針葉樹林の中を登り、立ち枯れ帯を抜け、ダケカンバの林になるところ辺りから傾斜は一気に増していきます。 同時に展望が開け、左側に見える天狗尾根(バリエーションルート)の象徴的大岩である大天狗・小天狗がまじかに見えてきます。

最初の鎖場を越え、次に現れるのが真教寺尾根最大の難所の岩場です。 ここは八ヶ岳の登山道の中で最も難易度が高いところで、足場も乏しく、傾斜が70度近いため緊張を強いられます。
この難所を越えても鎖場が連続して現れます。この後、岩場に架かる鎖は総延長約250メートルにも及びます。

稜線に出る直前の右側が切れ落ちた痩せ尾根を通過するところなどは緊張するところです。その後も鎖場が連続し、平坦で休憩ポイントとなる真教寺尾根分岐(八ヶ岳キレットからの縦走路)まで緊張が抜けません。

真教寺尾根分岐から竜頭峰を経由し、少し下った所で文三郎道からのルートを合わせます。ここから赤岳山頂までは簡単な鎖場と二箇所の梯子場があるものの、それまでと比べると格段に難易度が落ちます。

赤岳山頂に立と360度の展望があり、南アルプス、富士山、北アルプスなど大パノラマを欲しいままにします。

下山時に清里に戻る場合には県界尾根を使うとまた別の楽しみが待っています。

真教寺尾根の名前の由来

山梨県北杜市高根町長沢にあった修験道の寺「真鏡寺」に由来すると言わています。その後「真鏡寺」は東井出に移転して、現在は「八峯赤岳神社」となっています。
「八ヶ岳、もう一つの魅力/祈りの峰への道と石神仏」より


画像一覧

たかね荘(美し森ファーム)はキャンプファイヤーなど団体向けに最適な施設です。テント場もあります。営業期間は4月上旬から11月上旬。チーズケーキが人気です。

たかね荘(美し森ファーム)下には100台以上駐車可能な大きな無料駐車場があります。駐車場の脇から登山道に入っています。

たかね荘の駐車場脇から赤岳・真教寺尾根登山道入り口があります。衣の池までよく整備された木道を登ります。この周辺の針葉樹林帯にはツガやモミの木の生えていて数多くの種類のきのこを採取できます。 

長い木道を登ると標高1,610Mの地点ににある羽衣の池に出ます。池というより湿地帯といった方がよいような所です。カラマツ林を抜け、防火帯の通り、再びカラマツ林の斜面を登ればパノラマリフト山頂駅です。

標高1,900mの地点にあるサンメドウズ清里スキー場のパノラマリフト山頂駅。8/13〜8/16の期間 なら運転時間が延長され、登り、下りともリフトを使うことができ日帰りが楽にできます。

サンメドウズ清里スキー場のパノラマリフト降り場の脇から赤岳・真教寺尾根登山道が始まります。5分ほどで展望が効く賽の河原です。

賽の河原。 サンメドウズ清里スキー場のパノラマリフト降り場から徒歩で数分のところにある赤土の平坦地です。南アルプス、富士山の展望が大変良いところです。正面は牛首山、右奥に赤岳が聳えています。

牛首山。賽の河原から地獄谷の源頭部のガレ場を通り、針葉樹林帯の急斜面を登れば三角点が置かれた牛首山山頂です。頂上からの展望はあまりよくなく、権現岳方面の眺望だけが望めます。

扇山頂上。牛首山から僅かに下り少し登り返すと標高2316メートル地点の扇山です。平坦地となっていて展望はありません。

扇山から少し下ると赤岳・真教寺尾根が見えてきます。夏になるとセリバシオガマが広範囲に白い花を咲かせる場所です。

左上方に一番高く見える竜頭峰に向けて真教寺尾根が突き上げているのが見えます。その右に赤岳頂上小屋が建っているのが見えています。ここからしばらく下ります。

6合目の標識が立つ辺りの露地から左上方にバリエーションルートである天狗尾根の岩峰群の大天狗や小天狗が大きく見えてきました。この辺りから登り返し、オオシラビソやコメツガなどの針葉樹林帯の中に入って行きます。

針葉樹林帯を抜け露岩が出てきます。この辺りから再び展望が開けます。

立ち枯れ帯を越えます。振り返ると眼下には高原野菜を作るビニールハウスが野辺山高原を覆い尽くすように広がり、光に反射しています。遠景に日本百名山の金峰山や瑞牆山が見えています。

ダケカンバの林を抜けると赤岳・真教寺尾根の核心部です。

ダケカンバの林を抜けると森林限界を超え、展望が開けてきます。左上に登ると核心部の岩壁が現れます。

露岩に付けられた初めての鎖場ですが、鎖を必要としません。涸れ滝の岩場を超えると真教寺尾根の核心部である岩壁が現れます。

この岩壁が八ヶ岳の登山道(一般道)の中でも最大の難所でしょう。5メートルほどのほぼ垂直の岩壁を登り、中段で左側に6メートルほどトラバースします。その後10メートルほどの露岩を登って行きます。

V 字状に狭まった下段の鎖場の斜度は70度くらいあり、それぞれが大きな一枚岩のた為、ステップが少なく登りにくい理由です。 ここはどうしても鎖を頼りに登るしかありません。

岩壁の中段テラスから下段の鎖場を登る山ガールを写す。

岩壁の取り付きに立ち真下を見下ろし撮影。傾斜はきつくありません。従って、岩壁に取り付いてもさほどの高度感は感じません。

中段のテラスのところからトラバース気味に5、6メートル左方向に向かいます。

中段テラスのトラバースを終え、今度は直登します。鎖に掴まてそのまま直登してもいいですが、右側のハイマツ帯に沿って登る事が出来ます。この岩壁を登れば真教寺尾根最大の難所は終了です。

核心部を過ぎるとちょっと休憩できるポイントがあり、再び鎖場の連続となっていきます。一息つける場所まで約120m の鎖場が連続します。しかしここから山頂までの鎖場はさほど難易度高くありません。

続いて、斜度は約45度、長さ30mの鎖場です。余裕でピースサインを出す山ガールです。

近くで撮影。ハイマツ帯に覆われた稜線上の岩場です。長い鎖場ですが必ずしも鎖に掴まる必要はありません。

鎖場を登りきった所から見下ろす。多少の浮石があるので登山者が多い時は落石に注意が必要です。

30メートルの長い鎖場を登って一息付くと、再び鎖場となります。スタンスの豊富な稜線上の岩場です。一旦右上に登り、次に左上方へと登って行きます。

前写真の位置の上部から左斜め上方へトラバース気味に登るところです。ここも鎖場となっていますが谷側の傾斜はさほど強くないので高度感はあまりありません。この岩場を登ると、痩せ尾根の稜線に飛び出します。

痩せ尾根を通過します。短い区間ですが、右側の傾斜がきつく、切れ落ちた様になっているので這うようにして慎重に通過します。

この鎖場を登り切ると短い平坦な稜線に上がります。ここまでが核心部です。

一旦、短い平坦な稜線を通過します。右手には修験道の痕跡を残す石柱が祀られています。

短い平坦な稜線を通過すると、この先も鎖場が続きますが、これまでより難易度が下がります。 

真教寺尾根分岐を望遠で撮影。分岐を示す指導標が稜線の平坦な場所に立っているのが見えています。この分岐は権現岳方面と文三郎尾根ルートの分岐点となっています。

前写真の位置から振り返って二つの長大な尾根を写す。大門沢を挟んで右が真教寺尾根、左が県界尾根です。真教寺尾根の右手は赤岳沢です。

短い平坦な稜線歩きの後、鎖が設置された岩場の急登りが始まります。スタンスが豊富で、傾斜が緩い斜面なのであまり緊張はしません。

この鎖場を登り切ると真教寺尾根分岐に着きます。写真上部も鎖場が続きます。

前写真の鎖場の上部です。鎖を使う必要が無いほどの岩場です。真教寺尾根分岐のある稜線まであと少しです。

前写真の鎖場を登り切った所から左手方向の天狗尾根(バリエーションルート)の岩峰群(大天狗・小天狗・カニばさみ)を写す。遠望はキレットを挟んで権現岳が聳えています。

鎖場を登りきって真教寺尾根の短い平坦な稜線部を見下ろす。

さらに上に登った所から真教寺尾根の短い平坦な稜線部を見下ろす。その先に真教寺尾根と県界尾根が見えます。

真教寺尾根分岐の直前から天狗尾根を撮影。登山道が稜線に沿ってありますが、キレット縦走路に入るためのものです。その先には権現岳、さらにその彼方には南アルプスの中央に日本第二の標高を誇る北岳が見えています。

真教寺尾根分岐にある指導標と真教寺尾根10合目を示す標柱が立っています。南アルプスの左手側には富士山が良く見えます。ここから赤岳山頂まで15分です。

真教寺尾根分岐から天狗尾根を見下ろす。尾根の途中にある大天狗の直前で右に行くと権現岳に向かうキレット縦走路に入れます。大天狗の基部にも薄らと踏み跡が付いているのが見えます。

真教寺尾根と天狗尾根(キレット縦走路)との分岐から梯子で登ります。

梯子を下から見た所ですが、写真の様な高度感は全くありません。

一旦まっすぐに登り左にカーブして登っていきます。 その上部は急傾斜で鎖場となっています。 右上のピークが竜頭峰です。

上部は鎖場となっていますが傾斜は強くありません。この鎖場を登り上げると稜線に上がり、正面に赤岳山頂と右手に竜頭峰が見えてきます。

ここを登ると竜頭峰の稜線に出ます。

稜線から竜頭峰を望む。赤岳へのルートは竜頭峰の山腹を巻くようになっていますが山頂に立ことも出来ます。鎖が付いているところです。

竜頭峰頂上には石碑が建っています。又、立派な銅像の様なものが立っていたようですが、靴だけになっています。

竜頭峰の稜線から赤岳頂上を写す。竜頭峰の左側の山腹を巻き、少し降りた所で文三郎道からのルートと合流します。

前の写真位置より望遠で山頂部を撮影。 赤岳上部の梯子を登っている登山者が写っています。

竜頭峰の左側を巻くように下ります。下った最低鞍部が文三郎尾根ルートが合流する所です。

文三郎道分岐。右は今来た竜頭峰、キレット、権現岳方面です。左手方向に行くと赤岳山頂です。

赤岳山頂への最終の登りです。2箇所に梯子が架けられています。

No.9の写真の梯子を近くから写す。斜度約45度できつくありませんので高度感は全くありません。

赤岳山頂より竜頭峰を望む。右端に映っているのは権現岳と遠望は南アルプス。写真には写っていませんが、南アルプスの左手には富士山も見えています。

赤岳頂上にある指導標。

北峰で登頂を喜ぶ山ガール達。赤岳の最高地点は南峰にあり、頂上標柱が立ち、赤嶽神社が祀られています。八ケ岳の主峰からは何も遮るものはなく、富士山、北アルプス、御嶽山、頸城山塊、浅間山、奥秩父などの雄大なパノラマが展開します。

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赤岳・真教寺尾根登山ルート地図


赤岳・真教寺尾根ルート詳細情報

ルート たかね荘無料駐車場(標高1,565m)⇒羽衣の池(標高1,610m)⇒サンメドウズ清里スキー場リフト降り場(標高1,900m)⇒牛首山(標高2,280m)⇒扇山(標高2,357m)⇒竜頭峰⇒赤岳(標高2,899m)
コースタイム登山:たかね荘⇒赤岳 5時間50分
下山:赤岳⇒たかね荘 3時間50分
駐車場 美し森周辺の駐車場の詳細はこちら
核心部 真教寺尾根上部の傾斜約70度、長さ約7〜8mの岩壁の鎖場
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 6
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:2.41リットル、体重60kgの人:3.13リットル、体重75kgの人:3.86リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:4.491Kcal、体重60kgの人:5.839Kcal、体重75kgの人:7.187Kcal
燃焼脂肪量 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.641kg、体重60kgの人:0.834kg、体重75kgの人:1.026kg
標高差距離 5.8km 最大標高差 1339m 平均斜度 全体:23.1% 上り:25.2% 下り:2.8% 獲得標高 上り:1308m 下り:7m
山小屋 赤岳頂上小屋 行者小屋 赤岳展望荘 
登山口へのアクセス

美し森までのアクセスの詳細はこちら



赤岳・真教寺尾根ルートの「きのこ」


ハナビラタケ(食)

ヤマイグチ(食)

カワリハツ(食)

ニセクロハツ(猛毒)

ベニテングタケ(有毒)

赤岳・真教寺尾根ルートの「高山植物」


ハクサンフウロ

アカバナシモツケソウ

マツムシソウ

ミヤマウツボグサ

ミヤマアキノキリンソウ

八ヶ岳の日帰り温泉情報

延命の湯 アクアリゾート清里 天女の湯
森林に囲まれた設備が充実した天然温泉です。併設するプールがおしゃれです。
【住  所】  〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545-5
【T E L】   0551-48-5551
【営業時間】季節により営業時間が変動します。
【定 休 日】 火曜日(8月は無し)

次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。

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