飯盛山とは

飯盛山は八ヶ岳の南東に位置する標高1,643mの山です。 春から秋にかけてはハイキングコース、冬には雪山入門コースです。

初夏から秋にかけて低山から亜高山に咲く高山植物が豊富です。特に7月になるとニッコウキスゲが山頂近くの山腹を黄色い花で埋め尽くします。また、シモツケソウのピンク色の花、マツムシソウの青紫の花なども楽しめます。

飯盛山から八ヶ岳
飯盛山から八ヶ岳

飯盛山の北西側に南八ヶ岳を望めます。左側から権現岳、最高峰が赤岳です。

飯盛山と瑞牆山、金峰山
飯盛山と瑞牆山、金峰山

飯盛山の東側に百名山の瑞牆山と金峰山がそびえます。

飯盛山から南アルプス
飯盛山から南アルプス

飯盛山から南アルプスの展望です。右手側から甲斐駒ヶ岳、真っ白に雪をまとった北岳。

飯盛山のアクセスのポイント

アクセスはJR小海線清里駅または野辺山駅が起点となります。 公共交通機関を使った場合、登山口まで車道を1時間前後歩かなければいけないので、やはり、マイカーでのアクセスが好ましいといえます。

飯盛山の地図

飯盛山の登山コース概要

登山口の要約

登山口は獅子岩(平沢峠)登山口と平沢登山口の二つがあります。 獅子岩(平沢峠)登山口には大きな無料駐車場、トイレが完備しています。

平沢登山口には無料駐車場が無い為、登山口にあるロッジ飯盛山(500円)に車を駐車します。 JR清里駅からのアクセスが良く、登山口には車道を30分ほど歩くと着きます。 

獅子岩登山口(平沢峠)ルート

右上の小高い丘が飯盛山
右上の小高い丘が飯盛山

獅子岩登山口(平沢峠)ルートは北面を登る為、振り返ると八ヶ岳の眺望がいたるところで楽しめます。

冬季の積雪量は最大でも70cmほどくらいにしかならず、トレースもしっかり付くので冬山入門コースに最適です。

コースタイムは往復で2時間足らずと短く、ピッケルを使用するところは無く、軽アイゼンで十分です。帰りには尻ゼートを滑り降りることも可能です。

獅子岩登山口には100台ほどの駐車が可能な無料駐車場があり、トイレも完備しています。 売店がありますが、現在は営業を行っています。
駐車場からの八ヶ岳の眺めは絶景で、登山者ばかりではなく多くの観光客でにぎわいます。

獅子岩登山口にある案内板の脇から登山道がはじまります。 ルート全体に緩めの傾斜で、登山初心者には最適です。

樹林帯の中を登ると、現在は営業していないレーシングキャンプ野辺山スキー場の上に出ます。眼下に野辺山高原が広がり、国立天文台野辺山宇宙観測所の電波望遠鏡のパラボラアンテナが目を引きます。施設の様子は、通年一般公開されているので立ち寄ってみるのも面白いと思います。また、8月下旬に年に1回、電波天文学研究の成果を公開する特別公開日が設定されています。

平沢山の南西斜面を巻くように進み、稜線に上がると登山道は平坦となり、南側の展望が開けるとともに飯盛山山頂が見えてきます。

山頂では360°の展望があり、特に八ケ岳の展望所といった趣があります。 山頂までのコースタイムは1時間程と短く、気楽に楽しめるハイキングコースと言えます。

飯盛山は八ヶ岳の東側に位置し、冬でも積雪量はあまりなく、 通年平均40cmほどで、登山者も多くトレースができているので冬山入門コースとして最適です。

裸地の山頂から東方面には瑞牆山の先に金峰山の象徴である五丈岩も手が届きそうです。日本百名山の著者である深田久弥の終焉の地・茅ガ岳の先に端正な富士、南方向には南アルプスが連なり北岳を頂点として甲斐駒ヶ岳の雄姿、さらにはその右手に中央アルプスの空木岳や木曽駒ケ岳、さらに御嶽山も、 北方向を望むと浅間山など百名山の山座同定を楽しめます。

コースタイム

  • 登山:平沢峠駐車場⇒飯盛山 1時間00分
  • 下山:飯盛山⇒平沢峠駐車場 45分

難易度 1/10

体力  1/10

平沢登山口ルート

平沢牧場から望む飯盛山
平沢牧場から望む飯盛山

冬季に平沢登山口ルートを使う登山者は獅子岩(平沢峠)登山口に比べ少ない様です。 ルートが南面にある為、積雪量は少なく、やや物足りなさを感じるかもしれません。

平沢登山口はJR清里駅から徒歩約30分の所にある為、アクセスは良好です。 清里駅を降りたら真直ぐ下り、50mほど商店街の中を歩き左折します。国道141号線を超え、清里ユースホステルを左に見送り、車道を大門沢に下っていきます。千ヶ滝入口の看板が右手に立っている所で、車道は大きく右側にカーブし、平沢橋で大門川を渡ります。緩く登り返した所が平沢の集落です。

千ヶ滝は八ケ岳の中でも屈指の大きさを誇る名瀑です。下山後に立ち寄るのもいいと思います。ただし滝を見る場合、駐車料金500円がかかります。

平沢登山口には公共の無料駐車場はありません。マイカーの場合には1日500円の民宿ロッジ飯盛山の駐車場に停めることになります。

登山口から樹林帯の中をゆっくりと登ると平沢牧場のゲートに着きます。ここまで約40分の行程です。ここから山頂まで展望が開けた登山道です。

コースタイム

  • 登山:平沢登山口⇒飯盛山 1時間20分
  • 下山:飯盛山⇒平沢登山口 50分

難易度 1/10

体力  1/10

飯盛山の日帰り登山は出来る?

獅子岩登山口(平沢峠)ルート、平沢登山口ルートともにコースタイムは2時間ほどです。どちらのコースも簡単なハイキングルートなので日帰り可能です。

飯盛山の天気の特徴

晴の飯盛山
晴の飯盛山

飯盛山は晴天の確率は比較的高い

八ヶ岳の東に位置する飯盛山は、日本海側特有の冬型気候の影響を受けにくいため積雪量はさほど多くありません。

6月から7月の梅雨明けまでは晴天率は低いですが、梅雨開けと共に晴天がしばらく続きます。また、秋や春も比較的晴天に恵まれます。しかし、12月上旬で初冠雪を見る年もあり、雨天だけではなく、強風などにも天候には十分な注意が必要です。

山の天気予報は難しい
山の天気予報は難しい

お薦めの天気予報

テレビで流れる天気予報やネットで得られる無料の天気予報は、一般的に平地を対象としたものです。 そのため、晴れの天気予報が出ていても、山ではガスってしまうことはよくあることです。 

そこで、おすすめなのがtenki.jpの有料バージョン(+more)です。これは、月間100円と安いですが、高層天気の予報のため精度が高いです。また、山の天気予報(月額300円)を併用すると更に精度が高まります。

各種情報

飯盛山登山ツアー

  • 飯盛山|登山・トレッキングツアー

観光協会・観光案内所

登山届提出

長野県長野県警察本部地域部山岳安全対策課 電話:026-233-0110
長野県のホームページ
山梨県山梨県警察 
山梨県警察本部地域課 住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)郵送、電子メール、
ファックスなので提出可能です。

登山地図のスマホアプリ

  • 山と高原地図のスマホアプリ
    昭文社から販売されています。山と高原地図ホーダイ - 登山地図ナビアプリ 定額(500円/月 or 4800円/年)で61エリアの「山と高原地図」が使い放題。山と高原地図[地図単品購入版]地図1エリア 650円。

飯盛山山頂周辺の気温

最高気温平均気温最低気温
1月-1.7-6.4-13.5
2月-1.2-6.0-13.1
3月3.1-2.4-9.4
4月9.74.8-2.2
5月14.99.03.1
6月17.912.78.3
7月21.516.712.9
8月22.617.613.6
9月16.513.69.6
10月13.07.22.2
11月7.51.9-3.6
12月2.5-3.6-9.6

飯盛山へ登るための装備と服装

軽アイゼン12本歯アイゼンピッケルサングラススノーシュー
1月××
2月××
3月××
4月×××××
5月×××××
6月××××
7月××××
8月××××
9月×××××
10月×××××
11月×××××
12月××
必須:◎ あった方が良い:○ あったら良い:△ 必要ない:× 

服装や装備品のチェックリスト

登山地図あったら良い 飯盛山ピストンなら必ずしも登山地図は必要ありませんが、 念のため持って行くことをお勧めします。
レインウェア必須 山の天候は急変します。天気予報で晴が出ていても
レインウェアは必須です。また、防寒着としても使えます。
セパレートタイプの通気性と防水性を兼ね備えたゴアテックスがベストです。
帽子あったら良い 稜線に上がると直射日光が強烈に降り注ぎます。日よけ用のつばが広く軽いものをお奨めします。寒さが厳しいときは、耳を覆うニット製、冬山ではフルフェイスタイプをお奨めします。
日焼け止めあったら良い 飯盛山は標高1,643mmで、コースタイムも短いので必ずしも必要ではありませんが、 真夏であれば持って行くことをお勧めします。
飲料水必須 登山口及び登山道沿いには水場がありません。コースタイムが短いので1リットル程度あれば十分でしょう。 
ヘッドランプあったら良い アクシデントがあり夜間の歩行を余儀なくされた場合には必要です。
行動食あったら良い コースタイムがやや短いのでお好みで持っていくと良いでしょう。
パックカバー必須 ザックが濡れないようにするためのザックカバーは雨に日には絶対必要です。ザックカバーも雨衣と同様に防水性が衰えてきます。時折、防水スプレーをするなどのメンテナンスが必要です。
救急薬品あったら良い 切り傷、擦り傷にカットバン、絆創膏を持っていくと良いでしょう。虫刺され薬品も。
ティッシュペーパー必須 止血用などの万が一の時のために必帯です。
防寒着必須 薄手のフリース,セーター、軽いダウンジャケット。
飯盛山山頂では、7~8月の最低気温が13度程度です。
ゴアテックスのレインウェアをその上に着ると更に保温性が高まります。
手袋あったら良い 革製の手袋がベストですが、軍手でもOKです。
耳栓不要 日帰り
カメラあったら良い 大パノラマや山旅の思い出にぜひどうぞ。ウエストポーチに収納出来る大きさであることが望ましいです。
ビニール袋あったら良い ごみ入れとして、使用前の下着入れ、使用後の下着入れとして1~2個あると便利です。
保険証(コピー)あったら良い 事故や遭難時に必要です。
サブザック不要
シュラフカバー不要

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